ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

ペクチンについてこのような意見があります

2011-07-13 | 放射能関連情報
 いろいろなサプリメントについて、このブログ上で情報をご紹介しましたが、ここで
「じゃあ、ペクチンはどうなのか? 効き目はあるのか?」
と質問される人もたぶんいるだろうな、と思いました。
 すると、すでにこのような記事「『健康食品で解毒』を信じてはいけない」がありました。松永和紀さんという科学ライターが書いた記事で、スピルリナとアップルペクチン(ビタペクト)への批判記事です。
 引用すると長くなるので、記事の前半のスピルリナの記事「スピルリナ効果は論文がない」について関心のある方はリンク先をご覧ください。


http://www.foocom.net/column/editor/4494/


 ペクチンについてはここで抜粋します。以下をご覧ください。 < >内の文は私が記入したものです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

アップルペクチンは論文あるが、こてんぱん

 サンデー毎日は「セシウムを排出するアップルペクチンの効能」というタイトルで記事化している。紹介しているのは、ベラルーシの研究機関「BELRAD研究所」が行ったという研究。アップルペクチン(2g相当)を添加した食品を3週間食べさせた場合と食べさせない場合の体内セシウム量を比較したところ、未摂取の子どもは13.9%減だったが、摂取した子どもは63.6%減っていた、という。

 pubmedで、pectin(ペクチン)とcaesium(セシウム)という二つの言葉で検索すると、たしかに2004年に、Institute of Radiation Safety Belradが論文を2つ出している。

 この研究所は、ウェブサイトによれば、民間組織であり、アップルペクチンにビタミン類や微量元素等を加えた食品添加物「Vitapect」を作り、売り出していることが明記されている。そして、21日間子どもに食べさせた結果、プラセボ群は体内の放射性セシウムが14%減、Vitapectを食べさせた群は66%減となったことが説明されている。この内容がサンデー毎日の記事に近い。

 では、論文の中身はどうか?
 Vitapect摂取による体内セシウム濃度や心臓疾患への影響などを調べている。地元でできる汚染された食品を食べながら、Vitapectを1日に2回、5gずつ16日間にわたって摂取した結果、もともと体内セシウム濃度が中程度のグループでは、体内セシウムが39%減った。高程度のグループでは、28%減である。心臓血管系や心電図の異常も、Vitapect摂取により軽減されたという結果が出ている。

2004年1月の論文 2004年12月の論文 <当ブログからこの論文には飛べません。元になった記事からアクセスしてください。>
  
 ところが、興味深いことにこの2つの論文を、けちょんけちょんにけなしている公的機関があるのだ。フランスの放射線防護原子力安全研究所(IRSN)である。2005年に「Evaluation of the use of pectin in children living in regions contaminated by caesium」という報告書が出ている(IRSN ニュース)。

 ベラルーシに駐在するフランス大使がペクチンの効果についての評価を依頼してきたので、IRSNが検討したようだ。だが、論文をとことん批判している。実験設計がおかしく、説明されるべきことが説明されていない、被験者の数に矛盾がある等、容赦ない。
 
 IRSNは、この2004年の研究以外のペクチン研究も含めて評価し、現状ではペクチンが放射性物質の除去に役立つとする根拠がないことを示し、必要な試験等を懇切丁寧に提言している。

 だが、提言に沿う実験が行われ発表された気配はない。一つだけ、2007年にBELRAD研究所とドイツの研究者の共著で論文が出ている。取り寄せて読んだが、これまた奇妙な研究だ。
 今度は、子どもたちに放射性物質に汚染されていない食事を摂らせながら、Vitapectと食べさせた群と食べさせないプラセボ群で比較している。Vitapect摂取群は体内セシウムが33%減、非摂取のプラセボ群が14%減という結果だ。論文には、セシウムが消化管内に分泌してくるので、食べたペクチンがセシウムと化学的に結合して排出される、という“仮説”が書かれている。

 だが、論文では仮説の前提となるべき文献が示されていない。セシウムが消化管に選択的に蓄積しているという研究結果、筋肉や内臓など全身にあるとされるセシウムがわずかの間に選択的に消化管内に集まってくるという証拠が、なにも示されていないのだ。セシウムについて、ICRP(国際放射線防護委員会)等は筋肉など全身に分布する、としている。これでは、仮説は受け入れられない。
 この研究は、論文として発表されたが、BELRAD研究所の関係者以外からは引用されていない、という事実も付け加えておこう。要は、レベルの低い論文である、ということだろう。

 ちなみに、フランスでラットを用いて、実際に被ばく治療に使われたことがあるプルシアンブルーという物質とアップルペクチンのセシウム排出効果を調べた結果が、2006年に論文として発表されている。結果は、プルシアンブルーは「効果あり」、アップルペクチンは「なし」である。


効く「健康食品」はない
 
 ほかにもいくつか、「効果がある」と話題になった食品があるが、どれもいい加減な説である。内部被ばくの軽減については、放射線治療や事故における被ばく対策として、医学的研究がかなりの程度蓄積しているが、決め手に欠ける(緊急被ばくの医療研修のホームページ参照)。<このホームページについては以下をクリックすると見られます。>

http://www.remnet.jp/lecture/forum/sh10_03.html


こうしたことからみても、特定の食品による排出効果など期待できない。そんなものがあれば、とっくの昔に放射線治療を受けている患者さんの食事に活かされているはずだ。

 科学的な検証を確認せずに、「あれがいい」「これがいい」と報道し、それを信じてしまうのは、特定の業者の利益につながるだけだ。報道機関の倫理が問われている。その事実に、消費者も早く気がついてほしい。

 厚生労働省が今年3月、「健康食品の正しい利用法」というパンフレットを作成した。役所のパンフレットには珍しく、実に小気味よく明確に、健康食品の問題点を指摘している。合わせて読んで、判断を。<こちらもこのブログから直接アクセスできません。>


・・・・・・・・・・・・

 引用は以上です。
 というわけで、「こてんぱん」の「けちょんけちょん」にけなされてしまいました。
 確かに「ラットを使った実験では、プルシアンブルーは効果あり、アップルペクチンはなし」なのかもしれません。
 でも効果があると言われても、プルシアンブルーにはこのような報道もありますし

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/705d8300ad09ec8eef6436c22545923e


 私は効果があると言われてもプルシアンブルーはあんまり飲みたいとは思いません。
(胃袋の中が真っ青になるイメージです。これ飲まなかったら今日中に100%の確率で死ぬ、と言われたら飲むと思いますが。)

 それと上記の緊急被ばくの医療研修のホームページですが、開いてみて私は
「わあ、放射能排出効果があるものって、こんなにたくさんあるんだー。すごーい!」
と感動しました。しかし松永さんに言わせるとそれもこれも「決め手に欠ける」で、効く「健康食品」はない、そうです。

 日本はなかなか薬事法が厳しくて、認可が下りにくいです。時間も費用も被験者も膨大な数が必要です。
 そうこうするうちに病状が悪化して亡くなってしまう人もいます。
 でもそんなに健康食品に効果がないなら、なんで健康食品、というもの(分類名)が存在するのか・・・とも思います。
 
