リッスン・トゥ・ハー

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アンサー

2010-03-16 | 若者的詩作
僕はまだ生きている。ただし、ダメージを、ひどく胸の痛む類のダメージを受けたまま倒れ込む、寸でのところで。それは私にとって、まだ、とりとめのない空想の中の話ではなく、まぎれもない現実として。浜辺で寝そべる女の子と、それを見下ろすかもめの群と、どちらが僕にとっての第3者なんだろう?簡単に言うなお前のせいじゃない。さて、進む、ことにする。帰りの電車で、こちらをうかがう子がいる。とりあえず、二十歳過ぎの薄化粧、と名づける。実際にはその子は26歳で、顔に似合わぬスカートを穿いては週に一度だけ外にでる子で、名前はおからという。おからはプラットホームで見つけた僕を追って、電車に乗り込む。そして話し掛けるタイミングを計り、計り、携帯をいじり、計り、さりげなく、瞬きしてみる。その様が妙に微笑ましくて、僕は頬を緩め空を見つめおからに話し掛けようと思う。

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