おかまのよろめき

現役おかまのお店日記&趣味のはなし

あなたも組合?

2008-10-03 16:45:46 | Weblog
昨夜はヒマだった

なので始発で帰る事が出来た


中央線から小田急線に乗り換えシートに腰を下ろした

始発の各停はまだ乗客がまばらだ

昨年までは6両編成だったのだが

ダイヤ改正で8両になり一段と快適になった

急行の始発までは30分もあるが

15分前くらいからドアを開いてくれるので

腰掛けて待つ事も出来る

どちらに乗っても到着時間に大した差はないが

気分的に先に発車する方に乗りたい


ヒマ疲れで腰掛けた途端ウトウト

私の視界にはくたびれたオジサンとオミズ

速攻寝る事にした


どれくらい寝たのだろう

外の景色はまだ世田谷辺りのようだ

モニターには「次は豪徳寺」と映し出されている

何故目が覚めたかと言うと

安眠を妨げる耳障りな声が聞こえてきたからだ

朝まで飲んでてハイテンションのまま乗って来た若者ではない

彼らにもうんざりする事が多いが

もっと違うタイプのノイズだった

声の方に目をやると

50代くらいの2人の男性が世間話をしている

片方の声が大きく、もう片方はボソボソ喋っている

その強弱が妙に耳に残るのだ

声の大きい方は普通のオジサンなのだが

ボソボソの方はよく見るとピンクのニットの胸元が

大きく膨らんでいる

「えっ?女性?」

顔に目をやると、化粧ボケした風合いを醸している

眉も以上に細い

でも女性ではなさそうだ

それに聴き間違えでなければ、自分の事を「僕」って言ってた


俄然興味が湧いてきて聞き耳を立ててると

2人は深夜勤務の派遣作業員らしく

たまたま同じ職場で知り合い

帰宅ルートが同じなので一緒に電車に乗った様だ

ボソボソはやけにバスや鉄道のルートに詳しく

その話の時だけ声が若干明瞭になる

色んな場所に派遣で出向いたのだろうか

それにしても、やけに気になる大きな胸元

インナーこそピンクだが

上に重ねたジャケットやズボンは暗く地味な色だ

以前ドキュメンタリー番組で見たアレと同じかも


ネットカフェ難民の性同一性障害の男性が

契約派遣で何とか食い繋いでいく中で

様々な問題を抱えて悩み苦しむ姿を追ったものだった

ウチの新人バンビも言っていたが

頭数だけが欲しいバイト先には

セクシャルマイノリティーが多いらしい

ゲイや性同一を隠す必要もなく

与えられた作業だけこなしていれば日当をもらえる

それで生活をしている人は多いのだ

ボソボソの彼?もそうなのかもしれない

普段は女性として生活しているけれど

仕事ではあまりそれを出せないので地味目にしている

ボソボソ喋ったり、自分の事を「僕」と言うのも

周囲の目を気にしているからではないだろうか

一人の時は平気だが、職場の同僚と一緒なので

気遣ってるのだろう


降りぎわに私と目が合った

さっきからチラチラ見ているのを気付かれてたのかも

目の前を通った時に軽く会釈された様な気がしたのだ

同じ匂いを感じ取って

「生きていくのはお互い辛いわね」と

ヒマ疲れの私の肩を叩いてくれた様な気がした

























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