10月17日、土曜日は恒例の反政府デモ行進がミンスク市内で始まりました。女性の行進と若者の行進に数千人が集まったそうです。
今日も朝から治安部隊と護送車がミンスク市内中心部で待機しました。
そして身柄拘束です。今日は40人ほどが拘束されたようです。ジャーナリストも含まれています。
73歳のニーナさんはデモ行進の途中、体調を崩し、救急車で病院へ運ばれましたが、しばらくして体調が回復したからと、再びデモ行進に合流しました。
ロシアやラトビア、イタリアでもベラルーシの反政府派を支援するデモ集会が行われました。
一方で政府派も国旗を掲げた車でデモ行進を行いました。モギリョフ州にあるルカシェンコ大統領の故郷、アレクサンドリヤに向かって車列が進みました。歌手やスポーツ選手も参加しましたが、全部で参加者数は200人。この車列によるデモ行進にかかった費用はモギリョフ州庁の予算から出されたそうです。
ベラルーシのビデオブロガーが、ミンスク環状線道路の脇に立って、2分間白赤白の旗を手に行き交う車に向かって降り、クラクションを何台の車が鳴らすか数えました。クラクションを鳴らすのは「応援!」の意思表示です。
さらに2分間、今度は国旗を持って同じように何台の車がクラクションを鳴らすか数えた映像がネット上で見ることができます。
実験の結果は2分間で白赤白の旗にクラクションを鳴らした車は28台。2分間で国旗にクラクションを鳴らした車は1台だけでした。
昨日の内務省の発表「このようなデモ活動をしている人物に対しては銃器や兵器を使用する準備ができている。」に対して、医師たちがビデオメッセージを作成し、今日ネット上で公開しました。
国民に対して武器などを使用しないでほしい、負傷者が出てしまう、と訴えています。
内務省からすれば、武器を持って暴れている犯罪者を取り押さえるためには兵器を使ってもいいと言っているだけ・・・と反論したいところでしょう。
しかし、流れ弾に当たって偶然死ぬ人が出たらどうするのでしょう? ちなみに内務省は反政府デモ鎮圧のために今まですでに45人の警官が負傷したと発表しています。
10月11日モロジェチノ地区にある村のある木造家屋が火事で焼けました。これはミンスク市の治安部隊長(妻の車は壊れて落書きされたが、犯人はすでに逮捕済み)の生家です。
この小さい一軒家で生まれたそうですが、その後この家には治安部隊長の祖母が一人暮らしを長らくしていました。しかし、祖母が死去した後は、治安部隊長のいとこにあたる女性が夏だけここに住んで、家庭菜園などをしていたそうです。家事が起きたとき、この家は無人だったそうです。
今日、この家がミンスクの治安部隊長の生家であったこと、そして放火の可能性があるとして捜査が始まったと報道されました。
グロドノのケーキ屋さん。注文に応じて特製ケーキも作ります。最近地元の治安部隊員からの注文を断りました。それが噂になって広まると、急に来店するお客さんが多くなり人気店になりました。
夕方、勝利広場に白赤白でもベラルーシ国旗でもなく、ソ連の国旗を持った人々が集まりました。
ソ連崩壊から30年近く。今でもソ連回帰を望む人たちが少数ですがいることはいます。数は50人、60人ぐらいでしょうか。
ソ連時代を懐かしむ気持ちの人がいるのは理解できますが、15の共和国で構成されていたソ連が復活する可能性は非常に低いでしょう。この人たちは数カ国だけのソ連を誕生させたいのでしょうか?
団地デモが各地で始まりました。ミュージシャンが参加したり、スクリーンを張って各地の団地デモ集会同士オンラインでつなげて様子を動画生中継しています。
その団地デモ中継にリトアニアにいるチハノフスカヤ氏も登場しました。ネットで同時にデモ集会参加者たちと対話もできて、時代は進歩しているなあと感じました。