第160回天皇賞回顧~最内を切り裂き、最強牝馬の証明

2019-10-28 13:15:18 | 血統予想
東京11R 天皇賞
◎4.スワーヴリチャード
○2.アーモンドアイ
▲10.サートゥルナーリア
アーモンドアイはトライマイベスト≒ロッタレース5×2。サートゥルナーリアはヌレイエフ≒サドラーズウェルズ5×3。どちらも名血名牝の血を含む3/4同血クロスを持ち、配合的にも出るべくして出たチャンピオンと言うべきだ。ともに東京芝2000はベストコースといえるし、手綱を取るのもルメールとスミヨンの名手二人。最高レベルのレース、極限レベルの叩き合いになるのは疑いない。どちらが勝っても万雷の拍手が巻き起こることだろうが、2強に割って入るには同じぐらいの極限レベルの打点を叩き出す必要があるわけで、東京2000でその可能性があるのはスワーヴリチャードだけだろう。昨年の秋天も◎にしたが出遅れてケイバにならなかった。リスグラシューやシュヴァルグランと同じハーツクライ産駒だが、この馬はピラミマの仔だから大箱2000で先行が最強だと思っている。

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1000m通過59秒を確認したとき「やっぱり戸崎スローや!」と声が出ましたが、それにしてはゴール前は、アーモンドアイ以外は、みんな脚が上がり気味っぽい絵だったのです

後からラップ見たらそれも納得で、上がり4Fが11.3-11.1-11.3-11.9、4Fの脚力勝負になったら実力差がまざまざというわけで、ゴール前は思わず笑っちゃうぐらいの歴史的な完勝になりました

パドックではこの馬にしてはちょっとつるんと見えたんですが、それはルメールが言うように80%ぐらいの仕上げやったとも、無駄にマッチョにつくらない中距離仕様の体つきやったともいえるのかなと

ダノンプレミアムとアエロリットはマイルG1でも勝ち負けするぐらいで、2000も守備範囲だけどベストは1800という馬で、母方のパワーとスピードで先行して味がある脚質で、そんなタイプが高速巡行力で好走できるペースを戸崎はつくったと思いますね

スミヨンはスワンではモズアスコットの直後、菊ではヴェロックスの直後、富士ではノームコアの直後、そして秋天ではちょっと出遅れたのに、すぐさまアエロリットの直後に滑り込んだのは唸るしかなかった

いつもマークすべき相手(勝ち負けすると目される馬)の選択が間違ってなくて、その直後のポジションをいとも簡単に取ってしまうのがまず凄すぎるんですが、戸崎スローの直後という最高のポジションを進んだにもかかわらず、サートゥルナーリアはなぜ掲示板にも載らなかったのか

古馬と3歳の差という声もあるでしょうが、毎日王冠で完全に逃げ切り態勢だったアエロリットをダノンキングリーがあっさりナデ斬っている以上、それはあんまり説得力がないですよね

やっぱりスミヨンが言うように力んで走っていたからなんでしょうが、休み明けはメンタル安定やけど叩くと難しくなってくるとか、東京の地下馬道でイレ込んでしまうという指摘も有力ではないかと思いますね(パドックでは落ち着いて周回していたので)



シーザリオの仔に共通する気性の難しさは、スペシャルウィークの(セントクレスピン経由の)Aureole魂、Le Fabuleux~Wild Risk譲りの荒ぶる気性、主にこの二つが考えられます

社台スタリオンの三輪さんがエピファネイアのことを「他の種馬が傍を通りかかると、すぐ威嚇するような素振りを見せるんですよ」と仰ってて、弱い犬ほど良く吠えるというとアレですが(^ ^;)、臆病かつ短気な性格がシーザリオ仔の難しさといえます

ただエピファネイアやリオンディーズと比較すると、サートゥルナーリアにはそんな危うい面はこれまであまり見られなかったので、さすがカナロア産駒は穏健で従順やなあ~と思ってたんですが、やっぱり何かの拍子にキレてしまう、心乱れてしまうツボがあったんやなあ…と

