
東京から最終の新幹線で帰ってきて、翌朝すぐにお引渡しに行ってきました。
初めて住む慣れない土地なので、実家の雰囲気を少しでも作って穏やかに過ごせたらというコンセプトです。
実家から障子や襖を持ってきて、実家と同じフローリング、真壁に囲まれた空間に加えて、
モイスを使いたいというご要望をいただいたのでそれらを材料に空間を作りました。
既存の材料たちもおかえりです。
和室二間続きの真壁和室

長押も付けましたが、空調効率を考えてランマは設けませんでした。
そのおかげで天井が連続しているので、閉め切ってもどことなく抜けがあります。

以前と比べていかがでしょうか。
空間全体の線が減っている分広く感じるのが分かるかと思います。

新しい材料に囲まれて元々の襖は黒く縁取りされているため、新しく作った襖も同様に黒くしたところ、すごく引き締まった空間になったと思います。
実家から持ってきた障子はLDKに使いました。

右側にお部屋があるわけではなく、テレビや本を片付けるための収納扉として再利用しています。
こちらも真新しい素材の中に使い古した日焼け素材を使うとどうなるんだろうと思いましたが、すごく馴染んでくれています。
以前も無垢フローリングが使われたお部屋でしたが、空間の落ち着きはいかがでしょうか。

ビニールで囲まれた部屋と木と紙と土だけで作られたお部屋。
違いますよね。
2か所の空間のビフォーアフターを見ていただきましたが、見ていただいた通りプランは変えていません。
使う素材だけでお部屋は変わります。
ただし、それだけだとネイティブディメンションズらしくありません。
ミニストックオーナー間でノーマルのミニストックにお住まいの方はラボに憧れて、ラボ付きのミニストックにお住まいの方はフローリングの玄関に憧れるという噂を聞いたことがありますでしょうか。
私はありません。
誰も思ってないし、興味もないと思いますが、そんなことがあるとか、ないとか。
今回はフローリングの玄関です。

そして、玄関から直接左の引き戸を開けると洗面所にたどり着ける動線になっています。

普段は物干しスペースとして使う場所ですが、ショートカットする通路代わりにもなり、洗面所で靴を脱げば片付けることなく玄関をすっきり見せることができるので、シューズクロゼット代わりとも言えます。
また、土の付いた野菜を一時的に置く場所としても使えます。
ネイティブディメンションズらしくなってきました。
そしてコチラ。
玄関、水回りとキッチンをショートカットするウォークスルートイレ。

最後まで反対されましたが無理を言って採用してもらいました。
決まり手は押し出し。
お引渡しの時に、何気にいいかもとジワジワ喜んでいただけました。
絶対便利ですので、ぜひ使い切ってください。
コストを抑えるために間取りはほとんど変えずに、ちょっとしたアイディアで見せ方や使い勝手を向上させたマンションリノベ。
ネイティブディメンションズ初めての設計でしたが面白かったです。
性能が構造側に担保されているので、そこにあまり予算を掛けずに済むというのもメリットの一つなので、この物価高+金利上昇の時代に中古マンションリノベは選択肢の一つというよりはリーダーになれるかもと感じました。
ただし、マンションもいいマンションとお勧めできないマンションがあります。
新築には少し手が届かないけれど中古マンションならという方ぜひご相談ください。
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