自室にて更新している
夜中に目が覚め時計を見たら2時半
スマホのニュースなどを
チェックしてたら眠れなくなった
そう言えば3時からスカパーで
大島渚監督の「愛の亡霊」を
録画予約しているのだが
そのまま見てしまおうと
テレビを点けた
76年公開「愛のコリーダ」に続く
大島監督日仏合作第2弾である
カンヌ映画祭で監督賞を受賞
しかし「愛のコリーダ」の
インパクトが強くて
2年後に公開された「愛の亡霊」は
大ヒットには結びつかなかった
私は80年か81年に
豊島公会堂で行われた
無料上映会みたいな催しで見た
この当時は街角で
映画のアンケートと偽って
ロードショーに何度も招待と言う
怪しいチケットを売りつける
詐欺が横行していた
実際にはロードショーではなくて
誰でも入れる無料上映会で
古い映画が見られると言うもの
しかし言葉巧みに騙されて
私もひっかかったのである
豊島公会堂は当時私が住んでいた
大塚の隣の駅にあったので
新作ではないが、未見だったので
足を運んだのだった
何とも暗い映画だったが
劇中、おすぎが頭のおかしい
村人の役で
奇声を上げながら
何度か登場する場面が印象的だった
後日、おすぎがこの時の事を
「主演の藤竜也が撮影中に熱を出して
アタシが看病したのよ
彼のブリーフも洗濯したわよ」と
まるで女房気取りで本に記していた
話は逸れたが
40年ぶりに見たこの映画は
日清戦争後の山間の村が舞台で
そこに暮らす車夫の女房が
26も年下の兵隊帰りの男と
関係を持つ様になり
夫が邪魔になり男と共謀して
殺害後古井戸に投げ込んでしまう
3年も姿を見せない車夫の事を
村人たちは死んだのではないかと
噂し始め
女房は殺した夫の幽霊に
怯えて暮らすようになる
男との関係は続いているが
警察からも疑惑の目を向けられ
女房は精神的に追い詰められて
自首する事を男に告げる
しかし男はこのまま隠し通そうと
女を説得するのだ
結局は古井戸から死体が上がり
2人は村人の見ている前で拷問され
自白をする
その後死刑になった
何とも重苦しいラストだが
愛人が出来て邪魔になった配偶者を
殺してしまうと言う事件は
今も昔も変わらずあるのだ
しかし必ず報いは受けなければならない
そんな事を思い知らされる作品だった