今年の1月下旬に設計申し込みをいただいて、2か月半が過ぎようとしています。2週間に1度のペースで打ち合わせを重ねていて、1回の時間が3-4時間という濃さです。
こんな打ち合わせをしましょうと事前に伝えておいて、1週間後くらいにTさんから家族会議のレポートが届いて、残りの1週間で私が質疑に対しての回答や新たな提案を考えて、当日すり合わせを行います。
だけど、当日の打ち合わせでポロっと言った一言で大逆転が起きたり、意見の端と端をつなぎ合わせると「実はコッチ?」ってなったりして、それを「面白いですねぇ」って笑いながら打ち合わせするのが設計打合せの醍醐味だと思います。
これは私の中での勝手な持論なんですが、頭の中で考えているゴールと口から出てくる言葉って違うことが多くて、口に出して人に聞いてもらうことでやっと整理ができるのかなと思っています。
お互いに。
これに素人とかプロの区別はありません。
そんな濃さなんですが、実はこの2か月半の間、対面でお会いしていません。
すべてオンラインです。
LINEやZOOM、グーグルドライブなどを使っています。
ご時世的な理由というよりかは、ちょっと遠方なのでそっちの方が時間を有効に使えるからです。
また、工事についても大型パネルを使えば設計監理面でのコストダウンも図れるので、そっちの検討も行っているところです。
参考動画:コラボ04上棟
ここで大型パネルについて補足しておくと、大型パネルはフランチャイズに加盟して、本部から高性能パネルのようなものを購入する合理化工法とは真逆のシステムです。
それっぽいシステムに聞こえなくもないのですが、大型パネル工法とは「私が毎度毎度描いている100枚くらいの図面をフルオーダーで工場生産してくれるオーダーメイド工法」なんです。
例えば構造や断熱気密に係わる部分は作業的に日々進んでいくので、1-2日ペースで現場監理する必要があります。
それが遠方だと、私も職人さんも通うの大変ですし、泊まり込み?みたいなことにもなり、出張費だけで大きなコストアップとなってしまいます。
だけど、大型パネルだと工場で監視カメラと報告書付で生産してくれるので、私や職人さんの毎日通う手間が品質を落とさずに省略できるんです。
結構革命が起きたと思います。
この二つを採用すると今まで無理だと思っていた全国対応が可能になります。
今までは施工品質の確保に不安を抱えていたので、遠方からお問合せをいただいてもお断りしていました。
ただし、ミニストックシリーズは過去の設計事例を見て分かる通り、同じ間取りというのが多数あります。
間取りは同じだけれども、収納方法をオーナーさんに合わせて設計しているので、間取りの規格化が可能です。
つまり、同じ間取り(=構造)を使わせていただければ設計料を下げて、下げた分を出張料に充てれば、大きな費用負担を生まずに対応できるかと思います。
ここまで言うのも、遠方に限らず間取りの規格化は実はこれからの重要なキーワードになってくると考えているからです。
このブログでも書いていますが、現在疫病や世界情勢の関係で建築資材が大幅に値上げしています。
私の感触で2-3割は上がっているんじゃないかと。
つまり、2-3年前まで¥2000万で建てられた建物が今では¥2500万くらいになってしまってます。
いつか元に戻るでしょという楽観はできなくて、この20年間の異常なデフレ社会に経済が戻ろうとするかと言えば、戻りたがらないでしょう。
よって、今後予算に合わせた住まいづくりをしようとしたときに、いわゆる注文住宅だと天井知らずになりかねなくて、ある程度規格化された住宅の方が予算に合わせやすくなると思います。
このように予言する中で、ミニストックは超お勧めです。
住宅の高性能化が昨年あたりから目立つようになってきましたが、高性能化=コストアップが現状です。
それが小さい住まいであれば、使用量が抑えられるのでコスト増が抑えられます。
さらに超小さい住まいであれば、そもそも超が付くほどの性能でなくても同等の性能が確保できます。
あとは小さいのを我慢してください。
ではなく、
そこを小さく感じさせずにむしろ豊かに感じていただく設計をするのが私が一番得意とするところです。
ミニストックには、小さな持続可能な住まいという意味が込められています。
10年以上前から変わらずのご提案です。