 さらに松永さんは「女性週刊誌を信じるな!」といった記事を書かれていたり、

http://www.foocom.net/column/editor/3733/

(この記事の続きに当たる記事はこちらです。「風評被害は起きて当たり前。市民をバカにしないでほしい」)

http://www.foocom.net/column/editor/3769/



 今、日本は戦争勃発に匹敵するような事態に陥っているわけですから、読者も記事を書く側も混乱している部分があると思います。
 あまりにも真っ赤な嘘を記事にしたり誇大広告を出すのはいけないと思います。しかし「医学的根拠があるものだけ書け。」と言われると、放射能に関してはほとんど何も書けなくなってしまいます。日本では研究が進んでいません。
 なぜなら放射能が人体に与える影響について調査しようとすると多くの被験者がまず必要です。その被験者とは被爆していないといけません。
 放射能被爆を受けている人は癌患者などに比べるとその数は非常に少なかったわけです。
(現在は被爆した人の数が増えていくと思いますので、これからその方々を使った研究が進むでしょう。)
 
 日本には表現の自由があると思います。AERAが記事にするのも自由ですし、松永さんの意見も表現の自由、私のブログもそうだと思います。
 他の記事や論文を批判されるのがこの方のお仕事のようですが・・・。 
 そんなに科学者としての知識があるなら、そして健康食品や食材の調理方法にも、効果がない、栄養も抜けてまずくなる、と言われるのなら、どうしたらいいのか教えてください!
 批判も結構ですが、ご自分に科学的な知識があるのなら、ペクチンなどに代わる放射能を排出する最善最高の対策を教えてください、頭のいい人、お願いします・・・! と思いました。
 それとも「排出する方法など全くない。」と決め付けられているのでしょうか? 
 多くの読者はそんな死刑宣告みたいな言葉、聞きたくないですよ・・・。
 だから、女性週刊誌も売れるんです。

 他にも食に関しては「チェルノブイリを教訓にするのは的外れ」とも書かれていますが、本当ですか?
「『不検出』なのに、放射能抜き指南?」

http://www.foocom.net/column/editor/4420/


 そんなにチェルノブイリを教訓にすることは一つもないのですか? 全く? 今後も?
 松永さんがこの記事を書かれたときにはまだ報道されていなかったと思いますが、すでに放射能に汚染された牛肉が出荷され、販売され消費者の口に入っています。

 ・・・いろいろ書きましたが、ペクチンが放射能を排出するメカニズムについてはちゃんと説明したいと思いました。
 この点についてはベルラド研究所に質問してきましたので、このブログで公開します。(長くなりそうなので、別の記事にして投稿します。)
(しかしベルラド研究所やビタペクト配布活動をしている私の説明など、最初から聞いてくれない人もいるでしょうね・・・。)

 そして確かにSOS子ども村でビタペクトを子どもたちに配っている者の実感としても、ビタペクトが効いているときと効いていないと思うときがあります。チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村」をご覧ください。
 
 http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215

 
 もう少しこまめに体内測定ができたら、効果のほどがはっきり分かっていいんですけどね・・・。(まずは自分と子どもの結果をお見せしなくては。被験者たったの2名ですが。)
 
 正直言いまして、このような「アップルペクチンはこてんぱん」といった記事を私のブログで公開するのは、勇気がいりました。
 なぜなら2002年からずっとチェルノブイリの子どもたちにペクチン剤である「ビタペクト」を日本人の方々からの善意の寄付金で購入し、渡し続けている活動をチロ基金はしているからです。
 そこへいきなり「こてんぱん」と批判されると、読者によっては「ああ、そうなのか。だったら、このような活動をしているチロ基金は怪しい団体だ。」と思われるからです。
 しかし、現在の日本で、多くの方が放射能に対して不安を抱えており、何とか対策をしようとしてらっしゃることを考え、またチロ基金がこの活動を続けてきた意味と今後も続ける意味も考えて、さらにアップルペクチンに関するご意見は、反対意見も合わせて、公開するほうが多くの日本人の方々の、判断材料の一つにもなるかと思い、あえて今回の記事を投稿・公開することにしました。

チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第120回」

2011-07-12 |   ビタペクト配布活動
チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第120回」

 7月11日にビタペクトTと「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第120回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。
 今回はビタペクトTを13個、そして「放射能と栄養」のコピーを10部渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2は合計1842個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは1590部となりました。
  
 今回で通算130回目のビタペクトT(ビタペクト2)の配布となりました。延べ人数ですが、1842人の子どもにビタペクトTとビタペクト2を、1590家族分の「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。

(これまでのビタペクト2配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215


(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b


(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html


(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。) 

http://belapakoi.s1.xrea.com/jp/no2/2001/soschild.html


(ビタペクトTを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所のサイトはこちらです。)

http://www.belrad.nsys.by


(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a


(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13



 今回は2家族がSOS子ども村に保養滞在していました。それぞれの家族に話を伺いました。

(家族A)

 ミンスク(チェルノブイリ原発から約350キロ)から来た家族。この家族には8個のビタペクトTを渡しました。
 この家族は子どもが10人いますが、長女は年長で保養滞在の対象になっておらず、保養に来ていません。また滞在中の子どものうち1人は私がSOS子ども村に来たときは不在でした。(画像には写っていません。)
 それぞれの体内放射能測定結果はこのとおりです。○印の子どもにビタペクトTを渡しました。

 
母親 (事故発生時13歳)9ベクレル 
次女(15歳)41ベクレル ○
長男(14歳)19ベクレル ○
三女(13歳)18ベクレル ○
四女(11歳)18ベクレル ○
次男 (9歳)26ベクレル ○
五女 (8歳)28ベクレル ○
六女 (6歳)19ベクレル ○
七女 (4歳)20ベクレル ○
三男 (1歳)18ベクレル

 1歳半の三男はまだ小さいのでビタペクトTを渡していません。
 子どもたちの健康状態ですが、特に風邪を引きやすい、といったことはありませんでした。
 ただ次女と長男は背骨が湾曲しており、矯正体操をしているそうです。(痛みなどはないそうです。)
 次女と三女は視力が急に低下したそうです。
 この家族はミンスク市の多子家庭協会の会員で、国から助成金をもらっています。
 お母さんは幼稚園で働いていましたが、長女が生まれてからずっと育児休暇中だそうです。(日本では考えられない・・・。)ベラルーシでは育児休暇は3年なので、10番目の子どもが3歳になった時点で11番目の子どもが生まれていなかったら、職場復帰するそうです。でもお母さんはまだ子どもがほしいようなことを言っていました。(私にはとても真似できない・・・。)
 お母さんは次女だけ41ベクレルで「どうしてこの子だけこんなに高いの?」と心配していました。
 ミンスクに住んでいるので、ビタペクトTを飲み終わったら、この子だけでも再測定を受けさせたい、と話していました。


 (家族B)

 モロジェチノ(チェルノブイリ原発から約390キロ)に住む家族。
 お母さんが自分の6人の子どもと保養滞在に来ていました。この家族には5個のビタペクトTを渡しました。
 それぞれの体内放射能測定結果はこのとおりです。○印の子どもにビタペクトTを渡しました。

母親(事故発生時10歳)21ベクレル
長女(13歳)35ベクレル ○
次女(11歳)20ベクレル ○
長男(10歳)18ベクレル ○
次男 (8歳)18ベクレル ○
三女 (6歳)19ベクレル ○
三男 (4歳)17ベクレル 

