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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

強めの「第2章」感

2025-03-25 23:05:26 | こだわり設計
Rの断面を持つ造り付けのダイニングテーブル

このテーブルのアイディアが下りてくるまでそんなに時間はかからなかったと思いますが、これを思いついた瞬間大掛かりなリノベ工事にする必要ないなとも思いました。

ただし、断面まで局面にしてくれたのはユー・ハウス工業の五十嵐さんのおかげ。
住学3代目校長との笹口のリノベ以来のコラボ物件です。

昨日のブログの続きみたいなところもありますが、極力壊さずに現代の暮らしを作る。
それをちょっとしたアイディアで実現できたら得した気分にもなるじゃないですか。
そんなことを考えるのが好きな建築士が提案したリノベーションです。

前の家のままなのに、素材や色、使い方をちょっと変えただけです。
それでは比較していきましょう。

いわゆる茶の間

正面の壁の向こうに個室の台所があり、
LDKにしたいというのが打ち合わせの始まりでした。
つなげるので壁は抜くんですけど、柱は構造的に結構大きな荷重を受けていることが事前調査で分かったので、この柱を活かすLDKを考えました。

出来上がりがコチラ

収納だった部分の壁は壊したものの、天井をあえて下げて間接照明にすることで、手前側の部屋の天井は壊さずに色を塗るだけにしました。

夜はこんな感じ
以前の面影はあるものの全然違います。

また、ダイニングテーブルですが、外せなかった柱をそのままテーブルの脚として使うことにしました。
まるでテーブルが宙に浮いているように見えます。
4人で座る分には柱は邪魔にならないし、DIYで柱に棚を付けたりするのもなんだか面白そう。
邪魔になるはずが、今では可能性しか感じません。

元々のキッチンから茶の間を見るとこんな感じでした。
今ではあまり見なくなりました個室のキッチン。
お手伝いさんがいれば使いやすいかもしれませんが、現代の暮らしには合わせにくいです。

リノベ後は、リビングからみた間接照明の下がり天井はキッチン側からは分電盤やインターネット関係の基地にしました。
グリーンを飾るスペースとしても面白いと思います。

そして、茶の間の金庫が置いてあったスペース
コチラは一部壁を建てて、壁かけテレビとその裏を細々収納スペースにしました。


基本、前と同じです。
押し入れの真ん中に壁を建てただけ。
だけど雰囲気は全然別物。

右手には坪庭があり、その脇に3畳ほどのお部屋がありました。

坪庭はこのままにして、3畳のお部屋は隣が洗面所だったので、つなげて物干しスペースにしました。

下がり天井の歩いた先を洗面所の入口としたことで誘導もできています。

また、この入り口の反対側(写真手前側)もLDKの出入り口として、洗面所と共通デザインとしたので、より柱2本が左右対称のデザインとして際立つことになりました。

リビングの入口がコチラ
洗面所の入口と同じですが、ガラスをステンドグラスにすることで少し格を上げています。

また、洗面所内は1坪弱のスペースでしたが、

つなげることによりとても広々とした空間となり、坪庭の景色も眺められるので、お風呂上りも少し楽しそうです。


リビングの隣には座敷兼仏間がありました。
大きな窓があるお部屋でしたが、大きな通りに面しているので、目隠しが必要です。
今まではブロックが積んでありましたが、すこし閉鎖的でもあったので、ルーバーのフェンスに変更。
こちらは子供を遊ばせるフリースペースとして使う予定ですので、今までの床の間や仏間は収納にアレンジしました。


いかがでしょうか。
ほとんど前の材料を使いまわしていますが、表情と使い勝手をちょっと変えただけ。

前の面影がすっかり思い出せないくらい、馴染み過ぎた空間にすることができました。

ここからこのお住まいの第2章が始まります。

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