そういうマイルドAureole魂という観点からすると、直線ダノンプレミアムに早々と外から交わされて、ずっとかぶせられ気味だったのも若干応えたかもですね

現役屈指のSir Gaylord的前輪駆動のサートゥルナーリア(Secretariat=Syrian Sea≒Sir Gaylord5・6×5)を、現役屈指のDanzigプリケツ後輪駆動のダノンプレミアム(母Danzig4×3)が、東京の直線の上りの部分で一気に交わしてしまったというのが、19年秋天のハイライトの一つだったと思います

まあいずれにしても、こういう明らかに能力の上限を出し切っていない敗戦について、あんまりあーだこーだ言ってみても確たる答えが出ないことも多いし、不思議の負けは不思議やなあ~で済ませてしまうのが一番健全やと思いますよ(笑)

スワーヴリチャードは完全にスピード負けという内容で、1800以下の高速戦だとアエロリットやステルヴィオのようなマイル寄りの馬に先着されているし、ピラミマやから2000がベストだろうと私は思ってるんですが、今日のレースをあそこから差せる馬でもないのですな…

1~3着馬の血統については、NETKEIBAの重賞出走予定馬血統解説から再掲します

アーモンドアイ
ユナカイトの半姉で、母フサイチパンドラはエリザベス女王杯に勝ちオークス2着。3代母Sex AppealはEl Gran Senorやトライマイベストを産んだ名繁殖。本馬はそのトライマイベストの3/4同血クロス5×2を持ち、父のしなやかさと母のパワーを足して割ったような体質が絶妙だ。距離適性も父母の中間で1800~2000mベスト。東京2000は最強牝馬が最高パフォーマンスを発揮できる舞台なのだ。(距離◎スピード◎底力◎コース◎)



ダノンプレミアム
母インディアナギャルはDanzig4×3を持ち、リッジウッドパールS(愛G3・芝8F)とブルーウインドS(愛G3・芝10F)で2着。その父IntikhabはRoberto系のマイラー。デインヒルとRobertoから強靭な後駆を受け継いで、いつもスタートがいいし、どこで走っても坂をのぼる際の加速が圧巻。母方のマイラーっぽさも出た体型でベストは1800m前後だが、2000mだと金鯱賞や弥生賞のようなスローに持ち込みたい。(距離○スピード◎底力○コース◎)



アエロリット
ミッキーアイルやラッキーライラックの近親で、クロフネ産駒で牝系がMy Julietというのはテイエムジンソクと同じ。この牝系特有の力強く一本気なスピードが武器で、緩みないペースで先行ゴリ押しして味があるタイプといえる。どちらかといえば大箱向きで、平坦より坂コースがベター。距離は1800mがベストで、2000mだと少しペースを緩めたいが、緩めすぎると斬れる馬にやられそうなジレンマも。(距離○スピード○底力◎コース◎)


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7 コメント

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Unknown (Unknown)
2019-10-28 16:28:25
サートゥルは府中が苦手なんでしょうかね?
ダービーも突如イレ込んでましたし( ̄▽ ̄;)
Unknown (Unknown)
2019-10-28 18:02:44
2019年安田記念の1・2・3番人気の順序で決着。マイル寄りのレースだったのでしょうか?
Unknown (Unknown)
2019-10-28 19:52:21
安田記念のあとに府中2000の牝馬G1作ったら秋天とつながって面白いんじゃないんですかね。
Unknown (Unknown)
2019-10-28 20:06:03
恐らくもっと両馬の実力が拮抗していたであろう安田記念
マトモなレースが見たかった…
Unknown (Unknown)
2019-10-28 20:33:29
スワーヴは次JCだとしても今度はシュヴァルグランが居るという…もどかしいですね。
後ふと秋華賞回顧が無いことに気づいたんですが、暫く遅れそうですか?
お忙しいと思いますし遅れても全然構いません。
Unknown (MJ)
2019-10-29 08:09:14
秋華賞回顧は、今さらヤル気しないので(^ ^;)、レース当日のボツ予想のコメ欄に思ったことは書いてます
Unknown (Unknown)
2019-10-29 10:25:53
了解しました、お忙しい中失礼致しました

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