幾度の春の残りし指折りて数ふる吾の春を待ちをり
汗吹けるマトンカレーの美味かれど辛きを癒すチャイもなければ
読み得れど書き得ぬままに生き来せばつひに書き得て<鬱>の晴れゆく
<鬱>引きし辞書の<鬱金(ウコン)>と記す見て鬱勃と湧くターメリックの黄
*
咥へ来る獲物に脅ゆ飼ひ猫の仔をなす毎に狩に目覚めて
枕辺のヒヤリとすれば母猫の狩りしトカゲの耳に触れをり
仔の育つそのつど野良に母猫の帰りしゆける心哀しも
仔の去ればいつしか野良の母猫の家に戻れるそ知らぬ顔で
汗吹けるマトンカレーの美味かれど辛きを癒すチャイもなければ
読み得れど書き得ぬままに生き来せばつひに書き得て<鬱>の晴れゆく
<鬱>引きし辞書の<鬱金(ウコン)>と記す見て鬱勃と湧くターメリックの黄
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咥へ来る獲物に脅ゆ飼ひ猫の仔をなす毎に狩に目覚めて
枕辺のヒヤリとすれば母猫の狩りしトカゲの耳に触れをり
仔の育つそのつど野良に母猫の帰りしゆける心哀しも
仔の去ればいつしか野良の母猫の家に戻れるそ知らぬ顔で