ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2024年1月10日。ウクライナ侵攻から687日目

2024-01-10 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2024年1月10日。

 フィンランドメディアは、今月15日までとなっていたロシア国境閉鎖の期限を更に延長すると報じました。
 フィンランドは昨年末、ロシアからの亡命者急増を受けて国境を閉鎖し、流入はロシアが仕組んでいると主張しています。もちろんロシアは否定。ちなみにベラルーシの国境地帯でもいまだに隣国へ不法入国しようとしている外国人集団がたびたび発見されています。
 フィンランド国境警備隊によると、昨年11月には、ケニア、モロッコ、パキスタン、ソマリア、シリア、イエメンなどからロシア経由でフィンランドに到着した亡命者が900人に達しました。以前の平均は1日当たり1人未満でした。
 フィンランド側が大きく警戒していることが伺えます。


 一方で、ルハンシクの子どもたちがベラルーシでクリスマス休暇を過ごしていましたが、今日の時点で35人が帰国したと国営テレビが報道しました。
 ルハンシク州にある孤児院の子どもたちが昨年末にベラルーシに招かれ、モギリョフ州のドゥブロヴェンカ療養所でリハビリを受けたそうです。
 3週間の保養プログラムを受けて、ベラルーシ滞在中、ミンスクで大統領主催のクリスマスコンサートなどさまざまなイベントに出て、楽しいクリスマスを過ごしたそうです。
 今日、帰路の途中にあるゴメリの正教会の修道院を訪問し、ゴメリとジロビン地区の(担当の)大司教が子供たちと面会して、ロシア、ベラルーシ、ウクライナは聖三位一体のように分断することはできないと話したそうです。
「(この三国を分断しようと)試む勢力があるけれど、神の摂理により私たち(3つの民族)は皆一緒であり、この試練を共に乗り越えられると信じている。」
とも語りました。
 ルハンシクの孤児たちは、クリスマスプレゼントやお菓子、スポーツ用品などをゴメリでもらって、ルハンシクに戻りました。
 ベラルーシ政府がウクライナの孤児を誘拐して、洗脳しているという誹謗中傷がありますが、私にはプレゼントをあげる余裕はあっても、そのままベラルーシ国内に留めて、生活させるだけの余裕がベラルーシにはないと思います。
 ベラルーシのいわゆる孤児院施設は国の予算と孤児の数のバランスが取れず、とにかく心優しい里親に養子縁組してほしいと斡旋しているぐらいですから、それに加えてウクライナの子供を引き取ることはなかなかできないと思います。
 経済状態が悪化しているので、里親になるベラルーシ人も減っていますし・・・。


 ウクライナ国境に近いロシア西部ベルゴロド市当局は今日、ウクライナ軍による数週間にわたる激しい砲撃を受け、学童疎開を開始しました。
 同市からはすでに約300人が疎開しており、市長によると「今日から21日間、ベルゴロドの児童392人はボロネジ州とカルーガの町外れにある保養キャンプへ行く」と発表しました。未就学児も含まれています。
 また市長は保護者に対する調査を引用し、市内で計1300人ほどの児童が疎開の準備をしているとの推計を示しました。希望者がそれだけいるということですね。
 日本の戦時中の集団疎開のようですが、ちがうのはロシア国内には子どもが集団で滞在し、学習機会もある保養キャンプ場が各地にたくさんあることです。
 戦争や自然災害が起きたとき、このようなキャンプ場がとても便利です。ベラルーシにもびっくりするほどたくさんあります。

 
 昨年10月に自分の子供を虐待死させた父親に死刑判決が出ましたが、その父親は控訴。そして今日、最高裁判所で審議がされましたが、結局、予想通り死刑判決は覆ることなく結審しました。母親の刑も同様です。
 日本と違ってベラルーシでは死刑判決が確定すると、すぐに執行されるので、もうすぐこの父親も死刑になるでしょう。ちなみに逮捕されたのは1年前です。
 4年前に生まれた子どもを3年間虐待して殺し、その1年後には父親が死刑になって死ぬんですね。ベラルーシではこうです。