 子どもたちの健康状態ですが、長女は小学校入学後、視力が下がり続けて止まらないそうです。
 長男は背骨が歪んでおり、疲れやすいそうです。
 他の子どもたちは健康だということでした。
 この家族でも長女だけが35ベクレルと値が高いので、お母さんはどうしてなのか?と心配していました。(放射能を取り込みやすい体質、というのも理由でありえますし、成長期に入ると食欲が出て食べる量が増え、偶然汚染された食品をたくさん食べてしまった可能性もあります。)
 この家族はモロジェチノ市の多子家庭協会の会員で、国から助成金をもらっています。6人の子ども合計で毎月33万ベラルーシ・ルーブルもらっています。日本円に今のレートで換算すると5280円です。少ない・・・というのが私の印象です。
 モロジェチノ市の多子家庭協会には会員が何人ぐらいなのか尋ねたところ、約70家族だそうです。
 ちなみにベラルーシでは1家族につき、16歳以下の子どもが3人以上いると、多子家庭とされ、多子家庭協会に希望者は入れます。
 この協会の会員でなくても国から助成金はもらえますが、SOS子ども村への滞在の招待などは多子家庭協会経由で受けることになっています。

 画像は記念撮影の様子です。(一人保養滞在には関係のない子どもが写っています。うちの子なんですけどね・・・。夏休みのときはこうやって、浴衣の紹介をしています。)
 裸足だったり、上半身裸だったり、ベラルーシも暑くなってきました。

 今回もいつものように子ども達に折り紙、おやつ昆布などをプレゼントしました。今回は都会から来た子どもばかりで、海草も違和感など持っておらず、おやつ昆布もさっそく食べていました。
 きれいな日本の便箋に子どもたちの名前を日本語で筆ペンで書いてあげたら、大喜び!
 「何か日本語でしゃべってみて!」
と頼まれ、いろいろ話してみたら、「日本語は難しそう・・・。」
と言われました。(^^;)

 最後になりましたが、ビタペクトTの購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙や昆布など子どもたちへのプレゼントを寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に、この場を借りて深くお礼申し上げます。
 多くの方々に支えられて、この活動が続いています。
 ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。

 

そのほかのサプリメントについて 「味噌」

2011-07-10 | 放射能関連情報
 サプリメントではありませんが、お味噌について。
 これも複数の方からご質問いただきましたし、また雑誌などでも取り上げられました。
 
 ご質問では
「チェルノブイリの後、ヨーロッパで味噌が流行ったという噂があるのですけど、ベラルーシでは、日本の味噌などを食べている家庭はありますか?」

 また雑誌ではこのように紹介されています。
「チェルノブイリ事故の後、放射能を防ぐ食品の一つである味噌がロシアを含め、ヨーロッパ各地へ日本から大量に輸出された。」
 
 私は16年ぐらいベラルーシに住んでいるのですが、昔は日本食材なんて、お味噌はもちろんどこにも売っていなかったです。もちろん日本食レストランなんて全くありませんでした。
 10年ぐらい前にようやく中国食材に交じって、日本のお蕎麦(1袋2000円・・・。)がたまーに売られるようになり、ようやく数年前から、大型スーパーのオリエンタルフードコーナー(ベラルーシにはアジア系食材を専門に売っている店はありません。私の知る限りですが。)で、日本製の醤油や海苔やゴマ油が売られるようになり、2年ぐらい前から味噌も売られるようになりました。
 それでベラルーシ人で味噌を知っている人がまだまだとても少ないです。
 スシレストランはあちこちにできましたし、味噌汁もメニューにあります。(なぜかほとんどのレストランで「ミソシロ・スープ」と表記してありますが・・・。)
 しかしボルシチのようなスープを食べなれているベラルーシ人からすると、味噌汁の味は「あんまりおいしくない・・・。」みたいです。(お寿司はおいしい! という人が圧倒的に多いです。)
 

 現在はこのような状況なのですが、25年前のチェルノブイリ原発事故のときはどうだったのか?
 これもベルラド研究所に質問しました。
 しかし所長さんも他の職員も
「ミソ? はあ、大豆? 何となく想像できますけど。」「見たことはないです。」
と答えるばかり。それで
「チェルノブイリ事故の後、味噌がロシアを含め、ヨーロッパ各地へ日本から大量に輸出されたそうですけど、何か知っていますか。」
と尋ねたら
「知らない。」「初めて聞いた。」
と言われました・・・。

 とにかくヨーロッパと言ってもベラルーシには輸入されなかったようです。
「どこか別のヨーロッパの国には輸出されたのかもしれませんね。ロシアとか。」
と私が言うと、ベルラド研究所の方々は
「長年チェルノブイリのことを研究してきて、さまざまな外国の文献や研究論文も読んでいますが、味噌について読んだことが一度もありません。」
という回答でした。

 ・・・とこれを読んで、ショックに感じた方もいるかもしれません。でもベルラド研究所は把握してない、というだけのことですから・・・。
 そして味噌についてさらに意見を求めると
「味噌の原料である大豆は放射能を吸着し安い食材。これを食べればおなかの中で放射能を吸着するはず。日本人は大豆食品に恵まれているそうですから、どんどん食べたらいいと思います。」
ということでした。(^^)
 もっとも、ベラルーシでは大豆食品と放射能の関係を研究している機関がないので、具体的な実証データは提示できません、あくまで推測ですが・・・ともお話しされていました。

 ・・・ということです。私もお味噌はもちろん大豆食品は全て放射能の有無に関係なく、体にとてもいいものだと思います。
 日本人のご先祖様、伝統食をありがとう! と思います。
 ですから今までお味噌汁を飲み続けてきたという方、この記事を読んでびっくりせずに、どうかお続けくださいね。

・・・・・・・
 
 追加情報です。
 原爆により被爆したけれど、お味噌の力により長生きした、という研究がありますよね。
 効果があるお味噌は天然塩を使って1年以上熟成されたものが良いそうです。
 一般的に安めのお味噌は熟成期間が4ヶ月〜半年だそうです。
 こだわりのある方は、せっかく買うのでしたら、やはり熟成期間が1年以上のものを買われるほうがいいかと思います。(お値段が高めでも・・・。)
 ベラルーシでは熟成期間が1年以上の味噌なんて売ってないです。でも昔とちがって今は売られているわけだし、うちの子も日本生まれの日本育ちでないにも関わらず、お味噌汁が好きなので、続けて食べようと思っています。
 

そのほかのサプリメントについて 「食用クレイ」

2011-07-09 | 放射能関連情報
 こちらの投稿でも、あくまで私が知っている範囲内のことで、ベラルーシからの情報であるとご理解のうえお読みください。
 多くの方からご質問があった「食用クレイ」についてです。
 食用クレイとは何かと言えば、つまり「食べられる粘土」のことです。
 この粘土を食べたら、放射能が排出される、この粘土をお湯に溶かしたお風呂に入ると放射能が体から出て行く・・・らしいです。これがチェルノブイリのときに使われた、と言われていますが、本当ですか?というお問い合わせでした。

 食用クレイで検索するとこういう、説明をしているサイトを読むことができます。

「チェルノブイリの作業員は、クレイを体に塗り、その上に作業服を着て作業に当たりました。」
「チェルノブイリの作業員は、非常に濃いクレイバスにも入り、デトックスを行いました。」

 私は1995年からベラルーシに住んでおり、1986年のチェルノブイリ事故当時、ベラルーシに住んでいたわけではありません。
 なので事故当時の様子は私はよく知らないのです。
 そこでベルラド研究所に問い合わせてみました。その回答は

