旅するくも

『旅が旅であることを終わらせる為の記録』

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Reservation Blues

2012-06-17 20:59:08 | 編集長の本棚
『 Reservation Blues 』
SHERMAN ALEXIE
金原 瑞人 訳
東京造元社



あるインディアンリザベーションでバンドを組むことになった
3人の笑えて悲しすぎる物語。
シャーマン アレクシーのずば抜けた文章力とセンスが物語に
引き込む。
リザベーションで生きることとは何を意味しているのか
リアルに写しだされている。

この本を読んでいるとリザベーションで僕にからんできた
アルコール中毒者の顔を思い出す。
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編集長の本棚

2012-05-07 20:23:26 | 編集長の本棚


知識が欲しいわけじゃない。
ちゃんと、この世界を見ることができる
視野を手に入れたいだけだ。
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Beyond Color

2012-03-27 21:18:43 | 編集長の本棚
毎朝、5時半に起きて仕事に行くのだけれど、早寝早起きは気持ちがよいものだ。
そんな早起きして出かける仕事が最近はおもしろい。

どこの現場とは言えないが、ある現場で手伝いにきた前歯が金歯の
爺さんが、せっせと植栽400本を草刈機で伐ってしまい逆ギレする
事件があったり、一緒に働く同じ中学の2つ年下の男が2年間引きこもり
だったらしく、彼の生き方を僕の生活にも生かそうと、引きこもり生活の
過ごし方を毎日徐々に聞き出している。
仕事しかしていない日が多いけれど、これはこれで楽しいものだ。

時々できた休日などには、前からやりたかった草木染めをすることが僕の
ブームである。
しかし、草木染めについて知識が無いにひとしいので、以前こんな本を買ってみた。

Colours from Plant Dyes
『草木染』
山崎和樹 編著
山と渓谷社
(なぜか著者のサイン入りだ)




煮だして染料を取ったり、しぼり方などを実験したり本を読みながら
染めて遊ぶのが楽しみなのである。
今は実験段階でこれからはTシャツなどを染めてみるつもりだ。

春が近づいて足下のヨモギが目に入ると、「ヨモギはどんな色が出るのか」と
初めたばかりのクセに、そんなことを想像するようになった。
春になって世界が緑で覆われているけれど、興味深いのは、緑と呼べる色が
植物から染料として取れないことがまた面白い。
藍で染めた色を藍色というように染められるものから色の名前が決まっている
ことが多いことから考えても、やはり緑というのは比較的、最近になって認識
されるようになった色だろう。
ちなみに緑色を出す場合は藍と黄色を重ねて染めるか、ケミカルな染料を
使用するのだけれど、僕は初心者にも関わらずケミカルな染料は使わないという
こだわりっぷりだ。

20歳くらいから真っ白なものを着なくなったかわりに、一色で飽きがこない
無地のものを好んで着るようになってから色を楽しむようになった。

色の向こう側にはたくさんのものがつまっている。
それは音であったり、匂いや感情が確かにそこには存在していると思う。
色と自分の中が共鳴すると言った方が正しいかも知れない。

イラストをやっている友人たちには申し訳ないことを言うかも知れないが、
表現するのに線ですら必要ではないと僕は思っているし、音や色、それぞれに
境目がないということも旅をしながら体験し……。

長々と理屈を書いてもしょうがないので、一言で済ませると、
『 色って、たのしいな! 』



タマネギで染めた絞り染め実験結果
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ダラダラと

2012-03-22 21:19:21 | 編集長の本棚
『サバイバル時代の海外旅行術』
高城剛 著
光文社新書

明るいニート生活をエンジョイしているはずが、このごろの僕は休みも無く体調を
崩しながら働いていて、このままでは金持ちになってしまう。

例えば年収600万稼いで生活に必要なお金が550万の忙しい人間と、僕のように
年収100万で生活に必要なお金が65万で、使える時間がたっぷりな人間とどちらが
いいのか、人それぞれであるがどちらも経験した僕は後者を選択する人間である。
先週の土曜に友人の結婚式で特に共通の話題がない友人には、ひたすらこんな話を
したものだった。

でも、定期的な仕事に就くことなく地元で年収100万というのは簡単なようでなかなか
難しいものだ。
会社の基本的ニーズは週に5日出勤し、残業に文句も言わずに働く人材。
僕はその真逆で仕事をしたい時にして、やりたくない仕事は極力やらないという人物である。
これではさらに難しい。

