自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

展示前

2008年07月02日 | 研究など research
麻布大学に来る前、東大の総合研究博物館にいたので、展示を経験しました。それまで博物館にはよく行きましたが、もちろん「完成品」としての展示をみていたわけです。ところが展示をする側にまわって、文字通り「舞台裏」をみることになったわけです。
 展示が近づくと次第に緊張が高まります。前夜、徹夜になるかもしれない覚悟で担当者が集まります。職人さんもいます。翌日はきちんとしたものになる空間に標本や棚などが雑然とならんでいます。どういうわけか、私はその展示前夜の雰囲気がとても好きです。最近、東京大学総合研究博物館で出版された図録のいくつかには、展示前の経緯を記録したものがあり、とてもおもしろくみました。当館で出している「ウロボロス」というニュースレターがありますが、その最新号に西野先生が寄稿しておられますが、すぐれた博物館学の精神をよみとることができます。
 博物館から学部生の教育中心の職場に移り、展示ということからしばらく遠ざかっていましたが、今回それをモンゴルで体験し、なつかしい思いでした。


展示をまつ標本 2008.6.15 モンゴル自然博物館
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