「チェルノブイリの作業員は、クレイを体に塗り、その上に作業服を着て作業に当たりました。」については「このようなクレイを体に塗って作業した人は一人もいなかった。」

「非常に濃いクレイバスにも入り、デトックスを行いました。」については「そのようなお風呂に入った事故処理作業員はいなかった。」
 ・・・でした。

 他にも事故後「チェルノブイリの放射能汚染された牛たちには、クレイを混ぜた飼料が与えられました。その後、牛の体内の放射線値が基準値以下に下がったことが報告されています。」
 と食用クレイについて説明しているサイトがあるのですが、これについても、ベルラド研究所は「全く聞いたことがありません。」

 ちなみにこのサイトによると食用クレイは
「日本では食品としての認可は提出されていない為おりていませんが、」とあり、さらに続けて
「フランス、アメリカ、オーストラリア等では、食用クレイの認可が下りており、販売がされています。」
とあります。
 つまり食用クレイを販売しているし、有効だと思うが日本では食品の認可がないので、食するときはそれぞれの自己責任で食べてください。と言っているわけです。
 つまり「何かトラブルがあっても、効果がなくても販売したこっちは責任持たない。」とも言っているわけです。

 この食用クレイの成分が何なのかも、私にはよく分かりません。
 ただ原発で、大事故が起きた場合に備えて、職員の最初の応急処置として、「カリエイ土」を摂取させるのが有効であり、原発内で常備しておくのがよい、というのをある本で読んだことがあります。
 その本はベラルーシ人の医者が書いたもので、日本語訳も出ています。私は原書のほうを読んだことがありません。
(原書はたぶんロシア語。もしかするとロシア語から英語に訳したのを日本語にしたのかもしれませんが、日本語版には何語からの翻訳なのか表記していません。原題も掲載していません)
 しかし日本語では「カリエイ土」と訳してあります。しかしこのカリエイ土が何なのか、調べても分かりませんでした。

 そして食用クレイがこのカリエイ土なのかどうなのかも分かりません。
 
 ベルラド研究所の見解では
「ベラルーシではそのような食用クレイの実験をしたことがないので、研究データがない。だから食用クレイが本当に放射能排出に効くのかどうか分からない。」
ということでした。

 「食べて害がないものなら、日本の研究機関が実験するべきです。」とも言っていました。
 クレイのお風呂に入るのも
「外部被爆には効くかもしれない。しかし体内に入った放射能はお風呂に入っても体から水のほうへは出て行かない。」
と話していました。
 でもですね、別に粘土が混ざってなくても、お風呂に入って体を流したら外部被爆、つまり体の表面についた放射能は流されていくと思いますよ。

 また「もしかしたら体内被曝には効くのかも。これもどんどん日本国内で実験するべきだ。しかし体内被曝対策にするなら、食用にしないとだめでしょう。お風呂では効き目がない。」
ともベルラド研究所は話していました。

 以上ですが、ベルラド研究所の見解を聞いた私は複雑な気持ちになりました。
 もしかしたら効き目があるのかもしれません。しかし食用クレイは「日本では食品としての認可は提出されていない為おりていません」ということを念頭に置いた上で、購入されたい方はされてください。

 もっとも、「日本では食品としての認可は提出されていない為おりていませんが」自己責任で飲んでください、と言いつつ販売する企業の姿勢は、私は理解できないです。
 それにチェルノブイリの作業員がクレイでデトックスを行ったことを、ベルラド研究所が全く知らない、というのは、どうしても間違った宣伝をしているなあ、と思います。(事実の確認不足かもしれません。)
 私は食用クレイについてはちょっと心配しております。(効果より宣伝の仕方が・・・。) 

 

そのほかのサプリメントについて 「EM菌」

2011-07-06 | 放射能関連情報
これも多くの方からご質問いただきました「EM菌」についてです。
 このEMについて日本のあるボランティア団体が、15年も前からベラルーシの子どもを助けるということで、ベラルーシ国内に広めようと努力されていました。私はちょうどそのころ、この団体でボランティアをしていました。最初この団体の活動を聞いたときは、チェルノブイリの子どもたちを里子として、日本の里親家庭のもと、保養滞在して放射能を体内から排出させる、という活動をしていると聞いたので、ボランティアをすることを承諾したわけです。
 確かに何十人もの子どもたちのためにビザ申請の書類を作成したり、ミンスク・モスクワ間の飛行機を予約しに行ったり、里親さんがベラルーシ訪問されたときには、土産物まで代わりに買いに走ったり、と保養活動のお手伝いをしました。
 しかし実際には保養の手伝いより、EM菌をベラルーシに広めるためのボランティアのほうが多かったです。

 当時の私が最初に聞かされたのは「EM菌をまくと放射能がなくなり土壌改良される。水源も汚染がなくなる。」ということでした。それでいろいろな資料を翻訳させられました。
 結論から言うと、EM菌がベラルーシ国内の放射能汚染地域の土壌改良に使われてはいない、ということになります。
 実験は行われたのですが、私が知っている限りではうまくいきませんでした。
 それは沖縄生まれのEM菌が、寒冷地であるベラルーシの土壌ではうまく活動しなかったからです。
 EM菌はさまざまな微生物を配合したものです。微生物ですから温度と湿度の条件が大事です。EM菌は温度が15度以上でないと活動しません。ところがベラルーシは乾燥気候なうえに、夏でも水温が15度を越えることがめったとない、という地域です。
 そのためEM菌はうまく活動せず、結局ベラルーシ国内での土壌・水質汚染改良としては、この方法は立ち消えになってしまいました。(あくまで私が知っている範囲内のことですが、本当にベラルーシ国内で大々的にEM菌をまいて土壌改良をしたと、聞いたことが一度もありません。)
 
 その後EM菌を子どもたちに飲ませて、体内放射能を減らすほうに支援の方向が変わりました。しかしやはり人間が口にする物ですから、法律などの規制もありなかなか日本からベラルーシへ輸出する、ということが難しく(スピルリナと同様、薬局で販売するとなるととても高価になったでしょう。)一般ベラルーシ人のためには浸透しませんでした。 
 私自身EM菌を飲んだこともあるのですが、本当に体内の放射能が減ったのか、測定をしませんでしたので、結局分かりません。(お腹が痛くなる、というようなことも起こりませんでした。)
 私がEM菌を飲んだことがあるのは、私が持病などを持っていて、それを治すために自分でお金を出して買って飲んだのではありません。
「これから、どんどんEMをベラルーシで勧めていくから、あなたも勉強のため飲んでおきなさい。それにTさんはベラルーシに住んでいるのだから、放射能がたまっているかも。」
とボランティア団体の代表の方が私の家に置いていったからです。

 ベラルーシ人の被験者を使って実験的に投与したことはあると思いますし、データもあるでしょう。
 しかし、私自身は知りませんし、お答えのしようがないです。というのも、私はこのボランティア団体を2年でやめたからです。
 
 始めた当初は里親保養活動のお手伝いをする、という話だったのにEM菌という本当に効くかどうかよく分からないものの手伝いをすることにどんどん変わっていったからと、このボランティア団体の代表者の方のお話を聞いていて、理解できなことが多々あったからです。
 例えば、EM菌は「愛があれば、効果が出る。」とか「信じれば効く。信じない人には効果が表れない。」といった説明をしていました。
 しかしそんなことを言われても、ベラルーシ人にどうやって説明したらいいのでしょう? ましてや日本語で説明書きがしてあっても外国の得体のしれない液体だと、思う人もたくさんいるからです。
 
