リッスン・トゥ・ハー

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薄いミルクテイの向こう側に居間

2006-06-17 | リッスン・トゥ・ハー
ある仕事がひと段落したから、と母がケーキを買ってきて、その夜家族そろって食べた。普段、顔を合わすことのないような、食事が終わればそそくさと各部屋にこもり、ひとつ屋根の下に暮らしているだけの家族で、母はミルクテイを煎れ、2階の私の部屋にちょっとおいで、と呼びにきた。私はわざわざ、一緒に食べる必要もないだろうなどと思ったが、あまりに母が微笑むので、根負けし居間に降りた。私は最期にきたからすでにケーキの選択権はなかったのだけど、チーズケーキが残っていてちょうど私が食べたいと思っていたし、実際そのチーズケーキは美味しかったのでそれについては不満はない。家族そろっての団欒が嬉しかったのか祖母が、この紅茶が美味しい、と、とても薄い紅茶をやたら褒めていた。