志情(しなさき)の海へ

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東アジア共同体研究所(EACI) News Weeky Vol.046 「辺野古総合大学」】

2015-11-20 21:17:21 | 日本の過去・現在・未来

東アジア共同体研究所(EACI) News Weeky Vol.046 「辺野古総合大学」】

 
 
 
 
 
 
   
 
 
 
 
 
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    EACI News Weekly 第46号(11月20日号)
   東アジア共同体研究所(East Asian Community Institute )
    http://eaci.or.jp/

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 【目次】

【1】《今週のニュース 11/14-11/20》
  政治(3)、経済(2)、国際(3)、社会(3)

【2】《UIチャンネル放送予告 No.129》
 来週のUIチャンネル放送はお休みさせて頂きます。
 次回は、11月30日(月)20時よりお送り致します。

【3】《EACIレポート》
 沖縄初開催! ヤン・バニング写真展 11月7日(土)~23日(月)
 Comfort Women―インドネシアの日本軍「慰安婦」―

【4】《研究員コラム》
 緒方修(東アジア共同体研究所 琉球・沖縄センター長)
 「辺野古総合大学」

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【1】《今週のニュース 11/14-11/20》
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【政治】
■国の提訴を受けた翁長知事記者会見全文
 (琉球新報  2015.11.17)
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-173561.html

■辺野古・基地移設問題「血の衝突」は回避可能か?
 (日経ビジネス/高橋哲哉  2015.11.19)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/46410

■政府、辺野古代執行で提訴 沖縄対抗、逆提訴へ
 (中日新聞 2015.11.18)
http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2015111802000090.html

【経済】
■TPP 首脳声明発表“早期発効へ国内手続きを”
(NHK 2015.11.18)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151118/k10010311371000.html

■ 東アジア経済連携、年内大筋合意を見送り 自由化率で溝
 (日本経済新聞 2015.11.18)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS17H2V_X11C15A1PP8000/

【国際】
■ APEC首脳宣言を採択 “テロとの戦い”で結束
 (TBS 2015.11.19)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2639456.html

■APEC:中国の根回し奏功 南シナ海問題議論されず
 (毎日新聞 2015.11.19)
http://mainichi.jp/select/news/20151120k0000m030117000c.html

【社会】
■「辺野古に基地いらない」 米総領事館前、500人が抗議行動
 (琉球新報 2015.11.20)
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-174862.html

■沖縄・先島諸島 陸自配備に揺れる住民
(東京新聞  2015.11.19)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201511/CK2015111702000140.html

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【2】《UIチャンネル放送予告 No.129》
 来週のUIチャンネル放送はお休みさせて頂きます。
 次回は、11月30日(月)20時よりお送り致します。
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【3】《EACIレポート》
 沖縄初開催! ヤン・バニング写真展 11月7日(土)~23日(月)
  Comfort Women―インドネシアの日本軍「慰安婦」―
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沖縄初開催! ヤン・バニング写真展
Comfort Women―インドネシアの日本軍「慰安婦」―

日程:2015年11月7日(土)~11月23日(月)
   9:00~17:00開館(最終日は15:00まで)

場所:沖縄県平和祈念資料館・2階 海と礎の回廊
  (糸満市字摩文仁614番地の1)

入場:無料
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【4】《研究員コラム》
 緒方修(東アジア共同体研究所 琉球・沖縄センター長)
「辺野古総合大学」
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辺野古総合大学 夏季集中講座 1
11月18日(水)午後、電話があった。「1200人集まりました。機動隊は出てこれなかった。」辺野古のテントにいつも泊まりこんでいる知人からだった。(この日はキャンプ前の座りこみを始めて500日)
そうだ辺野古ゲート前に1000人も集まれば埋立てを阻止できる!。連日、警視庁機動隊と対峙している反対派から見れば、「現代史の焦点」辺野古に沖縄県民、いや日本国民全体に集まってほしい、という思いだろう。

辺野古のキャンプシュワブ前には反対派の常設テントがある。泊り込み用と昼間の滞在用のもの。こちらは階段状にコンクリートブロックを座席代わりに埋め込んである。たいていの人は小さな布製の折り畳み椅子を持ち込んで座っている。目の前の歩道ではいつも誰かが歌ったり、挨拶、時には本式の踊りまで披露される。とはいってもその30センチ先の車道はトラックがひんぱんに通過し、道路の対岸には米軍のキャンプシュワブの鉄条網、鉄柵。その前には、ALSOC、沖縄県警、警視庁、米軍、と軍事キャンプを守る屈強な若者たちによる強権発動部隊が勢ぞろい。一方、テント側は86歳の女性を筆頭に非暴力老人集団が勢ぞろい。土砂を運ぶトラックが来ると、ほとんどがオールドパワーのグループが座りこみで抗議する。それを
 、ヤングパワーの機動隊が引き抜き混乱する。
「大学」の講義にふさわしい環境ではない。ところがDVDを見るとテント前の狭い空間で、雨ニモマケズ風ニモマケズ、講演そしてコンサートまでが開かれている。
タイトルは「辺野古総合大学 夏季集中講義DVDその1~3 学習講演会&コンサート」

