第53回スプリンターズS回顧~今年も本格化ダーレー!非サンデーが上位独占

2019-09-30 10:43:08 | 血統予想
中山11R スプリンターズS
◎8.タワーオブロンドン
○2.ダノンスマッシュ
▲13.ミスターメロディ
△7.モズスーパーフレア
×5.レッツゴードンキ
×1.アレスバローズ
モズとラブが行って前傾ラップと読めば、タワーオブロンドンとミスターメロディ、勝つのはこの非サンデーの名配合2頭どちらかとみる。ミスメロは福永祐一が言うように追い切りでも右手前のまま走っていて、右回りで外枠だと乗りにくい面はありそうだ。ダノンスマッシュは減点材料はゼロだが、アーモンドやサートゥルやステルヴィオなどと比較してみても、カナロア産駒としてG1を勝てる配合と言いきるにはやや説得力が足りないと思う。
タワーオブロンドンは朝日杯で◎にしたときにG1を勝てる配合だと書いたが、ダーレージャパン産でこの血統ならば、古馬になってスプリンターとして完成してから◎を打つべきだったか。母父が凱旋門賞のダラカニで、こういうダルシャーンの斬れで差す馬に乗せたらルメールは勝率も単回値もナンバーワンでさすがフレンチの鉄人。ヒモ穴はアレスとドンキのイン差しとみたが。

あとNETKEIBAの重賞血統解説から、導入部と1~3着馬の解説を抜粋します
ロードカナロア、ローレルゲレイロ、カレンチャン、スリープレスナイト。香港のサイレントウィットネス、テイクオーバーターゲット、ウルトラファンタジー。スプリンターズSは非サンデーのスプリンターが強いレースだったが、近年は前半のペースが緩むことが多く、レッドファルクスやストレイトガールなどサンデーの血を引く馬の差しが決まっていた。昨年は33.0-35.3の前傾ラップで、サンデーの血が薄い(血統表の3代目)ファインニードルが勝ち、非サンデーのラブカンプー(11人気2着)とラインスピリット(13人気3着)が人気薄で激走。ここで取り上げた馬で非サンデーは、イベリス、タワーオブロンドン、ダノンスマッシュ、マルターズアポジー、ミスターメロディ、モズスーパーフレア、ラブカンプーの7頭。

タワーオブロンドン
母母シンコウエルメスは名馬ジェネラスの妹で、エルノヴァの母でディーマジェスティの母母でもある。父Raven's PassはQエリザベス二世S(英G1・芝8F)とBCクラシックに勝った。古馬になっていかにもGone West系のスプリンターという体型肉付きになってきたが、母父Dalakhani(凱旋門賞)のフランス血脈の斬れを増幅した配合で追って味もある。セントウルSはロスなく捌けたとはいえ末脚抜群。ここも前傾ラップで流れれば。(距離○スピード○底力◎コース◎)



モズスーパーフレア
シガーマイルH(米G1・ダ8F)のJersey Townとは父と母父が同じで母母が全姉妹、つまり同血の間柄。父Speightstownはマテラスカイやリエノテソーロでおなじみの快速種牡馬。Bold Rulerの3本クロスで俊敏で、母父がDanzig系なので後駆は強靭。猛ラップで逃げ切ったオーシャンSを見てのとおり、高速戦でのスピードは抜けている。ハナ切れなかったときは[0-1-0-6]と揉まれ弱い気性がネック。(距離◎スピード◎底力○コース○)

ダノンスマッシュ
母母Hollywood Wildcatは北米G1を3勝し、BCマイルのWar Chantを産んだ。母はRoberto4×3で、母系にRobertoとDanzigが入るのはファンタジストと同じ。カナロア産駒は母系にRobertoが入るとKingmambo系のパワーを増すので、クインズチャパラのように短距離に振れがちだ。本馬も1200mは[4-1-0-1]、差しに回れて急坂も高速決着もOKだからマイナスファクターはほぼゼロ。(距離◎スピード◎底力○コース◎)

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コメント欄で書いたようにパドックではタワーオブロンドンがまず抜群に見え、次に良かったのがミスターメロディで、さすが英厩舎G1に照準を合わせてくるなと

