第79回桜花賞回顧~高速決着で爆発!日米リーディングサイアーの融合

2019-04-08 13:12:56 | 血統予想

阪神11R 桜花賞
◎9.アクアミラビリス
○14.ビーチサンバ
▲10.フィリアプーラ
△7.アウィルアウェイ
△15.ダノンファンタジー
×4.クロノジェネシス
注1.シェーングランツ
注5.ルガールカルム
ダノンファンタジーは俊敏で力強く粘り強く非常に弱点の少ない好マイラーだが、これは桜花賞馬だというキラキラした華は感じない。思わず目を瞠るような斬れ、ハッと息を呑むような瞬発力、これは桜花賞馬だというキラキラした脚を使ったことはないと思うのだ。
そういうキラキラした脚、アーモンドアイのシンザン記念とか、ハープスターの新潟2歳Sに匹敵する脚を見せたのは、エルフィンSのアクアミラビリスだけだ。
420キロを切るサイズは割り引きだが、見た目に小ささや非力さは感じないし、ミルコがガツンと持っていかれるぐらいだからパワーもある。
周りに馬がいるとエキサイトするので、ここもケツから大外一気の一手だろうが、アーモンドは4角16番手、ジュエラーは17番手、ハープは18番手から上がり1位でナデ斬った。
牝馬は斬れ勝負だから、外回り桜花賞は最も素質のある馬が大外一気で上がり1位を叩き出してナデ斬るレースなのだから、418キロで4角18番手でもアクアミラビリスのキラキラした脚に◎。
血統はクイーンズリングの下で母がリヴァーマン4×3。先日亡くなったウオッカ然り、凱旋門賞で鬼脚を使ったトレヴ然りで、リヴァーマンの斬れを体現した名牝は数多い。
追い切りが良かったのはビーチサンバで、ここへ向けて万全に仕上げてきた感がある。フィリアプーラのナスペリオン的斬れは大箱で更に威力を増すだろう。あとは1400がベストだろうが良で差しに回ればキラキラした脚を使えそうなアウィルアウェイ、この3頭を相手本線にとった。

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もちろんペース補正は必要ですが、ヤマカツグレースの大阪-ハンブルク(芝1400m)の走破時計が18年1.21.1(1着)で19年1.20.6(2着)、7R古馬500万下(芝1600m)が18年1.33.9で19年1.34.2ですから、まあ昨年並の高速馬場ではあったかと

JFを4角16番手から追い込みチューリップを3番手から抜け出したダノンファンタジーが1人気に支持されましたが、何でもできる馬だけにここで川田がどう乗ってくるのかが一つの焦点でした

「外回り桜花賞は行くか追い込むか、極端に乗ったほうが勝ちやすいレースなんよ。アンカツさん(外回り桜花賞[3-1-0-2])の乗り方見てたらわかる」という話をあちこちでしてたんですが、以下のように4角3番手以内か16番手以下か、桜花賞名人はこの二択でハラ決めて乗ってるんですよね

桜花賞を勝つような牝馬特有の天賦のスピードや斬れ味は、相手に合わせて小出しに使ってはいけないのだ、ということを名人は実践していたのではないかと



「スムーズに競馬ができて、道中も我慢できていました」(川田)
「道中はダノンファンタジーを見ながら良いポジションにつけられました」(福永)

レースラップが59.4-33.3、決して速くないペースの阪神外マイルにおいて、川田や祐一のポジションは乗り方はふつうなら間違いではないのです

しかし桜花賞というのは、キャリア数戦の3歳牝馬が才能を爆発させてほとんど才能だけで勝つレースで、だからレースの流れや本命馬の動きに合わせるのではなく、あくまで馬本位の騎乗で、グランアレグリアのスピードを爆発させたルメールと、シゲルピンクダイヤの斬れ味を爆発させた和田、この二人が桜花賞の乗り方としては正しかった

何でもできるダノンファンタジーをふつうにオースドックスに好位で乗った川田と、本命馬を前に見るポジションでふつうに運んだ北村友や祐一やミルコは、結果論ですが完全燃焼の爆発とはいかなかったのではないか…という桜花賞でした

1~3着馬についてはNETKEIBAの血統解説より

グランアレグリア
マリスターと同牝系で、母タピッツフライは北米G1を2勝(ともに芝8F)。母父Tapitは北米リーディングサイアーでテスタマッタ、ラニ、ラビットランなどの父。ディープ×Tapitはアルーシャと同じ。Sir Gaylord≒Secretariatの継続クロスだから、細身で柔らかく脚長で大箱向きのストライドで走る。朝日杯は少しタフな馬場で勝ち馬に早めにこられて苦しくなった。もっと軽い馬場で巻き返したいが、桜花賞を先行押し切るにはかなりの底力が必要。(距離○スピード◎底力○コース○)