第1回― 辺野古埋め立て承認の問題点「桜井国俊」
第2回― 人類の宝・大浦湾「安倍真理子」
第3回― 伊武岳の米軍射撃用訓練場阻止の闘い「上原一夫」
第4回― 沖縄のこれからを考える「新埼盛暉」
第5回― 一か月の作業中断・集中協議後辺野古はどうなるのか「北上田毅」(上)(下)
第6回― ゲート前が生む新しい民衆運動「仲宗根勇」
第7回― 都市型訓練場阻止闘争「長嶺勇」
第8回― 海上での闘いと今後の取り組み「目取真俊」
第9回― 沖縄アルミ進出反対運動からCTS建設反対運動へ「伊波義安」
第10回―普天間返還の原点はどこか「伊波洋一」
コンサートは平ゆき、磯ひとし、知良良吉その1,2、海勢頭豊、島田忠彦その1,2。

第一回は第三者委員会のメンバー、桜井国俊沖縄大学名誉教授による講演。雨風激しく、ビニールコートを着た桜井氏の背後をトラックが走り去る。タイヤが雨に濡れた道路を叩きつける。轟音が響く。映像は逆光で桜井氏を捉える。後半は飛沫がかかったのか、画面の半分が白く濁り顔が見えない。桜井氏は悪天候にも、悪映像?にもめげず講演を始める。
第1回 2015.8.22 辺野古埋立て承認の問題点「桜井国俊」沖縄大学名誉教授
「第三者委員会は今年の一月、翁長知事が、弁護士や環境問題の専門家合計6名で立ち上げた。13回会議を重ね、7月16日に報告書を提出した。仲井真前知事が行った辺野古埋立ての行政処分に、法律的な間違いがないかどうか、を検討した。13回の会議のうち5回は審査の担当者に話を聞いた。沖縄防衛局が提出した書類が公有水面埋め立て法に合致しているかどうか。審査を行ったのが土木建築部の海岸防災課の皆さんだ。我々はヒアリングの結果、仲井真前知事が出した結論には間違いがある(瑕疵がある)という結論を出した。埋め立ては、明らかに法的に間違いがある、つまり我々に正義があるという確信はこれからの闘いにとても大事だ。間違いは正さなければならない。取り消しにするのが正しい姿だ(拍手)。日本は法治国
 家だ。これから国は汚い手を使って巻き返そう、とするだろう。しかし法律に照らして間違っている、という確信は我々の勝利への力になってゆくだろう。(略)」
*この件は最近の新聞等で詳しく報じられているため、省略。

第2回 2015.8.29 「人類の宝~大浦湾」安倍真理子(理学博士・日本自然保護協会)
この日も風強し

「私たちがいる土地は全て珊瑚由来だ。島の周りに珊瑚があるおかげで台風の被害などは少なくなる。死んだ珊瑚は岸に打ち寄せられて次第に砂になる。白い美しい砂だ。沖縄島の珊瑚礁は10%程度になってしまっている。大浦湾はちゃんと残っている。青サンゴ群集は2007年に見つかった。石垣島の青サンゴが有名だが、大浦湾のとは遺伝子が違う。新種かもしれない。長さ50m×30m×高さ14mの小さな山と言っても良い。
この辺に生息するジュゴンは10頭以下だと思う。いなくなれば北限はフィリピンになってしまう。大浦湾の3カ所でジュゴンが良く見られた。151本のハミ跡があった。去年の8月の話だ。現在そこには入れない。
長島に洞窟があって、調査しようと思ったら上陸禁止と言われた。桟橋は海上保安庁、それ以外は防衛局が管理している、とのこと。防衛局の職員が同行しなければ調査できないが、いま忙しくてだめ、と断られた。
臨時制限区域の中は、新種・希少種の発見が非常に多い場所だ。今どうなっているのか心配だ。そもそも埋め立てるような場所ではない。
埋め立て土砂について。沖縄の海砂を使う場合、いきなり海底15mからバキュームで吸い上げるので環境に大きな影響を与える。島外の奄美の場合は赤土条例もないので、島を削る作業が着々と進んでいる。(瀬戸内海の)小豆島でも辺野古のために山がどんどん消えてゆく。外来種が付いていないかどうか、チェックが出来ない大量の土砂だ。」

