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まんがアックス第119号・「特集つげ義春」発売中!

2017年10月29日 21時55分25秒 | スポーツ・マンガ

その昔、「月刊漫画ガロ(以下「ガロ」)」という漫画雑誌がありました。日本のマンガ史を語る際には必ず言及される雑誌ですので詳しい説明はそちらに譲るとして、ワタシからは、1964年の創刊以来、新たな才能を輩出し続ける媒体として日本のマンガ界において特異かつ重要なポジションを占めた雑誌だったとだけ説明しておきます。

ワタシは1975年4月号から、編集部内でのゴタゴタで休刊と復刊を二度繰り返しながらも、2002年の三度目の休刊で遂に息の根が止まるまで、発売されたガロはすべて読み続けてきました。現在は、かつてのガロ編集者によって立ち上げられた「青林工藝舎」による、ガロの精神を引き継ぐ雑誌を標榜する隔月刊誌「アックス」を購読し続けています。


アックス119号の表紙。今月下旬に発売。

ワタシがガロに興味を持ち始めたのは、まだワタシが小学生であったおそらく1969~70年ころ、少年サンデーだったか少年マガジンだったかに掲載されていた特集記事(当時の少年漫画誌は、マンガだけでなく、「世界の不思議100!」とか「日本の心霊現象50!」などといった、週刊誌のワイド特集のような記事が毎回あった)に、「今注目の新人マンガ家××人!」というものがあり、その中で、つげ義春(敬称略・以下同)が、彼の代表作の一つとされる「ねじ式」の一ページと共に紹介されていたのを見たことに始まります。


少年漫画誌の特集記事に紹介されていた「ねじ式」の1ページ。

なぜかわかりませんが、とにかくこのたった1ページを見ただけで、ワタシは「ガロが読みたい」「なによりねじ式が読みたい」と、常にガロに恋い焦がれるヘンな子供となってしまいました。

ワタシのその夢がかなうのは、1972年の秋ごろだったように記憶しています。都立大学駅近くの古本屋で発見した「月刊漫画ガロ 1968年6月臨時増刊号」に「ねじ式」が掲載されており、なけなしの小遣いで買って帰りました。しかし、これは紛失してしまい、今は手元にありません。この号の掲載作品の一つ「海辺の叙景」の一コマに、万年筆で「おっ、モーリス・ロネ」と落書きがあったことを覚えていますが、今、誰かの手元にあるものでしょうか。それともごみとして焼かれるなり埋められるなりして朽ちてしまっているのでしょうか。

今回のテーマからは余談になりますが、やはり1970年前後くらいの時期に、富士ゼロックス社のTVCMに使用されたイラストに強烈に痺れ、作者を知りたいと気に留め続けていたら、やはり古本屋でページを繰っていたガロの中に同じ画風を発見し、「花輪和一」という人の作品であることが判明したという事もありました。どうやらワタシには、それがどういうものかはわからないものの、「ガロ的」なものに反応する何かが組み込まれているようです。

その「アックス」ですが、今月下旬に発売された第119号の特集が、「つげ義春」です。つげの誕生日は1937年10月30(今気づいたけど、明日だ!)とのことで、表紙には「生誕80周年 祝・トリビュート」と謳われています。ワタシはたいてい学芸大学駅商店街の本屋で買っていますが、普段は2冊しか入荷しないのに、今号は7、8冊が平積みとなっていました。店長に聞くと、やはり今号は特別で、特に巻頭の林静一、池上遼一、南伸坊各氏による座談会は貴重なので欲しがる人が多いと思って、とのことでした。

という事で、今回は「読もう! アックス!!」という宣伝で終わりたいと思います。


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