「組踊の系譜」は、以前科研・研究助成を得て3年間取り組んだ。「執心鐘入」と「伊江島ハンドー小」についてはまとめた。「二童敵討」の系譜も論考に書いているが、もっと詳細をまとめる必要がある。以前「手水の縁」のパロディーとして「今帰仁祝女殿内」については小喜劇論を書いたが、しっかり喜劇論として、あるいは喜劇のリズム論をまとめたいと考えている。それで予定に入れていなかったが、急遽「手水の縁」を久しぶりに観ることにした。
「琉歌乙姫会」の皆さんは「手水の縁」をごらんになった後で、「今帰仁祝女殿内」をご覧になるという。まさに上間昌成 が戦後創作したこの作品は「手水の縁」のパロディーになっている。皆さんがどんな感想を話すのか、興味津々だ。若手の舞台である。新しい優れた芸能者と出会えるだろうか。