リッスン・トゥ・ハー

春子の日記はこちら

平家の落人のよう

2011-03-23 | リッスン・トゥ・ハー
「平家の落人です」

「え?」

「落ち延びてここまできました」

「落ち延びて?」

「はい、必死でした」

「でもここグアムだよ」

「はい、もうがむしゃらに泳ぎました」

「泳いで?」

「自分でもびっくりの潜在能力です」

「いやいやいや」

「ここまでくれば大丈夫化と思います」

「で、これからどうするの?」

「どうしましょうか?」

「いやこっちに聞かれても困るし」

「ここで出会ったのも何かの縁、かくまってくれませんか?」

「わたしが?いやですよ」

「どうして?」

「気持ち悪いじゃない」

「そんなこといわずに、ここで見捨てられたら呪いますよ」

「たち悪いじゃない、もう、そんなこと言っても無理なもんは無理ですよ」

「必死でここまできたのに」

「いや飛行機ででしょ?」

「は?」

「空港からでてきたんだから、飛行機で来たんでしょ?」

「いいえ」

「よく否定できるね」

「泳いできたんです」

「だいだいね、なにから逃げてるの?今平成23年よ」

「もちろん源氏です」

「いないって」

「いますよ」

「まあ、源氏の人たちはいるかもしれないけど、襲ってくるような源氏の人はいないって」

「でも、いたんです、あやうく全身を赤く塗りつぶされるところでした」

「どういう攻撃なのそれ」

「そのペンキをよけながら、必死で泳いできました、ぜひかくまってください」

「いやです、ではリゾートホテルにご案内いたしますウエルカムトゥグアム」

「お願いします」

広末涼子の第2子だとしても俺は全然かまわんよ

2011-03-23 | リッスン・トゥ・ハー
かまわんよ、俺は全然かまわんから、どんどん広末涼子、かまえばええよ。乳とかやればええよ。俺は飲むよ、ちゃぷちゃぷいいながら、飲むよ。薄目を開けて母、広末涼子を見るよ。涼子は俺を優しい目でみているよ、園目を見ていると俺は幸福でいっぱいのげっぷをかましてやるよ。ゲップは奏でるよ、喜びの調べを。俺はそれを五線譜に記し、ギターでつま弾くよ。メロディはやがて空へのぼり、みなのものを見下ろしているよ。それを人々は神だと呼ぶよ。俺はそれを訂正することはせんよ、決してせんよ。人々はおろかだよ。非常におろかで俺は困るよ。しかし、俺は困っているけれど、困っているような顔は決してせんよ。なんでもないような顔をしているよ。これをすまし顔と言うよ。すまし顔が得意だよ。俺はとてもすまし顔が得意だから、いつもそうしているよ。

世界最大の星空

2011-03-22 | リッスン・トゥ・ハー
想像を超えた星空だった。その巨大さは通常の2倍とも、3倍とも言う。実際は1.5倍だけれど、その迫力たるや驚愕することだろう。すごい、とわたしは叫んでしまった。叫んでから、ここが町のど真ん中で人もけっこういることに気づいて、頬を赤らめたんだから。頬を赤らめることなんて年々減っていく。最近じゃ年に一度あるかないか。その貴重な赤らめる機会を、使ってしまった無力感に苛まれている。現在、わたしはもう今年は頬を赤らめることもできないか弱きエナジーなのかと思うと、涙が出てくる。そういえば、涙を流すのも、年に一度あるかないか、いや、2年に一度あるかないか。さらに貴重。ポテトチップス九州醤油ぐらい貴重。それをつかってしまった無力感。もしもこれから今年中に、ポテトチップス九州醤油味を食べる機会があったらどうしよう。わたしはどうなってしまうんだろう。どうもならんよ、ってパパは優しく笑ってくれた。それからパパはお金をたくさんくれて、これで九州醤油でも関西だし醤油でもなんでも買いなさいって。まったく、パパ、関西だし醤油はそこらへんに腐るほどあるんだから。ってわたしは頬を膨らませる。天井には二人の姿。これはね、二人が愛し合ってる姿をいて楽しむための仕掛けさ、ってパパの鼻息荒い。