 さらにEM菌を土にまくと、野菜の成長スピードが速く、すぐ収穫でき、放射能は実に入っておらず、しかも格段においしい野菜ができる、と話していました。
 これについて京大原子炉実験所の今中哲二助教が、プランターのトマトで実験したのですが、EM菌をまいた土と、まいていない土とを、隣同士に置いて育てて比較したのですが、全く違いはなかったそうです。
 この実験結果を今中先生から直接聞いたとき、私は
「効果を信じていれば、効果があって成長に違いが出てくる、と私には話していましたけどね。」
と言いましたが、今中先生は
「でも私は科学者だから。」
とお答えになりました。私も今中先生に全く同感です。
 信じる、信じないに限らず、同じような効果を出してほしいと思います。

 しかしこういう意見を出すと、今度はこの団体代表者の方はこう反論されるんですよね。
「東大と京大はEM菌を批判ばかりしている。それはEM菌が(自分の大学ではない地方の大学である)琉球大学で開発されたのが気に入らないからだ。」
 確かに大学間にもいろいろ事情があるのかもしれませんが、さまざまな条件で実験した研究結果を発表するのは必要ですし、意見を言うのも大事かと思います。

 他にも私の自宅をこのボランティア団体のミンスク事務局にしていたことがありました。そこで資料をたくさん保管するように、とダンボール箱に入った本をたくさん置いていったのですが、インドの予言者サイババの本や何とかの「予言書」といったタイトルの本がほとんどで、しかも「Tさんもそれ読んでおいてね。」と言われました。
 EM菌について開発した琉球大学教授が書いた本もありましたが、チェルノブイリのボランティアに関係ありそうな本はほとんどなく、宗教書や精神論の本ばかりでした。
 
 他にもこの代表の方の発言に「?」と感じることが多かったです。例えば子どもたちのための飛行機のチケットを購入して、金額はこうなりました、と報告すると
「ああ、この数字の並び方はいい並び方です。」
と言ったり、ベラルーシでEM菌のことを研究することになったベラルーシ人科学者に
「この間沖縄の海でスキューバダイビングをしたら、珊瑚たちから『EMは私たちの仲間。ベラルーシに広めるのをがんばって!』というメッセージを受け取りました。」
と笑顔で話したりしました。(それを私は通訳していたんですがね・・・。)

 でもこのボランティア団体をやめたくなったのは、他にも理由があります。
 EM菌をベラルーシの子どもたちに飲ませたい、という気持ちは分かるのですが、私に向かってこの代表の人は
「ベラルーシ人って、ちゃんと薬を飲む民族ですか? 医者から薬を出されても適当にしか飲まないような民族ですか? もしちゃんと飲まないような不真面目な民族気質なら、EM菌をわざわざあげても飲まないでしょ? どうなんですか、ベラルーシ人って?!」(Tはベラルーシに住んでいるのだから、ベラルーシ人のことがよく分かっているだろう、というきき方でした。)
 私は「ベラルーシ人って言ってもいろんな人がいますよ。ちゃんと薬を医者に言われたとおりに飲む人もいるし、飲まない人もいるでしょう。ベラルーシ人だからちゃんと飲む、とか飲まない、とか言い切れないと思います。」
と答えました。

 とにかくベラルーシ人への上から目線の態度が目に付きました。「助けてやってるんだ。」「あんたたちベラルーシ人は貧乏で、自分で自分を助けることができないから、外国人が助けるやるしかない。」といった姿勢が言動に多かったです。
 子どもたちに対しても
「お勉強なんかより健康のほうが大事。学校なんか休んででも日本へ保養に来ればいいのよ。」
 私はボランティアなのに当時勤務していた大学を「適当に休講にすればいいでしょ。(私たちの団体がやっている活動のほうがよっぽど大事。)」

 この団体で、ボランティアを始めたときにこの代表さんからは「私たちは企業じゃないし、みんな平等です。意見があったら言ってくださいね。」と言われたのですが、実際に私が自分の意見を述べると 
「Tさんは子供がいないから、里親さんたちの気持ちが分からないのよ!」
と言われました。当時は私は結婚していたのですが、まだ子供がいませんでした。

 私が「こうしたらもっとよくなるのではないですか?」と意見を言うと
「Tさん夫婦はミンスクでうちの団体を利用して儲けようとしている。」
という噂を日本国内で流されました。
 当時はメールなどもないので、私がこういう人です、と噂を日本で立てられると、里親さん一人一人に反論もできません。
「私は儲けようなんてしてないんですけど。」
と代表の方に言うと、両手が震えだして、しどろもどろの言い訳・・・。
「Tさんは私たちが支援しているベラルーシ人に比べると、貧乏じゃないからねえ。」
と言われたこともあります。

 さらにこの団体に限らずチェルノブイリ支援関係の団体は、お互いの批判ばかりしていました。
 どこそこの団体がやっているこれこれの活動は、意味がないとか、保養滞在には効果がない。あの管谷先生のことすら「ああ、あの子どもの首切ってる人?」という人もいました。
 目的はチェルノブイリの子どもたち支援で同じなのに、どうしてお互い悪口を言い合っているのかというと、結局は寄付金の取り合いになっているからです。

 私は2年でこの団体のボランティアをやめることにしましたが、それを里親さんに言うと
「もう7年もベラルーシの子どものために尽力して、何度もベラルーシへ行っている代表の○○さんのことも考えて思いなおしてください。」
と言われました。本当にがっかりしました。これが「○○さんのために考え直して」ではなく「ベラルーシの子どものために考え直して」だったらまだよかったのに。
 結局里親さんたちもベラルーシの子どものためではなく、○○さんのためにボランティアをしているのか、と思ってしまいました。

 里子さんが日本で万引きなどの問題を起こしたときも里親さんはロシア語が分かりませんから、叱ることもできません。そのまま代金払っておしまい、になっており子どもたちは代金を払ってくれたんだ、買ってくれたんだ、と思いました。
 すると代表の人から私に連絡ができて里親さんから子どもたちへの叱責の言葉をロシア語に訳し、空港に到着したら当事者の子どもたちに言っておいて、と言われました。うんざりしながら空港へ迎えに行き、その子供2人に
「万引きしたって本当?」
ときいたら、してない、と言い張る。その後一ヶ月も経ってその子のうち1人から私(ミンスク事務局)に手紙が来て、これを訳して日本のお母さんに渡してと頼まれました。そこには万引きのことは何も書いてなくて、「日本滞在が楽しかった。」とか里親さんへの感謝の言葉などがありました。翻訳を伝えましたが、代表の人は
「ああ、もうあの子のことはほっといて。」
と無視していました。

 いよいよ私がやめることになり、ミンスク事務局も閉じることになり、預かっていた事務局のお金(もちろん多くの方からの寄付金)の引き継ぎもちゃんとしたいので、代表の方に連絡しましたが、本人からは無視。代わりの人、というのが現れて
「事務局に置いてあるものって何ですかあ?」
と私に尋ねる。「○○さんが置いていったもの全部ですよ。里親さんが○○さんに託した里子さんへのプレゼントも(住所が書いてないので、私は分からない)ずーっと預かってますが。」
と言って、サイババの本といっしょに返しました。
 寄付金で善意の方から集めたお金なのに、それに対してきちんとした引継ぎをしない人が代表をしています。
 
