ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年10月3日。ウクライナ侵攻から223日目

2022-10-03 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年10月3日。
 ミンスクは一日中雨でした。

 ベラルーシ大統領ジャガイモの収穫に大学生の「動員」を呼びかけ、
「子どもでもジャガイモの収穫に参加したほうがいい。体を鍛えることは、親にとっても子にとっても喜ばしいことだ」
と述べ、またジャガイモの他ビート、トウモロコシ、穀物も収穫することを提案しました。
 この秋の野菜の収穫の動員は毎年、学生相手に行っています。子どもにまで対象を広げたのは初めてです。他にも公務員も対象になっています。
 とにかく人手不足なんですね。それは大統領選挙後、多くのベラルーシ人が国外へ出国したからだと思います。
 他にも雪かきの人手が足りなくなるかもしれません。
 大雪の年は、ふつう軍隊が雪かきに動員されます。でも戦時中は兵士は雪かきができないと思われるので、大学生が動員されるでしょう。あまり寒い冬になってほしくないです。


 駐日ジョージア大使のツイッターによると、ベラルーシ大統領は先日、ロシアが占領中のアブハジアに違法で訪問しジョージアをはじめとする諸外国から反発を招いたのですが、ジョージアに対して好感をもつベラルーシ国民に説明しなければならなくなったので、ベラルーシ大統領は、
「黒海沿岸へ観光に行ったらそこが偶然アブハジアで、知り合った地元のおじさんが奇遇にも自称アブハジア政府大統領だった」
と説明したそうです。
 さらに駐日ジョージア大使は、
「嘘と思うかもしれませんが、ベラルーシにいる現地の報道に詳しい知人から、メディアで本当にこのように報じられていると聞きました。」
とツイートしています。
 ベラルーシ人中には「これ、大統領なりのジョークでは。」という声もあります。

 
 チェチェン共和国の首長は今日、自身メッセージアプリのテレグラムに、
「実戦で実力を示す時が来た。本人たちの希望を歓迎するのみだ。」
と投稿し、息子三人が射撃場でミサイル弾を撃つ様子を捉えた動画を添えました。
「息子たちは間もなく前線に行き、最前線の中でも最も困難な地点に送られる。」
と表明しています。
 息子たちとは、16歳、15歳、14歳で、幼少期からすでに戦闘訓練を受けているとして、今回の派遣の意向は「冗談ではない」と父親は主張しています。
 中学生の年齢で前線に送られるんですね。この父親の息子として生まれると、こういう運命になるのは前から分かっていたのでしょう。
 これが本当の毒親、そして親ガチャ大外れですよ。


 ハバロフスク州で動員後、10日間で数千人が招集令状を受け取り、軍の登録・入隊事務所に出頭したものの、その約半数は基準を満たさず帰宅させられました。
 徴兵担当者は停職処分に。
 人数のノルマを満たすため、しゃにむに人をかき集めた結果でしょう。
 でもノルマ達成しなかったらそれはそれで、叱責されるし、担当者も大変です。


 ロシア大統領報道官は、ヘルソン州とザポリージャ州については、住民との協議を継続すると説明しました。
 つまり、ロシア領に編入して宣言したけれど、その境界線はまだ確定していないということです。
「とにかく9月までに併合を宣言しておけ。その後でないとロシア軍を撤退もさせられないし。」
「とにかく大勢集めておけ。動員対象者として適合するかどうかは後で見る。」
とどこもかしこもこのような感じなのではないかと想像します。
 計画やノルマが先にあって、現実を無理矢理にでもそれに合わせようとするやり方、これがロシアの方法です。


 ロシア国営テレビ局の生放送に乱入しウクライナ侵攻に抗議したジャーナリストのマリーナ・オフシャンニコワさんが、自宅軟禁の期間中に家を出たとして、ロシア内務省は指名手配しました。娘さんとともに今も行方が分かっていません。

2022年10月2日。ウクライナ侵攻から222日目

2022-10-02 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年10月2日。
 ミンスクはほぼ一日雨です。

 ロシアが動員した兵士2万人をベラルーシ南部のウクライナ国境に近い基地に集めているという噂が流れています。
 ベラルーシ領で訓練をしてからウクライナへ向かって軍を投入する作戦のようです。ベラルーシからウクライナへ入るとなると目指すのは首都キーウです。
 ロシアからするとウクライナ南部、南東部地域はロシア領に編入したので、これからはウクライナの北部への攻撃に本腰を入れようということですね。