無職テルギーニ・ハミド被告(45)

2011-03-21 | リッスン・トゥ・ハー
「覚せい剤はいらんかね、覚せい剤はいらんかね」

「おひとつちょうだいな」

「あいよ」

「いくら?」

「末端価格でひとつ2万円」

「末端価格で売ってくれるの?」

「いいや、卸値でええから、ひとつ2万5千円」

「あがっとる!」

「買うの?買わないの?」

「買う買う」

「じゃあ、どうぞ」

「どうもどうも」

「あんまり使いすぎんように」

「わかってます」

「ほな、おっちゃんいくから」

「どこに?」

「次の現場」

「というと?」

「悪の組織と戦う暴力戦隊ヤクレンジャー」

「悪の組織の方じゃないんですね」

「失礼なことを言う」

「へえ、いろいろやってるんですね」

「そや、おっちゃんなんでもやるで」

「あたしも行っていいですか?」

「別にええけど、おもろいもんはなんもないで」

「いいんです、見てるだけで」

「ほな、おいで、じゃ、サイドカーに乗り」

「はい」

「出発」

「進行」

「ついたで」

「はやいですね」

「たまたま今日の現場が近くやったんや」

「近くと言うかさっきと同じ場所ですよ」

「じゃいくで」

「はい」

「でも危険やからな、ずっとサイドカーに乗っとり」

「サイドカーに乗ってたら安全なんですか?」

「サイドカーの上はセーフやからね」

「セーフ、ってどういうルールなんですか」

「ほら、いうてたら悪の組織きたで」

「優等生っぽいのがうようよ!」

「おどれらなめとったらしばきまわすどこら!」

「口悪!」

愛を分けて下さい

2011-03-21 | リッスン・トゥ・ハー
100000円送るって聞いた時は面食らったわ。面食らって前のめって、むかいかぜに戻されたんでまあええか、と思ったよ。100000円あったら、アルフォートは一生分買えるで春子ちゃん、と言ってあげたかったけれども言わずに。私は素直に生きてるんで、すぐに忘れるわそんなこと。

バーベキューに行きたい。無性に肉が食べたくなる時があって、今まさにそれやから、肉を食べるために焼く。炭火で、網に乗せて焼く。焼いて焼いて食べて食べてしまえよホトトギス。ホトトギスは食い意地が張ってるんで、食べに食べる。ホトトギスぐらいのグルメにはもうタレでなく塩ね、ぜひ塩でいってみてください。肉本来の旨味を十分に堪能して。させてもらいます、塩で、へえ、塩ですか、それは大人ですね。子どもは甘辛いタレです。大人の塩。ひりっとひと味。このシンプルさは貴重やわ。

みんな、バーベキューできる日がくればいいのに。

Fukushima50にエール、Fukushima50にエール、

2011-03-20 | リッスン・トゥ・ハー
エールの仕方にもいくつかあるわけですが、単純に大きな声で、おーえすおーえすと叫ぶのがわかりやすくていいですね。何にも言わずに密かにお金を送るって言うのは結局見えないからわからない。うまいことどこかの段階で誰かが公表して見えるようになるんでしょうが。これだけお金送りましたって言った方がいいと思います。ならわたしも、ってなる効果があるでしょうし、多額ならなおさら。

もうできる範囲で最大限のお金を送るって言うのが具体的かつ最大のできることでしょ。もうこれは仕方ない。仕方なくお金を送りましょう。他に何もできませんよ。下手になんかしたら逆に迷惑がかかってしまうんだから。素直にお金を送る、それだけでいいじゃないですか。額は要相談です。100円やそこらでとめないでおきましょう。

あたしはいつか、被災してお金が必要なとき、助けが必要なときにこう思いたくない。こんなときにお金は必要なんだ、あのときにあたしは躊躇して計2000円やそこらしかお金を送らなかったなあ、もっと送っておけば良かったなあと。つまり後悔したくないじゃない。