しかし、こんな僕でも定期的に働く仕事から離れて2年という時間はかかったけど、
多少の不自由はあるものの最近になってようやく、そんな僕の求めていた仕事を
見つけることができたのだ。
これで、しばらくは生活していけるだろう。

30年で壊れる家をローンで買って30年間銀行にローンを返済し、銀行にお金をくれてやる
ような趣味は僕にはないし、30年間で何かあったときの為にと高額の生命保険に加入する
趣味もない。
そういう変な趣味がなければ何とかなるものである。

と、こんな感じの事が旅行に関して、ダラダラと書いてある本。
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心の囚人

2012-03-05 20:34:05 | 編集長の本棚
『 NEITHER WOLF NOR DOG
忘れられた道
ON FORGOTTEN ROADS WITH AN INDIAN ELDER 』
KENT NERBURN 著
児玉敦子 訳
講談社



なぜインディアンは白人に虐殺されることになったのか。
どうすれば、白人がインディアンとともに生きていくことが
できるのか。
あるインディアンの老人が著者で白人であるケント・ナーバーンに
向けて語った正直な物語である。

「わしらは怒りを忘れなければならない。
わしが自分の怒りを葬り去ることができなければ、
子どもたちがその仕事を引き受ける。
それでもだめなら、そのまた子どもたち、そのまた子どもたちが
引き継ぐ。わしらは心の囚人なのだ。」

本文より

僕が初めてアメリカに行った23か24歳のときだった。
当時、アメリカ先住民を聖者のように僕は思っていた。
僕はロスで借りた白いフォードに乗って、グランドキャニオンから
ホピ族の居留地に向けてはしっているときだった。

僕は沙漠の道しか無い場所で車を停めた。
車を停めたのはひとりのインディアンがヒッチハイクをしていたからだった。
車に乗り込むと目的地を言うわけでもなく、彼は無言で座っていて、
あるハンバーガー屋の前に来た時「停めてくれ」と言った。
車を道のわきに停めると、今度は「金がほしい」と言うので、コインを渡すと
「札を。腹が減ってるんだ。」と言い僕から5ドルを受け取って何も言わずに
車を降りていった。
そのアメリカでの出来事を思い出させる本だった。

アメリカ先住民を聖者か何かと思っている方には、誤解を解くという意味でも
読んだ方がいいだろうと思う。
新品を手に入れるのは難しいと思うので、中古でもなんでも早めに入手することを
お勧めする。
いい本だ。
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SPECTATOR

2012-01-31 01:09:58 | 編集長の本棚



Spectator Vo.24
これからの日本について語ろう

毎号買う雑誌は僕には無いが、今回のSPECTATORは10万字を越え
読み応えもたっぷりで面白かった。
そのなかで特に面白かったのは高城剛(沢尻エリカの元旦那)の
インタビューだ。

『台湾のGDPよりもウォルマートの売り上げの方が大きいでしょ?
アメリカ政府よりもアップルコンピュータの方が現金を持ってる
わけじゃない?ってことは、国家というベースに代わって企業群。
資本主義ではなくて資本家主義というものが出てきたということ。』

『企業が国家を越えていく。政治家より官僚が偉くて、官僚より
東電が偉いみたいな。(中略)そういう状況が、もっと露骨にでてくる。』


これのいい例に、まだ静岡でほとんど知られていない話がある。
ある企業の船が海底数千メートルからレアメタルなどの地下資源を採掘する
ものが計画されている。
「まだ、そんなこと考えてる人がいるのか」と思うかも知れないが、
話はまだ終わらない。
その企業の地下資源を採掘する集会の名簿を先日見せてもらった。
知事、市長、県議会議員、市議会議員の名前がズラリとならんでいる
のをみると高城さんが言っている事に納得せざるをえない。
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ラブレターを書くときのように

2012-01-30 12:46:45 | 編集長の本棚
『日本語作文術』~伝わる文章を書くために~
野内良三 著
中公新書

何かに縛られること無く、好き勝手に書くのが好きだということは
このブログを読んでいる人ならわかると思う。
なので、文章の書き方的なものはいままで完全に無視してきた。
というより、文章の書き方を知ることで、いままでのように書けなく
なるのが怖いのだ。
と思いながらも、これからこういったものを読んでみる必要がありそう
だったので僕は手を伸ばしてみたわけだ。

日本語作文術というと噛んでも噛み切れないほど硬い本のような
気がするがこの本は決してそんなことはない。
読み終えてみると読む前にイメージしていたものとは、ずいぶん違って
わかりやすいのはもちろんだが、説明が面白くて笑える。

