オールドゲーマーの、アーケードゲームとその周辺の記憶

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新ラスベガス半生中継2019年G2Eショウ(4) DAY 2:G2Eショウその2

2019年11月10日 17時36分10秒 | 半生中継
◆◆今回のG2Eのワタクシ的ハイライト (その2)◆◆

【IGT】
・「4D」を謳うビデオスロットを多く出展していた。液晶画面にタッチパネルを装備して、これに触れて操作する技術はもはや標準的なもので、悪く言えば陳腐化したとも言うべき技術だが、4Dでは、モニターに触れずとも画面に向けて指さすだけで操作ができる。


4Dを謳う筐体。裸眼立体視モニターだけでなく、非接触式タッチパネル(というのか?)を備える。

例えば画面の前で立てた人差し指を動かすと、その指先の位置を追って画面上に光の尾を引かせるなどという事もできる。ただ、画面と指先との距離がどのくらいあるかと横から覗き込もうと顔を近づけると、機械はとたんに指先の位置を失探して機能しなくなる。この仕組みの秘密は、モニター周囲のブラケットの四隅に仕込まれたセンサーにあるようだ。


ブラケットに設置されているセンサー(円内)。このようなものがブラケットの四隅に付いている。

類似の技術は、既にエレクトリックダーツにおいてダーツの着弾位置の検出に使われているが、その機能を指先で体感するこちらの方が驚きは大きい。また、裸眼3Dは一層よくなっているように見える。とは言え、これらの新技術が陳腐化する日もそう遠くはないだろう。その次は一体何をどうすればいいのだろうか。

【EVERI】
元々はキャッシュディスペンサーのメーカーだったはずのEVERIは、今さら誰が興味を示すのかと思うくらいオーソドックスな機械を作りながら、「LIGHTNING ZAP」などという従来のスロットマシンのフォーマットからかけ離れたゲームも作っており、個別のタイトルの面白さは別として、チャレンジと堅実さの両方をバランス良く取ろうとしているように見える。今回は、「ZOLTAR」というオーソドックスな3リールマシンを出展していた。


LIGHTNING ZAP。この画像は昨年のショウでのもの。一時はあちこちのカジノで見かけたが、今回のラスベガス行ではさっぱり見かけなくなっていた。


EVERIのメカリール機「ZOLTAR」。

米国では20世紀初頭からコイン作動式の占い機があり、60年代には「ZOLTAN」という占い機もあった。この「ZOLTAR」は、映画「Big (1988)」の作中に登場させるために作られたものだそうだが、製品化もされているらしく、今回行ったPHoFにも設置されていた。


PHoFにあった「ZOLTAR」。1回75セントだった。

筐体は一見したところアンティークマシンのようにも見えるが、人形の造形に限ればモダンな印象を受ける。

ゲームクリエイターは、とかく「今までにないもの」を作りたがるが、そんなものがおいそれとできるわけはない。今までにないものばかりを追い求めるのは、あるかどうかもわからない黄金郷を探すようなものだ。その点において、EVERIのバランス感覚は正しいと思う。

【KONAMI】
ワタシはこれまでずっと、KONAMIのスロットマシンにはあまり遊ぼうという意欲を持てずにいた。理由をごく大雑把に言えば、ゲーム性やビジュアルにいつもどこか国産メダルゲーム的なものを感じて、ワタシがカジノに求めるアトモスフィアから遠いところにあるように思えていたからだ。

その印象は今も変わらないが、昨年のショウで出展していた「TREASURE BALL」シリーズが、今、結構ヒットしているらしい。


「TREASURE BALL」。この画像は昨年のショウで撮影したもの。

つまるところ、ゲーム中にどうにかすると「ガチャ」が回せて、出てきたボールに何が隠されているかはお楽しみ、というゲームになっている。人気があると聞くので、後日ワタシもこれをシーザーズパレスで打ってみたが、見た目から期待する結果と実際の結果の相違が大きく感じられる。かつて日本国内のソーシャルゲームでガチャが問題視されたという知識が先入観となっているのかもしれないが、極めてインチキ臭く感じられ、ワタシにはやはり面白いとは思えなかった。

他には、多人数競馬ゲーム「FOTUNE CUP」のマイナーチェンジ版である「FOTUNE CUP DERBY DELUX」が出展されていた。


FORTUNE CUP DERBY DELUX。

「DERBY DELUX」では、従来8頭立てだったものを6頭立てとし、賭け方も単純化してあった。ワタシは、競馬ゲームはこれでいいと思う。やたらリアルに、やたら複雑にするのは、「競馬ゲームファン」が望んでいることではない。その証拠が、The Dで今も満席になるsigmaの「The Derby MK III」だ。

今年のコナミは、もうスキル・ベースド・ゲーミングを諦めたのか、ついに出展が無くなっていた。また、日本のマスメダルゲーム機の転用版も、今回は出ていなかった。

【ANGEL】
日本でトランプと言えば、多くの人は任天堂を想起すると思うが、実は「エンゼルトランプ」という会社も頑張っている。G2Eショウではずっと以前から小さいながらも毎回ブースを構えていた。10年以上前、今はなき「リビエラ」のポーカールームで遊んでいたら、日本人の男性マネージャーがワタシに声をかけてきて、「今日、こんな会社が売り込みに来たんだけど知っているか」と言って、エンゼル社のフライヤーを見せてきたこともある。

そのエンゼルトランプのブースが、今年は見えないなと思っていたら、意外なところにそのロゴを発見した。


エンゼルトランプのロゴを掲げたブース。看板にはGPI、ポールソン、バド・ジョーンズ、ブルゴーニュ・エ・グラッセ、ゲマコの文字が見える中、エンゼルのロゴがひときわ大きく掲げられている。

この看板に見られるエンゼル以外の名前は、昨年まで「GPIグループ」として出展していた。ポールソンはチップやプレイングカードのメーカーで、特にクレイ素材のチップはプレイヤーに人気が高い。バド・ジョーンズとブルゴーニュ・エ・グラッセは同様にカジノのチップを作っているメーカーだが、樹脂素材がほとんどだった。ゲマコはトランプメーカーだ。GPIは、15年くらい前にこれらの企業をグループ化して、以来今までやってきた。ここに「ANGEL」の名前が併記されているので、ワタシはてっきりエンゼルもGPIグループに飲み込まれたかと思った。

ところが、ブースにいた日本人女性のアテンダントに話を聞いたら、話は全く逆で、エンゼルがGPIを買収したのだと言う。エンゼルとしては、これによって今後は世界のゲーミング市場に大きく打って出るとのことだった。これが、今年のG2Eショウで最大のサプライズだった。

(つづく)
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