 私は事務局の家賃として月3000円いただいていたのですが、合計すると約2年の間に5万円ぐらいになっていました。以前「Tさん夫婦はこの団体を利用して儲けようとしている。」
という噂を立てられていたのがとても不愉快だったので、やめたときにまとめてその5万円を返そうと思いました。しかしたぶん
「受け取れません。」
と言い出すだろうと思ったので
「これを寄付します。」
と渡しました。寄付をした人には礼状や、活動報告が載ったリーフレットが届くのですが、全くもらえませんでした。それどころか
「ミンスク事務局の運営費に使途不明金があり、ちょうど金額が同じなので、その穴埋めに(Tさんが出した寄付金)を使いました。」
という連絡が会計さんから来ました。
 何なんでしょ? この使途不明金って。そんなものがあるならあるで、引継ぎのときに指摘するべきです。ボランティアがやめた後にそんなこと言い出すなんて、いいかげんな団体だな、と言うのが私の率直な感想です。
 結局私を悪者にして片付けているわけです。
 
 このような過去の経験があり、私はこの団体が勧めているEM菌については、私自身は飲みたいと思いませんし、効果のほどについても「信じる人だけ効果が出る。そうでなければ出ない。効果がなかったのは信じなかったからだ。」というような説明をされる効果を信じられません。もちろん私から人に勧められません。

 他にもこのようなブログがあります。教えてくださった方、ありがとうございました。

http://blog.livedoor.jp/emxgolden/


 一部抜粋です。
「2008年1月に販売された清涼飲料水、EMXゴールドについてのブログです。
EMXゴールドは、ホテルコスタビスタの地下でEMXとまったく違う原材料・工程で製造されています。(公式には発表されていませんが・・)
世界中で愛飲されたEMXは商標権終了に伴い、同じ中身、同じメーカーで「萬寿のしずく」と名称を変更しました。」

 私はこの団体を離れてだいぶんになりますからEMに関しては最近どのような活動をしているのかも知らずにおりました。
「萬寿のしずく」っていう名称に変更されていたんですね。知りませんでした。しかしどうしてこんなネーミング?
 
 他にもこのような記事があります。
「EM研究機構はチェルノブイリ原発事故から今日まで、その風下で被災したベラルーシに於いて、ベラルーシ国立放射線生物学研究所と共同で、EMによる放射能対策について研究し、様々な成果をあげています。その要点は以下の通りです。
1)被爆者がEM・Xゴールドを1日30cc~50ccを目安に飲用を続けると、30日内外で、外部被爆はもとより、内部被爆(放射物質が体内に入った状況)も正常に戻る。その後、飲用を中止しても再発は起こらない。・・・」

 本当に飲用を中止しても再発は起こらないんですか? その後放射能に汚染された食べ物を食べ続けても? 
 体質そのものが100%変わって、放射能被爆を全く受け付けなくなって、死ぬまでそのままなのですか? 

 私は科学者ではありませんが、どうしても信じられません。
 この記事を読んだ他の方はどう思われるか分かりません。全て信じている人もいるでしょうし、再発は起こらない、というのはともかく一時的には放射能が排出される効果は信じる、という人もいるでしょう。
 私は土壌改良については、日本は温帯湿潤気候で、ベラルーシより微生物が活動する条件があるのですから、EM菌が役立てばいいなあ、と思います。
 実験する余地はあると思います。しかし土壌改良にせよ、人体にせよ、あくまでEM菌はまだ実験段階だと思います。
 実験は実験です。人間(日本人)にとっていい結果が出ることもあるでしょうし、そうでないこともあります。
 そのことを理解したうえでEMを購入したり摂取されるよう、このブログを読んでらっしゃる方には、私からは申し上げたいです。

 余談ですが、私は上記のボランティア団体をやめた後、別の団体(同じく里親保養滞在)のボランティアを5年間していました。
 この2つ目の団体の代表も1つ目の団体の悪口ばかり言っていました。
 その頃、私はチロ基金の活動も始めていましたが、この2つ目の団体のほうは寄付を集めるのに「会員制」で、一人たった300円の会員費を出せばそれが寄付になる、としており、なぜか「チロ基金も会員制にしなさい。」とアドバイスなるものを私に何度も言っていました。
 ところがこの団体には特別会員というのもあって、その会員になると1年に1万円の会費になるのです。さらに里子のおばあちゃんが作った刺繍入りのタオルを日本に持って行って、
「特別会員の人は500円の価値がないと思ってもそれを5000円で買わないといけない。」
と言って買わしていました。
 そのくせ、ミンスクに来ると私に会員や寄付した人を批判しまくっていました。(最近あの人は活動に積極的ではない、とか高い金額で刺繍タオルを買ってくれないからダメだ・・・とかです。) 
 こんなことだから私の悪口も日本で言っているに違いない、と思っていると、案の定、私がHPでこの団体の活動を記事にしていろいろPRしたのに
「Tさんはパソコンばっかりやっているから、何年経っても子供ができないんだ。」
と会員さんたちに言っていたそうです。

 ちょうどその頃、私はベルラド研究所の前所長さんと知り合い、ビタペクトのことを教えてもらっていました。
 里親制度で里子が日本に保養滞在するには大変なお金がかかります。子ども一人当たり何十万円もかかります。しかし1ヶ月保養を日本でしても、再び元の汚染地域で暮らし、汚染された食べ物を食べると1年後には元通りの体内放射能値に戻ってしまいます。
 ビタペクトも1年に1回だけ飲んで、体内放射能値が減っても、やはり汚染地域で暮らし、汚染された食べ物を食べれば元に戻ってしまいます。けれど、効果は同じですが、ビタペクトなら1個300円です。
 はるかに安いですから、例えば1人の子どもを日本で保養させるのに往復飛行機代や滞在費を入れて30万円かかるとすると、同じ予算で1000個のビタペクトが買えることになります。つまり1000人分です。

 これならチロ基金のような弱小基金でもできると思ったので、私は2番目にボランティアをしていた団体もやめて、チロ基金でビタペクトを配る活動を始めました。
 ちなみに2番目の団体の代表の方にも預かっていたお金の引き継ぎをしたいと申し出ましたが、やはりご本人は取りに来ませんでした。
 会員の方から集めた寄付金なのに、代表の方がどうしてちゃんと引継ぎしないのかよく分かりません。
 しかもこの代表の人は、ベラルーシへ来るときは集めた寄付金(会員費)をなぜか全て小額紙幣のドル札に両替しており、そのため札束がレンガのようにぶ厚くなってしまい、手荷物のかばんに入れられないからと、トランクに入れてそのトランクを空港で預け荷物にしていました。
 この人のトランクが(私が知っている限り)紛失や盗難にあわなくてよかったです。
 善意の寄付金に対してこのような扱いをする人が、チェルノブイリの支援活動をしているケースもあるのです。
 
 このような経験があり、その後も他のチェルノブイリ関係のボランティア団体から「Tさん、うちのミンスク事務局やってください。」と頼まれたことがあるのですが、全てお断りしています。
 自分のチロ基金の活動だけで精一杯ということもありますが、日本の団体とベラルーシの団体の中間に位置したくないというのも理由です、何かトラブルが起こると「通訳がちゃんと訳さなかったから。」と言われることもありますしね・・・。日本とベラルーシの団体同士は友好関係であり続けたいから、責任を通訳に押し付けることはたまにあります。