第3回 2015.8.31 伊武岳の米軍射撃訓練場阻止の闘い 上原一夫「元国頭村村議」
この日は晴天
「1970年12月22日、琉球政府から村に実弾射撃演習場の設置の申し出があった。当時、
村民はまったく基地問題には関心がなかった。大変なことになった。村民の生命・財産が危うい。26日に視察に行った。(安田地区)これから建設するという話だったが、100%出来ていた。村民を裏切り、既に4基の砲座と地下弾薬庫が完成していた。
このままではいけない。大晦日に訓練実施という話だったので、朝5時から着弾地点へ乗り込み煙を焚いて、射撃訓練を阻止しようと考えた。群馬県から橋本君という大学生が来て応援したい、というので君は日の丸の旗を持って基地前で抗議してくれと依頼した。大木に登って日の丸を挙げたところ、米軍は基地外であるにもかかわらず、鉈で木を切り倒した。橋本君は右の肋骨を5本、左の肋骨を6本折った。右の肋骨の骨が肺に刺さっていた。私はレシーバーを持っていて連絡を受けた。5名で決死隊を結成し現地に乗り込んだ。米軍は救助しようとしない。我々も、山の中で、下へ降ろして救助出来るような場所ではなかった。
その後北側へ飛び込んだら米軍から銃で抑え込まれた。「ヤンキーゴーホーム」と叫んだ。通訳が飛んできた。顔見知りだった。「あんた方は殺人者だ、僕は死んでもいい、絶対に許さない」と伝えた。彼が話し合いをしたい、と提案してきた。とんでもない。早く怪我人をヘリで病院へ運べと主張した。米軍が協力し、橋本君は命が助かった。

米軍へ「全員突入」
現場は大変な坂道で村長と議長は上がって来れない。米兵たちは安心して、坂の上で待っている。私は「全員突入」と号令をかけた。みんなで走って行って、米兵の足をとって引きずりおろし大喧嘩になった。3時間以上続いた。おじいちゃん、おばあちゃんたちもやられて負傷した、足が腫れる、腰が痛い。しかしこれを言うと弱気になるので、我慢して黙っていた。あんなものすごい闘いをしたことはない。恐ろしい。
米軍はいったん引いたが、明日またやってくるかもしれない。「殺人者は帰れ」と言った。村民は子供まで全員で射撃場に入った。枯れ葉を燃やして抗議した。(生活圏内で射撃訓練をされれば)死人が出る。155ミリ砲弾は射程距離30キロだ。間違うと海で操業している漁民もやられる。
「この基地は全部つぶす」と強硬に抗議した。再度、米軍の隊長を呼び、今夜中に立ち退くように要請した。その結果、司令部と連絡をとって米軍は全員引き揚げた。同じ年のコザ暴動以上の闘いであった。

米軍は1955年2月2日に国頭村に対して実弾射撃はしない、と約束していた。それを裏切った。全く信用できない。今の日本政府も同じだ。
復帰後もヘリの墜落、不時着、米兵が女性に銃を向ける、民家に入り込むなど安心して生活出来ない。国頭村民はこの闘いで初めて基地に対する考えが変わった。
基地問題は(口で)反対というだけではなかなか解決できない。(沖縄戦では)20万人が死んだ。中南部は廃墟となり、県民はやんばるの森に避難して命を救われた。その認識がない。復興のためにやんばるから木材を伐り出し、薪や建材にした。
もしやんばるの山にヘリが墜落して火災が起きれば消火ができない。辺野古を止めないと北部全体、沖縄全体が犠牲になってしまう。
ほかに恐ろしいことが進行している。辺野古の海には何万トンの戦艦は入れない。宇嘉川に軍港を造る計画があるが、県民には全く秘密裡に進めている。もう死ぬ覚悟で闘わなければ将来100年、苦労する。現職の警察官にも、県民の安全・安心を守るために、辺野古埋め立て阻止行動に参加しなさい、と説得している。
ゲートを両方からはさめば工事車両は阻止できる。警察がつかまえるのならみんなで刑務所入りましょう。そしてただ飯食いましょう。刑務所を囲みましょう。警察を囲みましょう

*宇嘉川河口周辺を拠点に陸海空の演習場にしようという米軍の考えは、高江の座り込みテントの現場からも聞いた。
上原氏はこの後、琉歌を二つ披露してスピーチを終えたが、残念ながら私の能力では聞き取りが出来なかった。機会を見て、上原氏に直接ご教示頂きご紹介する。

伊波義安氏「ちょっと付け加える。砲座が4つ。山のてっぺんの広さが300m、横が50メートル、地下式の弾薬庫もあった。周囲は有刺鉄線が張られていた。
1972年の大晦日、米軍は、正月だから(射撃訓練阻止に)地元の人は来ないだろうと考えたが、こちらは旧正月を終わっているから関係ない。おじいおばあはタイヤを燃やし、中学生・高校生も着弾地点に行った。ふつう山に入る恰好で、鋸、鉈、鎌を持っているから米軍の有刺鉄線を切って入った。警棒を持って米軍が襲ってきてもものともしない。
2人の米兵がハブに咬まれた。ヘリで救出されたが、一人は亡くなったようだ。みんな命がけ。(この闘いは)安田(あだ)、楚州(そす)の住民が何十人、官公労、原水協も何百名も行った。ここ辺野古も1000名超えれば阻止できる。覚悟が必要だ。」

*辺野古総合大学 夏季集中講座DVDは3巻(合わせて1800円)。多様な講師による講演会、コンサートを記録した貴重なDVDである。
その1には第1回、第3回、第5回、が納められている。必ずしも日付順に入っている訳ではない。このメモでは順番に並べ替えて、要旨を記した。読者への紹介のためにDVDを見ながら走り書きでメモをとった。不完全なメモであることをご理解頂きたい。
このDVD3巻をぜひ辺野古問題の重要資料として備えて頂ければ幸いです。

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