リッスン・トゥ・ハー

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2007-09-03 | 若者的詩作
丘に登ると、空は近い。
屋根のなくなったコンクリートの隙間からも空は近い。

屋根は必要なかった。
なぜなら、雨は毛布のように身体を温めてくれたし。
屋根があると空が見えない。

いつからか屋根はなくなった。
誰も文句を言うことはなかった。誰もがそう望んでいたことだった。

わたしはキッと真上を睨み、落ちてくるかもしれない爆弾に備えた。
落ちてくればそれをキャッチしリリースするつもりだった。

結論を言えば爆弾は落ちてこなかった。
内心ほっとしながらもわたしは空を呪っていた。

そういうものだ。


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