 それと日本の団体がお互い何だか仲が悪そうというイメージが、私の頭の中にできてしまっています。(現在はそんなことは減ったと思いたいです。)
 これまた別の団体の代表さんから言われたことがあります。
「こういうチェルノブイリのボランティアしようって言う人は、変人ばかりですから。みんな一癖ある。」
 それを聞いて、そういうこの人も「一癖ある変人なんだな。」と思いました。
 そしてこの人も私のことを「一癖ある変人だと思っているんだな。」と思いました。まともなお付き合いはできないな、とも思いました。
 数年前、この人から「チェルノブイリを支援している日本の団体はお互い反目し合わずに、協力していこう。」という手紙をいただきましたが、私は
「まだお互い反目し合っているのか。」と思いましたし、この人もチロ基金のことを「反目している」と思っているんだな、と思いました。反目とか言う以前に、一癖ある変人だと思われているから、まともなお付き合いができないと思っていたのですが。それがいきなり「協力しよう!」と言われても・・・。

 変人と言うより、皆さんものすごく熱心なのですよね。チェルノブイリの子どもを助けたい! 助けたーい!!! という熱い気持ちがあるのは分かります。そうでないと代表なんて長年勤まらないですよ。
 そういう熱心さとか信念の固さとかいったものには敬意を感じます。しかし、ちょっと異なる意見を言うだけで、理解ができてない、とか裏切り者! 協力を言い出しておいて、その不熱心さは何だ! といった感じの発言を、同じボランティア仲間に発するのはどうでしょうか?
 自分と同じ真っ赤な熱意をボランティアしているんだから絶対持て! と押し付けるのもどうかと思います。
 今、震災後の日本でボランティアを懸命にされている人も大勢いると思います。すばらしいことです。しかしボランティアが純粋に澄み切った美しい精神だけで行われているのではない、と私は自分の経験から思うので、今から始めようと思っている人はちょっと前もってそういうことも分かっておいてから参加してほしいな、と考えるときがあります。

 とにかくチロ基金は本当に細々と活動を続けており、しかもチェルノブイリ支援だけをしているわけでもありません。
 しかし自分の経験から言って、寄付を強要したり、(当基金では「一口いくら」という形の寄付も受け付けていません。それは1口1万円と定めてしまうと、1万円以下の額は受け取れない、というふうに取られるからです。幸いベラルーシルーブル安、日本円高が続いていますから、日本人の感覚では少額の寄付であっても、ベラルーシでは大きな金額になり、いろいろな活動ができます。)
「寄付金集めてます!!! 口座番号はこちら!!!」と宣伝しまくったりするのはやめようと思い、本当にひっそりと(^^;)しています。(全く寄付金いらない、と言っているわけではありませんが・・・。)
 関わる人が増えてあまり大きな組織になるとかえって小回りがきかなくなると思い、小さい基金のままでいいと考えており、私が責任を持ってできることだけしようと、本当に細々と(^^;)続けております。でもこれでいいと思っています。 
 

そのほかのサプリメントについて 「スピルリナ」

2011-07-03 | 放射能関連情報
 こちらの投稿でも、あくまで私が知っている範囲内のことで、ベラルーシに限定されたことであるとご理解のうえお読みください。
 多くの方からご質問があった「スピルリナ」についてです。
 ベラルーシでもスピルリナの放射能排泄効果について、大人や子どもも使った実験が行われました。
 その結果、排出作用があるとベラルーシ保健省が結論を出しています。

 他にもこのような実験データがありますので、ご紹介しましょう。
 ベルラド研究所が2001年に発表した本で、題名は「住民を放射能から守る方法と助言、その効果」で、執筆者は前所長のワシーリイ・ネステレンコさんです。
 2000年8月に「サナトリウム・ベラルーシ」という保養所にて、ベラルーシ保健省、チェルノブイリ委員会、ベルラド研究所、保養所で働く医療従事者が共同で行った実験です。
 チェルノブイリ汚染地域で暮らす親子がこの保養所で滞在していましたが、それを5つのグループに分けました。

第1グループ(22人)Vitusヨードという各種ビタミン配合のヨウ素剤を摂取。
第2グループ(18人)スピルリナ(藻類)を摂取。
第3グループ(27人)ビタペクトを摂取。(ベラルーシ製のペクチン剤)
第4グループ(30人)ヤブロペクトを摂取。(ウクライナ製のペクチン剤)
第5グループ(36人)何も摂取せず。

 同じ期間だけ毎日飲み続けた結果、保養期間終了後の全員の体内放射能値(セシウム137)を測定すると以下のような結果でした。摂取前と摂取後の変化を%で表しています。
第1グループ 平均すると24.9%減。(子どもの平均は31.1%)
第2グループ 平均すると26.8%減。(親子間に大きな違いはなし。)
第3グループと第4グループの間に大きな差はなく、どちらのグループも子どもの平均は49.5%減。親は40.9%減。
第5グループは16.8%減。(親子間に大きな違いはなし。)

 1回だけのデータですので、確定的なことは言えませんが、これだけの効果があったということです。
 しかし、ベラルーシではスピルリナは広く国民の間に浸透しませんでした。
 それはスピルリナは藻類なのですが、ベラルーシには生息しておらず、飲もうと思ったらサプリになった商品を全て輸入しないといけないからです。
 ベラルーシは関税の高い国ですから、当然値段が上がってしまいました。ビタペクトの10倍の値段です。ベラルーシ人の平均月給は約3万円です。ビタペクトは300円ぐらいなので、スピルリナは3000円ぐらいです。
 月給3万円の人が3000円のサプリを、しかも家族全員の分買うのは難しいことです。
 そのため、ベラルーシではスピルリナが薬局で売られていても、なかなか売れず、したがってビジネスの観点から考えると、輸入しても売れない商品ですから、だんだんと輸入されなくなっていきました。
 そのため今ではベラルーシではスピルリナはめったと薬局で売られていないし、放射能排出策としては主流ではない、ということです。
 チロ基金としても、スピルリナはこのような状況ですので、チェルノブイリの子ども向けへの支援活動としてはスピルリナを使ったことがありませんし、たぶん将来的にも使わないと思います。

 日本ではスピルリナが売られていますが、値段はどうでしょうか? これも日本人であっても値段の感じ方は人によりけりだと思います。
 それからこのような注意事項もありますので、お子さんが飲まれるときには気をつけたほうがいいと思われます。

http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail86.html


 ベラルーシからの情報は上記のとおりですが、日本ではまだスピルリナが放射能の排出効果があるのかどうか、確定されていないようですね。
 私としては(言い方が悪くて申し訳ないですが)被爆した人に実験として飲んでいただいて、効果のほどをきちんとした機関で実証してほしいです。日本人の専門家が立ち上がってほしいです。


そのほかのサプリメントについて 「プルシアンブルー」

2011-07-03 | 放射能関連情報
 私は2002年からベラルーシでビタペクト2というペクチン剤を使ってのチェルノブイリ支援活動をしている者です。
なのでペクチンに関しては、経験も知識もあるほうなのですが、そのほかのサプリメントについては、専門家でもないので分からないのです。
 しかし、福島第1原発事故後、「チェルノブイリのときはこれこれのサプリが使われたそうですが、どうなんですか?」というメールがたくさんくるようになりました。
 繰り返しになりますが、私は専門家ではなく、ビタペクト2以外のサプリについては経験もありませんし、知識も乏しいです。チェルノブイリ後の対策として使われた、と言うことになっていますが、私が分かるのはベラルーシ国内の範囲内のみで、ウクライナやロシアで行われたことはよく分かりません。
 ここで回答するのはあくまで私が知っている範囲内のことで、ベラルーシに限定されるとふまえた上でお読みください。

 まずセシウムの除去剤として知られる「プルシアンブルー」ですが、放射能に汚染された土壌改良に使われる、とちらっと聞いたことがありました。
 しかし、ベラルーシの専門家に尋ねてみると、ベラルーシ国内ではプルシアンブルーを土壌改良に使ったことはないそうです。
 また人間に投与したこともないそうです。(他のロシアやウクライナではどうなのか私は知りません。)

