ステイゴールドのすべての黄金配合は、突き詰めると「HyperionとSwynford」に着地する

2014-03-12 09:31:55 | 配合論

デインヒルとDixieland Bandには以下の共通点があります

デインヒル
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a0000d1/
Dixieland Band
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a0017b2/

・Northern Dancer系である
・「AlibhaiとMahmoud」の組み合わせを持つ(Flower Bowl,Determine)
・Heliopolisを持つ
・母系に入って、種牡馬ステイゴールドとの間に大物を出している(ナカヤマフェスタ、フェノーメノ、レッドリヴェール)

この4つの共通点から考えられることは

下図のように、AlibhaiはさかのぼればHyperion、MahmoudはさかのぼればBlandfordに辿り着く父系なので、つまりFlower BowlもDetermineもHeliopolisも「Hyperion×Sywnford」の組み合わせ

 ┌Hyperion
┌Alibhai
Flower Bowl
│   ┌Swynford
│  ┌Blandford
│ ┌○
│┌Mahmoud
└△

Hyperion
Heliopolis
│┌Swynford
└△

HyperionとSwynfordの組み合わせといえばLady Angelaもそうで、HyperionとSwynfordが出会うとChaucer≒Swynfordの3/4兄弟のクロスになる(Lady AngelaはChaucer≒Swynford3×3)

┌Hyperion
││ ┌St.Simon
││┌Chaucer
│││└Canterbury Pilgrim
│└Selene
Lady Angela
│  ┌○┌St.Simon
│  │└△
└△┌Swynford
 └△└Canterbury Pilgrim

ようするにデインヒルもDixieland Bandも、Northern DancerにHeliopolisと「Alibhai×Mahmoud」を投入することで、Lady Angela的組み合わせを増幅しているとみることができる

だから「種牡馬ステイゴールドは、Lady Angela的な頑強さを増幅することで成功する」という仮説に基づくならば、ステイゴールドとデインヒル、ステイゴールドとDixieland Bandが相性がいいのは、同じ理由によると言うことができる

そしてそれは、ステイゴールド×メジロマックイーンのスーパーニックスの裏付けにもなってくる

このスーパーニックスについては、マックイーンが持つAlycidonがカギを握っているのではないか書いてきたが、マックイーンはAlycidonの母Auroraだけでなく、父ティターンの牝祖Barley CornからもHyperion×Swynfordの組み合わせを引いているのである

ゴールドシップ
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009102739/

Hyperion
Aurora
│┌Swynford
└△

Hyperion
Barley Corn
│ ┌Swynford
│┌△
└△

そしてゴールドシップの母ポイントフラッグは、母系にラークスパーを引くので、このAuroraの血を6×7で持っている

というわけで、Lady Angelaを考える場合、名牝Pretty Pollyにさかのぼる牝系や母父のTracery~Rock Sandのラインももちろん重要ですが、ステイゴールドの大物産駒の配合は、突き詰めればLady Angela増幅、更に突き詰めれば「HyperionとSwynford」に着地するのではないか…と

先のNearcticのミオスタチン遺伝子の話に加え、マックイーン持ち牝馬に関する配合相談について返事したり、最強の法則に記事が載って調子こいてるガキンチョのメールを読んでるうちに、こんな話がまとまってしまいました(・∀・)


コメント (10)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ミオスタチン遺伝子 | トップ | 「血統クリニック」フィリー... »

10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Nashwan)
2014-03-13 17:47:46
デビュー前の産駒の個別評価はタブーですよね、
大変失礼いたしました。以後、気をつけます。m(_ _)m

辞典の血統チェックと血統表で煮詰まってみます。(笑)
返信する
Unknown (MJ)
2014-03-13 12:19:29
なるほど、オーシャンブルーの母はTudor Minstrelのクロスですからね~
ただLady Angela増幅という見方でいうと、Pretty Pollyも押さえたAlycidonやTraceryも押さえたFlower Bowlほどは評価できないというか、おっしゃるようにこれらと組み合わせのクロス的に絡めて有効な血じゃないかと
たとえばディープ産駒におけるBurghclere増幅の場合も、デニムアンドルビーやマルセリーナやミッキーアイルなんかは、Tudor Minstrel+Flower Bowl、Welsh Pageant、Fair Alyciaの合わせ技で、これも理屈は同じやと思うのです
返信する
Tudor Minstrel (n40)
2014-03-13 11:50:50
フェノーメノは母の鈍重型Flower Bowlと洗練型Tudor Minstrelの組み合わせが効いているのかなぁ、と思っていたのですがTudor Minstrelも「HyperionとSwynford」ですね。
HyperionとSwynfordはLionさんもコメントされていたように(血統好きの間では)あまりにメジャーで、それだけに温故知新というか、いろいろと調べて楽しめそう(ステゴ以外のノーザンテースト持ちのSS後継との比較とか)です。
返信する
Unknown (MJ)
2014-03-13 09:36:51
これからの血統なのに残念ですが、繁殖としての価値を考えての決断だったのでしょう…
返信する
エントリと関係ないですが (メテオ)
2014-03-13 07:05:06
ラストグルーヴ引退のようですね。1戦1勝。
返信する
Unknown (Y子)
2014-03-13 02:37:15
去年、某クラブに新規入会したら、サンダーガルチ近親のステゴ牡馬が募集されたので、ラッキーと思いに申し込んだところ、ものの見事に抽選でハズレました。
兄弟が走っていないから、二の足を踏む人が多かったので、取れると思ったのに残念です。
返信する
Unknown (ジュリー)
2014-03-12 22:40:02
ルメールも試験受けるのですね。ミルコ共々頑張って欲しいな。
返信する
Unknown (MJ)
2014-03-12 21:01:06
Nashwanさんすいません、私は馬主・クラブ・生産者・出版社その他からギャラをいただいて、そういう評価を書いて飯食ってる人間なんで、個々の馬に対する配合的な見解は、時と場合によっては控えさせてもらうことがあります
Nashwanさんの質問ですからお答えしたいのはやまやまなのですが、「○○の2012はどないや?」という質問に一つ一つ答えはじめたら、多分これからダービーまでキリがなくなってしまうんで、そこはちょっと線引きさせてください
架空の配合や組み合わせとか、もう走ってる馬の配合ならいつでもOKなんですが…申しわけないですm(_ _)m
ちなみに2歳のステゴは全部血統表見ましたが、かなり期待できるラインナップなのはたしかやと思いますよ(・∀・)
返信する
Unknown (Nashwan)
2014-03-12 20:16:05
ステイゴールドの2012年産駒・・・・・・・。
オルフェーヴルやイスラボニータの弟がいたりして、
期待を持たせてくれますが、ウェンブリーの2012は
どうなのでしょうか。

母父サッカーボーイでゴールデンサッシュとの
全兄妹クロス・・・・・。せりで1000万円だったようです。

返信する
Unknown (Lion)
2014-03-12 13:37:43
どこの誰かは知りませんが、そのガキンチョとやらはとんでもない輩ですな!けしからん!(笑)
名馬の血統表を眺めているとHyperionとSwynfordはセットになってる事が多く、
単なる偶然とは思えなかったのですが、
やはり効果的な組み合わせと言えるのでしょうね~。
どちらも直系はほぼ途絶えてしまっていますが、血統表の奥深くで縁の下の力持ちとしてサラブレッドの走る力を支えている、
まさに「血は水よりも濃し」なエピソードですね。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

配合論」カテゴリの最新記事