ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

ベラルーシのコロナウイルス感染者10万1329人。死者数992人

2020-11-03 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 11月3日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は101329人になりました。1日の新規感染者数は929人です。

 死者数は992人です。

 87985人が回復しました。

 


11月3日、大学、裁判など

2020-11-03 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 11月3日、学生デモ参加者に対する退学処分、学生を支持する教職員などへの処分など、続いています。

 ベラルーシ全体で、すでに138人の学生と教員が退学あるいは退職処分されました。

 ベラルーシ情報ラジオエレクトリック大学では、学生の保護者が集まって「これ以上学生の退学処分を続けるなら、もう学費を払いません。」と大学側に通告。

 学費を払わないということはその子どもは大学をやめるか、休学届けを出すと言うことです。そんな学生が少数だったらいいですが、大部分になったら、大学は立ち行かなくなります。国立の大学は国から予算をもらって運営しているのですが、それが不足しており、必要経費のほとんどを学費による収入で何とか回しているのです。

 

 ベラルーシ医大では、学生デモを支持した医者10名近くが身柄拘束され、今日裁判がありました。医師たちは「(国側、警察の取り調べでは)私たちはファシストと呼ばれた。人の命を助ける仕事をしているのに。」と意見陳述しました。

 

 ベラルーシ医大の今の学長は、歯学部出身です。自分の子どもや親戚にも歯科医をしている人がいます。学長と、いわゆる学生への生活指導担当の職員の2人は反政府派が決めるブラックリストに入りました。

 ベラルーシ歯科医協会もベラルーシ医大での学生や教職員の退学・解雇処分に反対することを表明。さらには、この学長の名義でその子どもが経営する歯科医院の名称を名指しして「国民の皆さん、歯が痛くなってもこの歯科医院に診てもらうのはやめましょう。」という呼びかけをしています。

 つまり優秀な歯科医で、ベラルーシ医大の歯学部の教授で、(前の学長が学生のデモ集会をやめさせることができなかったから、クビになり、大統領の指名で学長になり、学生に厳しく対処するよう期待されている)新学長になった人が経営する歯科医院に治療にするのをやめましょう、とベラルーシ歯科医協会が国民(患者)に表明したということです。

 

 国会議長(女性)がベラルーシ大学へ来て、学生と話し合いの場を設けました。対話するのはいいことですね。

 国会議長は3時間に渡り、学生代表と話し合いましたが、そこで、「今回の大統領選挙で不正はなかった。選挙結果は正しい。」「学生は多くのことが分かっていない。」「私は最後の日まで大統領とともに歩む。」「(治安部隊などが暴力行為を行なっていることについて)それは事実ではありません。」「(反政府デモについて)あれは平和的デモじゃありません。」「ベラルーシの景気は上向いています。」 「(退学処分になったとたん、男子学生は兵役に就くよう強制されることについて)ベラルーシ男性にとって当然の義務だから、妥当な判断。」「「反政府デモ参加について)あなたが怖いと思うなら、参加しなければいいだけのこと。」「(政権について)あなたが現政権を好きだろうと嫌いだろうと政権は政権である。」

 この話し合いについて、ベラルーシ大学の学生がどう思ったか・・・人それぞれでしょう。私には全ての意見を聞くことができません。

 ただネットニュースのコメント欄を見ると国会議長に対して「バカ女」「もう定年退職の年齢だろう。早くやめろ。」などなど誹謗中傷が書き込まれています。

(日本だと、政治家に対して批判することは特にネット上では「普通」ですが、ベラルーシでは非常にまれです。半年前では考えられない現象です。)

 

 ちなみに、大統領選の選挙管理委員会長だった女性は、現在ベラルーシに住んでいません。どこに自宅があるのか住所も外観もネット上で晒され、ミンスク市内でデモ行進があったとき、自宅のそばまで反政府派デモ参加者がやってきて、シュプレヒコールを上げたぐらいです。

 元選挙管理委員会長は今、ロシアのカリーニングラードの知人宅に身を寄せて(隠れ住んで)います。

 

 ウエディングドレスの一部を赤色に染めたものを着て、反政府デモ集会に参加していた女性が、グロドノアゾトでのストライキを支持するために、ミンスクから向かっていた途中、警察に身柄拘束されました。

 幸い1日で収容センターから解放されましたが、ウエディングドレスは旗ではないのに、没収されたそうです。

 

 オズという新しい経営タイプでベラルーシ国内に店舗を展開している人気書店があるのですが、14店が「10月26日閉店していた。(ストライキしていた。)」(実際には従業員がストライキをしたのではなく、経営者側が開店しない判断をした。)そして反政府支持だったから、と言う理由で、国から14店舗が営業停止処分を受けました。

 ネットショップはできます。しかし注文した本の受け取りができる店舗が少なくなってしまいました。店員も自宅待機になるでしょうし・・・。経営としては痛手です。しかも営業停止処分の期日が示されていないので、いつになったら店舗が開くのか未定なのです。うちの町内の店舗も閉まってしまい、本好きの私としてはさびしい・・・早く再開してほしいです。ただオズのファン(固定客)は大勢いるので、おそらくもうすぐ「買って応援」が始まるでしょう。逆に国立国営の書店はその分売り上げが減りますよ。

 

 リトアニアに出国したゲラシメニャ元水泳選手(銀メダリスト)の父親がミンスク市内のデモ集会に参加していて拘束されました。娘の代わりに捕まえたということでしょうか。

 

 在アルゼンチンのベラルーシ大使が解任されました。前大使は大統領を訴えるとしています。

 

 大統領は「これからベラルーシは北朝鮮との交流、協力関係を活発化する。」と言及しました。

 またアラブ諸国やシリアのビジネスマンが大勢ベラルーシに来るよう招聘したから、これからはこれらの国との経済活動が活発化するだろう・・・など、将来の展望についても語りました。