 ベラルーシでは一度、乳牛のえさにプルシアンブルーを詰めたカプセルを混ぜて食べさせ、体内のセシウムを排出させようという案が出されました。しかし、酪農家の方から
「何この青いの。気持ち悪い。牛に食べさせたくない。」
という意見が出て、結局実行されませんでした。
 そのため効果があるのかどうか分からないままです。
 そもそも染料として使う化学物質なので、子どもはもちろん人に飲ませるのは、二の足踏むといった態度のようです。(ベラルーシの場合。)

 プルシアンブルーについてはこちらの毎日新聞の記事もご参考になさってください。
 原発で事故が起きたときのために備蓄しておくのは、高線量の急性被ばくをした職員が緊急に飲めるということで望ましいが、低線量被爆をする可能性の大きい一般住民が、服用するのはどうなのか? ・・・というのが私の率直な感想です。 

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<東日本大震災>福島第1原発事故 セシウム体外排出促進薬、「低線量」で効果不明
2011年7月2日(土)18:00
 ◇厚労省「注意を」

 東京電力福島第1原発の事故で被ばくへの不安が広がる中、複数の医薬品輸入代行業者が、高線量の急性被ばく時に投与される「プルシアンブルー」(PB)を個人向けに売っている。体内の放射性セシウムの排出を促し内部被ばくを軽減するとされるが、低線量被ばくへの効果は不明。逆に、不整脈などをもたらす低カリウム血症や便秘などの副作用が懸念され、国は医師の処方に基づく適切な服用を呼び掛けている。

 PBはセシウム137が体内にとどまる期間を3分の1に縮める効果があるとされ、世界保健機関(WHO)が各国に備蓄を推奨している。日本では昨年10月に販売が承認された。

 今回の原発事故では、医薬品製造販売会社「日本メジフィジックス」(東京都江東区)がドイツから7万2000カプセル(1カプセル0・5グラム)を緊急輸入し、政府に無償提供した。政府は原発復旧作業での急性被ばく時の投与を想定しており、一般の医療機関では扱われていない。

 ところが、同社によると、複数の医薬品輸入代行業者が事故直後、インターネットで輸入代行業務を始めた。薬事法上、医薬品の輸入自体は規制されず、購入しようと思えば誰でも手に入る。

 放射線医学総合研究所(放医研)はPBについてホームページで「(セシウムによる内部被ばくが)30ミリシーベルトでは治療の利益がなく、300ミリシーベルトで有意な効果がある」と説明。医療機関に対し、投与の際は▽医師の処方に基づく▽効果を内部被ばくを計測する「ホールボディーカウンター」で測る▽治療データを放医研に報告する――ことを求めている。

 前川和彦・東京大名誉教授(救急医学)も6月30日の政府・東京電力統合対策室の会見で「低線量被ばくへの効果は未知数」と述べた。

 厚生労働省災害対策本部は「PBには副作用があり得るし、偽物が出回ることもある。個人での入手や使用は勧められない」としている。【池田知広】

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 ■ことば

 ◇プルシアンブルー

 絵の具にも使われる青色顔料で、87年、ブラジルで医療用放射線源のセシウム137が漏れた事故で入院した住民46人の治療に用いられ、特に成人で効果が大きいことがわかった。しかし、それ以外の治療データはほとんどない。ドイツの製薬会社がカプセル状にして「ラディオガルダーゼ」の名で97年から販売している。


ベラルーシの放射線量予測図 2046年のセシウム分布状況

2011-07-02 | 放射能関連情報
 これも2001年に出された「2046年にはおそらくこのような汚染分布になっているだろう。」という予測図です。
 2046年はチェルノブイリ原発事故発生から60年後、ということです。
 これもセシウム137の分布状況です。(画像をクリックすると拡大します。)
 
 黄色の部分は1平方メートルあたり37-185キロベクレル。(1平方キロメートルあたり1-5キュリー)
 オレンジ色は1平方メートルあたり185-555キロベクレル。(1平方キロメートルあたり5-15キュリー)
 赤い色は1平方メートルあたり555-1480キロベクレル。(1平方キロメートルあたり15-40キュリー)
 紫色は1平方メートルあたり1480キロベクレル以上。(1平方キロメートルあたり40キュリー以上)

 となっています。汚染地域の面積はずいぶん減っています。しかし60年経っても、とても人が住めないところがあります。
 100年後はどうなっているんでしょうか? (どちらにせよ、それを私は確認できません・・・。)

 あくまでベラルーシの学者が集まって予測した地図ですので、実際にはどうなるか分かりません。
 日本の福島の原発事故の状況が、チェルノブイリと全く同じようになるとも言い切れません。
 日本人の皆様のご参考にとどめておいてください。
 
 

ベラルーシの放射線量予測図 2016年のセシウム分布状況

2011-07-02 | 放射能関連情報
 これは2001年に「2016年にはおそらくこのような汚染分布になっているだろう。」という予測図です。
 2016年と言えばチェルノブイリ原発事故発生から30年後、ということです。(今年から5年後か・・・。)
 これもセシウム137の分布状況です。(画像をクリックすると拡大します。スキャンの状態があまりよくなく、すみません。)
 
 黄色の部分は1平方メートルあたり37-185キロベクレル。(1平方キロメートルあたり1-5キュリー)
 オレンジ色は1平方メートルあたり185-555キロベクレル。(1平方キロメートルあたり5-15キュリー)
 赤い色は1平方メートルあたり555-1480キロベクレル。(1平方キロメートルあたり15-40キュリー)
 紫色は1平方メートルあたり1480キロベクレル以上。(1平方キロメートルあたり40キュリー以上)

 となっています。予測が当たるのかどうか未知数ですが、多少は汚染地域が減っているようすが分かります。

ベラルーシの放射線量 その2 2001年のストロンチウムとプルトニウム分布状況

2011-07-02 | 放射能関連情報
 先ほどの記事の続きになりますが、この2001年度版地図には、ストロンチウム90とプルトニウム238、239、240の分布状況ものっています。
 こちらの地図は小さめだったので、ベラルーシの大部分がスキャンできました。(画像をクリックすると拡大します。)
 ロシア語で分かりにくいと思いますが、ご了承ください。

 黄色の部分は1平方メートルあたり37-74キロベクレル。(1平方キロメートルあたり1-2キュリー)
 オレンジ色は1平方メートルあたり74-111キロベクレル。(1平方キロメートルあたり2-3キュリー)
 赤い色は1平方メートルあたり111キロベクレル以上。(1平方キロメートルあたり3キュリー以上)

 となっていますが、これはストロンチウム90のことだけを表示しています。(都市部を表す茶色も使われています。)
 地図上の「100」とあるのがチェルノブイリ原発から100キロの地点を表しています。
 地図上の「30」とあるのがチェルノブイリ原発から30キロの地点を表しています。(これが強制避難地域でデッドゾーンと呼ばれています。)

 そして黒い点々がありますが、これがプルトニウム238、239、240が1平方キロメートルあたり0.1キュリー以上ある地域です。

 他にも黒い四角や三角、長方形の記号がありますが、これは放射能を測定するモニタリングする場所に指定されていることを示しています。
 三角はガンマ線、四角は大気中からの放射線の降下量、長方形は空間内の放射線量をモニタリングしていますよ、ということです。