 ウクライナのリマンが奪還されたことについて、チェチェン共和国首長は、SNSでロシア軍の司令官の失態だと批判。個人的な意見としたうえで、
「低出力の核兵器を使用するなど思い切った措置を取る必要がある。」
と述べました。
 また核での脅しです。低出力だったらいいというものではないです。

 ロンドンで反独裁デモがありました。ウクライナ人、ベラルーシ人、 イギリス人、イラン人が「ロシア国家はテロリストだ」 と訴えています。


 ローマ教皇は、ロシアとウクライナの大統領双方に停戦への話し合いのテーブルに着くよう求めました。


 イタリアの石油・ガス大手のイタリア炭化水素公社は、ロシア国営ガスプロムからのガス供給が止まったと発表しました。ロシア政府系天然ガス企業ガスプロムも昨日、イタリア向けのガス供給を停止したと発表しています。パイプラインの経由地であるオーストリアの企業が規制変更に関連し、ガス輸送を拒否したためだという説明です。
 イタリアはガス輸入の約4割をロシアに依存していましたが、今年の冬はアルジェリアから調達できるとし、エネルギー対策を進めているようです。

 

2022年10月1日。ウクライナ侵攻から221日目

2022-10-01 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年10月1日。

 ウクライナの国営原子力企業エネルゴアトムは今日、ザポリージャ原発の所長が、昨日エネルホダル市で車で移動中、露ロシア側に停止され、そのまま所長は目隠しをされた上で、連行されてしまいました。今のところ所在不明のままです。
 IAEAの照会に対してロシア側は「所長を尋問している」と説明したそうです。
 またIAEAはザポリージャ原発周辺で29日に地雷が爆発し、送電線が損傷したと明らかにしました。
 爆発はこの1週間で6回目で、野生動物が地雷を踏んだことが原因らしいですが、動物もかわいそうですよ。


 クリミア半島のセヴァストポリ近郊にある ベルベック軍用空港から離陸した飛行機が滑走路から外れて、転がり落ちその後爆発、炎上。黒煙が上がっています。
 地元州知事は、パイロットは脱出に成功して、無事。消防車が火災を消火した。飛行場は被害を受けていないと発表しています。
 高い土地の上にあった滑走路から機体が転がり落ちたので、飛行場そのものは何ともなかったのでしょう。
 着陸に失敗したとか、火薬を積んでいたとか情報が錯綜しています。
 

 夫のマクシム・ガルキンが、ロシアのウクライナ侵攻に反対意見を表明した後、家族でイスラエルに出国し、その後アーラ・プガチョワが子どもを連れてロシアに一時帰国。そのときにロシアを批判する態度を表明。そしてまたイスラエルへ戻ったのですが、拘束される危険もあったのにロシアに一時帰国したのは、国内の自邸(お城みたいな豪邸)を売却するためだったことが分かりました。また子どもがイスラエルで通学するために必要な書類も集めていたそうです。
 完全にイスラエルでの長期滞在、あるいは移住を計画していますね。


 ロシア国防相は、女性はロシアの部分的動員として召集されることはないと約束しました。そのような懸念がロシア国内で広がっているということなのでしょう。


 ロシア国防省は今日、ウクライナ東部ドネツク州リマンをめぐり「包囲される恐れがあるためロシア軍はリマンから撤退した」と発表しました。撤退したことをちゃんと認めましたね。

 ロシア政府は、ロシアの領土を経由してEU加盟国、イギリス、ノルウェー、ウクライナに商品を陸上輸送することを禁止しました。ロシアかベラルーシのトラックに積み替えたらそれでよいらしいですが。


 ポーランドは、対ベラルーシ国境のフェンスの建設を完了させました。
 

 ベラルーシは今年1100トン以上の穀物と豆類の収穫が見込まれるそうです。食糧危機は起きない、それどころか外国へ輸出するほど余裕があり、食料の輸出は25%増加したとしています。


 4か所でガスが漏れているノルドストリーム・ガスパイプラインについて、ロシアは西側による破壊工作の証拠があると主張し、アメリカはロシアがノルドストリームのガス漏れの背後にいる可能性があると示唆。フランス国営放送は自爆ドローンによる攻撃だと推定。(あくまで推定)
 結局、真相がはっきりするのは戦後でしょう。