指先が痛いの

昨夜は夏休み明けの金曜日

世間様は今日辺りからお盆休みに入るようで

その前に飲んどくべ～と言わんばかりに店は賑わった

私はなるべくお酒を飲まない様に気を付けたのだけれど

チャンスボトルを目の前にするとつい日頃の癖が…


この休みの間に随分良くなったお肌の調子も

昨夜の酒でまたまた一気に逆戻り

酒が一番悪いのは分っているのだけど

そんな事言ってられないのだ

被害者は久々に来店の佐野ちゃんだ

来店が３時近くだったので

閉店までの間にニューボトルをゲットしなくては…


先ほどまで賑やかだった店内も一組また一組とお会計を済ませ

気付いたら佐野ちゃんだけになっていた

「でもまだ分らないわよ、この時間からが勝負なのよ

　何たって４時にお見えになるお客さんだって居るんだから」

「もうどうせこの時間じゃ誰も来ねえよ

　みんなで飲もうぜ！」

佐野ちゃんはオカマ３匹をテーブルに呼び寄せた

私とゴマメさんはボトルの中味が３分の１しかないのを知っているので

何とか佐野ちゃんのご機嫌を取りながら自分のグラスに注いで行く

ヒデミさんはこんな時こそチームワークなのに

全く我関せずなのだ

かと言ってトークで何か佐野ちゃんの気を引くわけでもなく

早く４時にならないかしらとカウントダウン状態だ


「そうなのよねえ、アナルの場合は事前のお作法があってさ…」

会話はかなり下品な方向に向いているが

佐野ちゃんは興味津々で聞いている

「やっぱゼリーが必需品よ

　昔はハワイのお土産はＫＹクリームだったわ

　潤滑油と雑菌を防ぐ効果があるのよ」

キャリアの長いゴマメさんが言うと一層説得力がある


ボトルの中味はあと少し

佐野ちゃんには悪いけどいただくわっ！

ドボドボとグラスに注ぐが

私のグラスにはまだ飲み干していないお酒が３分の２入っている

知っちゃ居ないとばかりに表面張力ぎりぎりまで酒を足す

「あらやだ、空いちゃったわ　　

　ホント私ったらウワバミだわ～」

とか何とか適当に誤魔化しながらニューボトル入りましたァ～


お部屋に帰ってお手手が痛いのなんのって

肌荒れで指先が異常に荒れて血が滲んでるのだ

昨日までは治まっていたのに又ぶり返した

抗生物質のんで軟膏を塗ってとっとと寝ましょ