心配していたルールに縛られることもなく、良い勉強になったのだけれど、
それ以上に著者の野内良三という人物の魅力が、日本語作文術という
本のなか全面に出ていて作文術よりも著者に興味を持ってしまった。

著者が書いたものを少し調べてみると『ユーモア大百科』
『ジョーク力養成講座』など、そんな本が出版されているのかという本を
出版されている。
実になぞで、魅力的な人物である。

ちなみに著者は文章の書き方として、こう述べている。

「文章のひな形はラブレターである。ラブレターを書くときのように
相手(読み手)のことをおもんばって文章は書くべきなのだ。」

なるほど!
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台湾原住民影像誌

2012-01-26 13:19:06 | 編集長の本棚
そもそもなぜこんな本が存在するのかという話をしよう。

ツオウ族の最初の兄弟が弓を二つにわけ、困った時に助けにくると兄が弓の上部を
持ち北へ、弟が下部を持ってその地にとどまった。
日本人が接触した時に北へ去った兄が帰って来たと思い、先住民のなかで最初に
日本を全面的に受け入れたところから関係が始まり、1979年に初めて
瀬川という学者が調査し残したものを、湯浅という人物が瀬川が亡くなったあと
本にまとめたものだ。

本に書かれた神話では台湾の最高の山、パトウンクオヌ山(玉山)にニブヌという
女神が降臨し人間を作ったという話と、太古洪水によってパトウンクオヌ山に逃れ
生き残ったのがツオウ族となる兄弟であるという二つある。
洪水を警告する大地などの(女神の)声を聞いて、パトウンクオヌ山に逃れ、
生き残った兄弟と考えた方がここでは自然か。

僕がこの本で一番面白いと感じたのは、この太古洪水についてだ。
というのも、台湾だけではなくアボリジニ(オーストラリア)、ホピ(アメリカ)、
ハワイにも、これとよく似た洪水の物語が残っているからだ。

ホピには自分たちは洪水のあと(だと思われる)自分たちの始まりがグランドキャニオンの
下から始まったという似た話があるし、ハワイには太平洋の最高峰「マウナケア」の
山頂に逃げのびた一組の夫婦だけが助かり、その夫婦が人類の親となったという
同じとも思える話がある。

世界の全くちがう場所で同じ話があることから考えても、文字すら無いずっと
むかしに洪水があったということは間違いなさそうだし、それは同時に世界の
先住民が言う『前の世界』が確かにあり、バランスを失った『前の世界』が
浄化の洪水によって終わったということを意味しているのだと僕には思えてならない。
世界の先住民がなにを守り、なにを伝えようとしているのかについては、言葉にする
必要はないと思うのでここではやめておく。

この話の中で台湾とハワイの神話に共通性を感じるが、実際にいまのところハワイの
先住民の祖先は台湾を源流とする説が強い。
ポリネシアンのみんな身体が大きくて、肉付きがよいのは長期の航海に耐えられる
よう、それに合った体格の人物が選抜されたためという話もあるが、確かにアミ族や
ツオウ族の男性の体格はそれと似ていたが、台湾の神話が同じ場所から後にハワイへと
別れたものなのか、祖先を同じとする人たちが台湾とハワイという違う場所で
同じような体験をしたのかは僕にはわからない。

ツオウ族のツオウとは『ヒト』を意味している。
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魔法のことば

2012-01-16 12:05:23 | 編集長の本棚
『魔法のことばー自然と旅を語る』
星野道夫 著
文春文庫

星野さんの講演を本にしたもので、遠いアラスカの大自然の中で生きる小さな人間の存在を
確認することができる。

『彼は本当に大事なことしか言わなかった。
そして本当に大事なことは何度でも言った。』
池澤夏樹さんが言う通りの本である。

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PEACE

2012-01-15 17:27:21 | 編集長の本棚
『PEACE』
みうらじゅん 著
角川文庫

『やはり今だけを現実と受け止めて何かをやっていくしかないわけで。
そこには「幸せだった」も「幸せになりたい」もなく、「今、幸せだ」
と、言い切れる自信が必要だよね。』あとがきより

300ページまるまるくだらない話で終わってしまう本だが、ひとつひとつ
というよりは、全体でひとつのメッセージとして読んだ方が良さそうだ。
みうらさんは本当にくだらないことばかり書くが、いまを幸せにしようと
一生懸命な人なのだろう。
そのくだらない話に300ページも付き合ったあげく、台湾のSOGOで
輸入本として買ったので667円の本を1000円近く出して買ったのは
実にマヌケだ。
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