碑文の間 ~精霊の守り人・ヨゴ文字解読プロジェクト~

NHK-BSで放送されていたアニメ「精霊の守り人」の作品内で使われている【ヨゴ文字】を解読しようというヒマなブログ

たのまれ屋の台帳 軍曹編 (第16話)

2007-07-29 17:42:43 | 碑文の間
トーヤが営むたのまれ屋の注文台帳の文面は、合計3種類あることが確認されている。
すでに解読がなされているのは、

1 顧客名「バルサヨンサ」 さたさんのブログで解読済み
2 顧客名「大将」 前回解読済み

の2種類で、今回は残る1つの台帳の中身を見てみることにしよう。

     
     (クリックで大きい画像が出ます)

上下の画像は違う場面のものだが、書かれているヨゴ文字は全く同じものである。
解読結果は次のようになった。
(右から順に)

 ぐんそう

 きゅうすた

 ないふ   1
 とかれふ  1
 なぱあむ  1
 わかば   10(?)
 こぶし

と読むことができた。
「ぐんそう」は顧客名で、さたさんのブログでも何度か取り上げているように、『精霊の守り人』の脚本を担当している檜垣亮氏(檜垣軍曹)のことと思われる。

「きゅうすた」はズバリ「9スタ」。
Production I.Gの中の「第9スタジオ」のことではないかと考えられる。検索したところ、『精霊の守り人』を制作しているのが、この「第9スタジオ」で、Production I.Gホームページによれば、もとはテレビシリーズ『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』(監督:神山健治)を制作するために作られたスタジオらしい。脚本を担当している檜垣氏(軍曹)もおそらくここに所属しているのだろう。
「す」の文字のパーツが一部本来のものと違っているが、この台帳の2行目は顧客の所在を書く欄として統一されていると考えられるので、他に当てはまりそうな文字もないことから「9スタ」と結論づけた。

以下の注文品には「軍曹」という名前にちなんで、軍事関係のものが書かれている。「ナイフ」「トカレフ」「ナパーム」といった物騒な武器の注文が並ぶが、「わかば」は前回の「大将」の項でも出てきたタバコの銘柄。この「わかば」の行は「軍曹」と「大将」の両方で使用されている。
最後の「こぶし」が少し意味不明で、この判読で正しいかどうかにもやや疑問が残る。タバコの銘柄ではなさそうだが、考えられるとすれば「拳銃」の「拳」の部分だけを取り出して「こぶし」とした可能性だ。人間の「拳」も広義では「武器」ととらえられなくはないが、注文品目に「拳」とあるのはおかしいように思う。(もっとも攻殻機動隊SACのファンなら「義体」の部品だという意見が出てきてもおかしくはないが…)

一部にやや疑問な点も残るが、台帳に関しては今回の解読で一応終了としたい。