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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

時代遅れの次世代

2025-03-27 19:32:28 | ministock-狭小住宅・小さい家-
4月目前でとてもあたたかな陽気の一日でした。
植木たちも芽吹き始めています。

また、新しい苗木ちゃんたちが届いたので時間があるときにお庭を次世代バージョンに仕上げたいと思います。

4月以降がとても楽しみです。

そして、建築業界は4月から新しい変化を迎えます。
建築基準法の大幅な改正だったり、
今年の補助金は金額も増えたけど、性能の基準も増えたということで
ギョーカイがちょっとざわついています。

今年の最高額補助金をもらうためには「GX志向型住宅」という昨年末に突然発表された仕様に適合させなければ行けません。
AIさん曰く、



という建物らしいです。

具体的にどうしなきゃいけないかというと
新潟であれば再生可能エネルギーを除く一次エネルギー消費量削減率を35%以上にしなさいとの事。

これが結構厄介だぞと巷をざわざわさせています。

そこで各所で、「補助金をもらうためにはこんな材料を使いなさい、そしたら補助金ゲットだぜセミナー」みたいなのがあふれかえっているんです。

いやいや、ちがうでしょ。
補助金もらうために家の性能上げるんじゃなくて、
暮らしやすくするために家の性能を上げるんです。

どうしたら暮らしやすくなるのかを考えてたら、そこで悩む必要はないんです。
それを考えていなくて、補助金が欲しいからあわてて悩む。

ギョーカイの中にはまだまだ勘違いがはびこっています。

ネイティブディメンションズにおいて、2013年にミニストック-01の設計が始まって2014年に竣工しました。
もうこのブログ内ではレジェンドを通り越してゴッドと呼ばれているお方のお住まいです。

設計からすでに12年が経っているんですが、

国が次世代次世代って騒ぐからちょっと確かめたくなりました。
というのも、当時はまだ外皮計算はUA値ではなくq値、一次エネ計算のバージョンは1.2ですが、今は3.7.0なので、計算が全然違うんです。

なので、ミニストック-01を今の計算で確認してみたところ、
外皮性能UA値は0.38W/㎡kで、期待通りのそこそこの性能。
5地域なので一応断熱等級は6になりますが、HEAT20の基準ではG1となります。

そして一次エネルギー消費量の計算は
基準値70235MJに対して、39759MJという消費量。
基準より大幅に下回っており、

これを元にイマドキの単価で熱費計算をしてみても、


月平均¥12,614という結果になりました。

そして、私が一番確かめたかった事。
ミニストック-01ってGX志向型住宅なの?ということについては、
太陽光に頼らない状態、つまり建物の性能だけで基準値よりも35%以上消費が少ない建物にしなさいというGXの基準に対して、

赤枠の通り63%で済んでいるので、基準より37%消費が少ない住まいということが分かりました。

つまりネイティブディメンションズは12年前から次世代だった。
ってことは今ごろ仙人レベルじゃないか。
(決してゴッドには近づけないレベル)

国が12年前のネイティブディメンションズにようやく近づこうとしています。

いらっしゃーい。



次世代とはカラフルなのだ。

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