シゲルピンクダイヤ
ムーンリットレイクの姪で、母母ムーンライトダンスは愛インタナショナルS(愛G3・芝8F)勝ち。近親に愛ダービー馬グGrey Swallow。ダイワメジャー×High Chaparral(英愛ダービー)はアマルフィコーストと同じ組み合わせだが、こちらのほうが母父の重厚さが強く、デンコウアンジュ(同じくDarshaan的な斬れが武器)を重々しくしたような斬れ方をする。上がりがかかる前崩れなら。(距離○スピード○底力○コース◎)



クロノジェネシス
ノームコアやハピネスダンサーの半妹。母母インディスユニゾンはフサイチエアデールの全妹。母クロノロジストはビーチサンバと同血(父が同じで母が全姉妹)の間柄になる。細身で脚長で、ピュアマイラーというよりは1800タイプに見えるし、阪神JFの自身のラップは60.3-33.9、クイーンCが61.1-33.1だからやはり1800戦っぽいレースで差したというべきだ。ここもスローのほうが好走の可能性は高いか。(距離○スピード○底力○コース◎)



グランアレグリアの母タピッツフライは北米の芝マイルのG1を2勝していますが、社台SSの三輪さんによると「Tapitのヌルッとした柔らかな皮膚感をよく受け継いだ馬」

ベッラレイアやゴールデンフェザントでおなじみの牝系に、Fortunate Prospect、Marlinとあまり強い影響力を持たないミスプロ系とNorthern Dancer系が配されて、そこに北米リーディングサイアーTapitが配されたのがタピッツフライ

クロスはMr.ProspectorとNijinskyとSecretariat≒Sir Gaylordで、いっぽうでA.P.IndyやUnbridledが持つ「War AdmiralとLa Troienne」の組み合わせはほとんどクロスしません

ようするにTapitの軽さ柔らかさだけを抽出し受け継いだような配合で、芝マイルで柔軽いスピードを発揮したのが納得ですが、そこにディープを配してSecretariat≒Sir Gaylordの継続クロスですから、グランアレグリアは更に柔軽い方向に寄せた配合といえます

2歳6月に東京芝マイルを1.33.6で走破して早くも桜花賞候補と騒がれ、ちょっとタフな馬場だった朝日杯はアドマイヤマーズにパワーで捲り潰されたような敗戦で、今日の勝因は高速馬場の高速決着になったことがまず第一でしょう

私の桜花賞パンツ予想では、今年の牝馬戦線においてパンツが見えたのはエルフィンSだけなので、何回やってもアクアミラビリスに◎を打つだろうし、今でもシゲルピンクダイヤのように乗れば上がり32.6を叩き出したんじゃないかとも思ってます

いずれにしてもパンチラレースがエルフィンだけということは、今年の牝馬路線はあまりレベルが高かったとはいえず、そんななか牡馬相手に重賞を勝ちG1に挑んできたグランアレグリアが圧勝したというのは、結末としては当然というべきなのかもしれませんね

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4 コメント

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Unknown (Unknown)
2019-04-08 14:46:42
辛口っスね
Unknown (Unknown)
2019-04-08 16:30:08
望田さん、栗山さんのPOG推奨本のおかげでアクアミラビリスを指名でき、ここまで非常に楽しませていただけましたが私もやはり桜花賞はドンケツからぶっぱなして欲しかったです…ミルコにしては随分普通に乗って普通に負けたなあと
Unknown (MJ)
2019-04-08 19:22:51
24日のさっさん会ですが、ゆーなさんが来れなくなったので、キャパを考えて2名お呼びしたいと思います
最初に手を挙げてくださったhlrさんと、前回から参加を希望されていた松崎しげらないさんは、下記にご一報ください
ZAN03436@nifty.com
taku_neoさん、いつもコメントもくださってるのに申し訳ないですが、あまり大きな店でもないので、今回は厳しいということでm(_ _)m 次回はご都合よろしければ必ずお呼びしますので
Unknown (ムーサ)
2019-04-10 19:16:31
私もアクア◎で残念でした
この時期、ガサのない牝馬に一週前の追い切りで7Fびっしりも疑問でしたが現時点で32秒台で走れってのは酷な話だったかもしれません
正直、怪しさは満天でしたけど悔いはなく
悪い女に騙され続けても危険な魅力に惹かれてしまうのはやめられませんねw
皐月賞は烙印を押されかけてるオルフェを救えるのはキンカメというか、やはりSpecial、Thongだろうということでタガノディアマンテに頑張ってもらいたいです

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