よってあたしが送る額は、自分ができる最大限ということで、100000円と、でました。桁をひとつふやしたいけれど、つる子さんが許してくれないから、間を取りましてこの額です。

風で運ばれ雨で落下か

2011-03-20 | リッスン・トゥ・ハー
「風が運ぶようです」

「風も給料もないのに働きますね」

「風は誰に対しても平等に吹くから」

「風は高速道路をつかうんだろうか」

「風が?つかいませんよ」

「そうか風は無料化対象外なんだ?」

「対象外と言うか、最初から無料ですけど」

「じゃあつかうでしょう」

「たぶん使っても使わなくても速度は一緒ですよ」

「どういう仕組みなの?」

「仕組みは知りませんが、風は自然のものです」

「自然のもの」

「古代からあるものです」

「だから高速道路が風の上にあると?」

「上にはありません、ないというか、風です」

「つまり無か」

「まあそういうことです」

「無なら仕方ないよね」

「まあどうしようもありませんね」

「つまりは発生させないようにしないといけないのね」

「まあそういうことです」

「だったら、とっとととふさぎなさいよ」

「塞げたらとっくに塞いでますよ」

「塞げないの?」

「塞げません」

「どうして?」

「とってもやんちゃなんです」

「ああ」

「言っても聞かないやんちゃ具合です」

「そっか」

「そういう年頃なのかもしれません」

「きっとそうだ」

「いずれわかる時が来ると思うんだよな」

「くるくる」

「今はそっとしておくしかない」

「距離を置くと言うかね」

「熟成を待つ」

「待つことしかできません」

「きわめて無力です」

「つまり、我々は手に負えないものを持ってしまったと言うことか」

「急ぎすぎたのかもしれません」

元クリストファー米国務長官

2011-03-19 | リッスン・トゥ・ハー
わたしがクリストファーだった頃、マクドナルドのソーセージマフィンが朝食業界を席巻していた。朝食と言えばソーセージマフィンと言われるほどに人々はそれを競って購入し、食べた。たしかに美味い。わたしも毎日とは言わないものの、一ヶ月に一度は必ず食べたくなるような中毒性をもっている。あの味の濃さだ。濃さがたまらない。癖になってしまうのだ。塩っ気、脂っ気、身体には確実に悪いとわかっていても手を伸ばしてしまう。一口かじりついたらもうとまらない、一気にひとつ食べてしまっている。無意識にうちにわたしはもうひとつ、予備で購入していたソーセージマフィンに手を伸ばしている。食べるなどと考えていない。これは、この予備のソーセージマフィンは食べるために購入したのではない。観賞用だ。まだ湯気の立ち上るソーセージマフィンが冷たくなるまでじっとただみている園ために購入したものなのに、わたしは気づいたらそれにかじりついている。ひとくちかじりついたら、もう先ほどと同様、気づいたら予備のソーセージマフィンは存在していない。不思議だ。なんという魔法なのだろう。わたしは特許を申請しようかと考えている。マクドナルドよ今こそ、そのインスタント性をを存分に発揮し、疲れた人々の腹を満たすべし。

