ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2024年2月27日。ウクライナ侵攻から735日目

2024-02-27 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
2024年2月27日。
 ベラルーシのスポーツをめぐるニュースです。
 世界陸連の独立監視部門「インテグリティー・ユニット」(AIU)は今日、2021年東京五輪で陸上女子のベラルーシ代表だったクリスツィナ・ツィマノウスカヤ選手が帰国を強制された問題で、ヘッドコーチだったユーリー・マイセビッチ氏(63)に行動規範違反で5年間の資格停止処分を科しました。
 日本では有名になりましたが、ツィマノウスカヤ選手は日本経由でポーランドへ亡命したベラルーシ人五輪選手で。
 AIUはマイセビッチ氏の行動について、権力の乱用に当たり、ツィマノウスカヤ選手が選手村を離れるまでに虚偽または不正確な情報を提供したことも認められると非難。「陸上競技のいかなる活動においても、また世界陸連あるいは各地域協会および加盟連盟の管轄にあるいかなる活動においても直ちに参加を禁止された」と述べました。
 どっちみちベラルーシとロシアの選手は国際試合にほとんど出場出来なくなっているので、世界陸連からこんな事言われても、特に活躍の場がゼロになるわけでもなく、コーチのほうは何とも思っていないのではないでしょうか。


 デイリーメールなど外信が今日に報道したところによると、23日、クリミア半島北西部にある海辺の村、チェルノモルスコエのカフェバーで、駐屯しているロシア兵が暴行事件を起こしました。
 テレグラムなどSNSでは、当時の状況を収めた監視カメラの映像が拡散されているが、これは暴行被害を受けた男性の交際相手が自ら公開しています。
 映像では、カフェバーのバルコニーが来店客でにぎわう中、小銃を持った集団が突然押し入り、威嚇射撃。その音に驚いた一部の客が悲鳴を上げ、恐怖で頭を下げたまま床に伏せ、さらに、集団と共に現れた私服姿の男らが、伏せている人たちに容赦なく暴行を加える・・・。
 私服姿の男らは、昨年創設されてクリミア半島に駐屯している第81義勇旅団所属のロシア兵でした。義勇旅団ということは、自ら進んでロシア軍に入隊して、ウクライナと戦いたいという人たちの集まりですよ。

 2月23日はロシアやベラルーシでは祖国防衛者の祝日で、軍人はほぼ休みの日です。それでアルコールも入って、こんな事件を起こしてしまったのかもしれません。
 兵士らはカフェバーにいた女性たちにちょっかいを出した(地元女性をナンパ?)が、女性と同じグループにいた男性たちが止めに入ったため、わざわざ武装した仲間を呼んだそうです。

 この事件で男性1人が骨を折るなどのけがを負いました。映像を公開した女性は、血を流している男2人の写真を同時に投稿した上で「彼らが私の交際相手を椅子に座らせてこん棒で残酷に殴った」とつづりました。
 この地元客がウクライナの民間人で、暴力事件を起こした兵士たちがロシア人だったとすると、不愉快な相関図となりますね。
 戦時中でしかも支配する側、占領される側といった立場に人々が枠付けられるので、こういう事件が起きるのは当たり前なのかもしれません。しかし、それがSNSで拡散されるところが昔と違う点ですね。