馬伝染性貧血

2011-03-18 | リッスン・トゥ・ハー
「はやめに対応策を!」

「では馬を処分するしかありませんねえ」

「処分?」

「感染した馬を処分するのです」

「殺す、と?」

「そうではありません、処分はあくまでも処分です」

「どういうことでしょうか」

「つまり、馬を別の場所に連れて行くというわけです」

「隔離ですか?」

「そうですね、隔離とも言えます、が、その場所に言った馬は二度と戻って来れません」

「二度と?」

「ええ、一生をそこで過ごすことになります」

「それはつまり天国へ連れて行くということではないでしょうね?」

「そうではありませんよ、まあ、馬にとっては天国かもしれませんが」

「よく意味が分かりません」

「ハーメルンの笛吹きはご存知?」

「町の子どもを軒並み連れて行く話ですね?」

「ええ、その笛吹きよろしく、馬を連れて行く馬がいるのです」

「馬が?」

「馬です、ある夜笛を吹いて」

「笛を吹いて?」

「エリーゼのためにを上手に吹いて」

「馬は笛の穴を上手くおさえられないような気がしますが」

「特殊な馬で、一見、人間のように見えます」

「それは人間なのでは?」

「しかし、しゃべりかけると、ひひん、としか言いません」

「しゃべったことあるんですか?」

「少子化会議などにはこちらから参加をお願いしているようなことです」

「変わった人ではないのですか?」

「馬ですよ」

「どうしてそういいきれるんですか?」

「名前が馬田春馬さんだからです」

「はあ」

「春馬さんが連れて行ってくれるんで大丈夫です」

「それはそれで幸せかもしれませんね」

「間違いなく幸せでしょう」

記者が歩いて帰った20km

2011-03-18 | リッスン・トゥ・ハー
あたしは記者よ、あくまでも。伝えるための訓練を受けている。それを使命だと考えている。人々にあたしが見たことをすべて伝えたい。あたしは記者として、機械的に読み取って伝える。感情を、あたしのつまらない感情などそこに挟み込む必要はない。できるだけありのままに、事実だけを伝える。まるであたしはサイボーグ。余計なことは伝えない。鉄則。そりゃあ、感情を上手く挟み込んで伝えることができたら、感情を挟み込んだ上で、事実をより事実として伝えることができたら、それにこしたことはないけれど。あたしはまだ若い。記者になって間もない。圧倒的に経験が足りない。だから、あたしはあたしができる最大限のことをしたい。あたしは事実を事実のまま伝えたい。それを前提にして、ぜひ読んでください。あたしの記事を。

遠くからでもできること、すべきでないこと

2011-03-17 | リッスン・トゥ・ハー
遠隔操作よ、あたしは動かすの、このロボットという名の生命を。したいことは山ほどあるけれど、できることは限られている。だから取捨選択しなければなりません。例えばもう吹き出てるから、牛乳吹き出てるから、それをおさえて止めた方がいいでしょう。ロボットの口を穴に持っていって、出てくる牛乳をぐびぐび飲みます。ロボットは錆びないのかって?大丈夫、飲めば飲むほど柔らかくこそなれど、錆びることはありませんから。ロボットの胃袋は牛なみよ。そのうち牛乳も吹き出てこなくなるでしょう。牛乳にも限りがあるのだから。そうなったらもう任務は完了で、次の任務に就くわけだけど、次はなんだと問われたら、じゃ、あの割れてる電柱を支えてて、と言われて、その通りにしてたら夜超えることになって、無駄じゃん、全然無駄じゃんって叫ぶ。持て余す力と、知力を、もっと有効利用してほしいってロボットも、訴えかけてくるから気をつけて!

素人集団

2011-03-17 | リッスン・トゥ・ハー
ぼくたち、わたしたちは、素人集団です。誰がなんと言おうと、素人集団です。素人集団の中じゃ最も高い地位にある素人集団です。というのは、素人集団の中では日々、切磋琢磨して、素人っぽさをにじみだすように鍛錬していて、年に2回、2月と9月に、全国大会があって、そこで上位に入ると素人集団ランキングがあがっていく仕組みになっていて、本素人集団は、常にトップ100にはいっている素人集団です。全国に、素人集団は2万ほどありますので、素人集団の中でも最も高い位置にある素人集団だと言えるわけです。素人集団の全国大会ではどんな種目があるのかと言うと、例えば、栓抜きがあります。ビール瓶の栓を抜く競技です。上手く抜けばいいわけではありません。むしろもたついて最終的に栓を抜くどころか、ビール瓶を地面に叩き付けて割り、地面に広がっていくビールをなめとる流れになっています。そうです、プロフェッショナルではなくてあくまでも素人です。そんな素人集団から今度、新曲がでます。全国のコンビニで絶賛発売中です。タイトルは「公文式に苦悶四季」買ってくれると、素人集団は悦びます。