ミスターメロディは陣営が言うように追い切りでも右手前のまま走っていて、今日は3~4角で動いてモズに接近していったように、どうせ右手前で走りたがるのなら右手前のうちに勝負を賭けるしかない…という頭もあったんですかね、でもやっぱり直線なかなか手前を替えないので、最後に苦しくなってしまいました

レッツゴードンキの差しは小器用なので、内枠を引いたここは19年阪急杯や18年高松宮のようなイン差しがあるかもと期待したんですが、マルターズアポジーがそのうち下がってくると思ったのか、みんな3~4角で最内を避けて外に行きはじめて(^ ^;)、岩田も早々と外に持ち出したのでああこれは圏内までは難しいな…と



タワーオブロンドンは父Raven's PassがGold Digger≒Fleet Nasrullah4×4、その父Elusive QualityがSecrettame≒Sir Ivor2×3、母母シンコウエルメスがNearco4×5・5とNantallah≒Russ-Marie5×3、そして自身はGone West≒Miswaki3×4(Secrettame≒Sir Ivor≒Hopespringseternal4・5×5)とHero's Honor≒Sadler's Wells(Northern DancerとHail to ReasonとBig Hurry=Bimelechとハイインローが共通)4×3

Gone Westのラインはアベレージは高いけれど底力に欠けると書きつづけてきましたが、Elusive Qualityは別格といってよく、ケイアイノーテックやショウナンアデラの母系にも入っています

それはとりもなおさず、母Touch of Greatnessが名血名配合で、母系に入って優秀な血や組み合わせをほとんど全て備えているからで、種牡馬Raven's Passは他にこれといった大物は出していませんが、タワーオブロンドンの場合は母系が底力抜群の名門シンコウエルメスなのはもちろん、二つのニアリークロスによってElusive Qualityの名血を増幅している点もほめておきたいですね(ちなみに、Raven's Passのもう一頭の代表産駒で仏G1ジャンリュックラガルデール賞勝ちRoyal Marineも母父SingspielでSadler's Wellsあり)





Touch of Greatnessの名血を増幅した配合といえばサトノクラウンを思い起こす人は多いでしょうが、種牡馬サトノクラウンもGone WestやSadler's Wells=Fairy Kingを持つ牝馬との配合はひとまず有効手やと思いますよ

ダノンスマッシュは勝負どころで一つ後手に回ってしまったぶんの3着でしたが、予想コメントに書いたように、ロードカナロア産駒の配合としてG1級だと声を大にして言えるのだろうか?ということがずっと引っかかっていて、とにかく減点材料はほぼ皆無なんですが、高松宮もスプリンターズも好走は間違いけど勝つまではどうかという○にしたのはそのあたりですかね



カナロア産駒のG1馬、アーモンドアイ(母父サンデーサイレンス、トライマイベスト≒ロッタレース5×2)、サートゥルナーリア(母父スペシャルウィーク、Nureyev≒Sadler's Wells5×3)、ステルヴィオ(母父ファルブラヴ、Nureyev≒Fairy King5×3)は、ハッキリとした名血の3/4同血クロスを持ち、母がスプリンターやマイラーではなく中距離馬だったという点が共通します

もちろんイベリスやアンヴァルのように母スプリンター~マイラーにも活躍馬は多数出ているんですが、母スピニングワイルドキャットはハードスパンの娘でWar Chantの妹、明確な名血の3/4同血クロスなし、カナロアが大物を出すパターンとまでは言えないのかもしれない…というあたりがずっと引っかかってましたね

昨夜平出さんが「芝1200mのJRAG1において、ノーザンファーム生産馬は、ミッキーアイル以降掲示板を外しつづけている」とツイートしていて、列記するとリナーテ5人気9着、ティアンドル4人気13着、デアレガーロ8人気7着、ロジクライ4人気8着、ムーンクエイク7人気13着、シャイニングレイ8人気12着、ジューヌエコール14人気17着、モンドキャンノ11人気14着、バクシンテイオー17人気12着

この9頭、すべてサンデーサイレンスの血を引いてるんですよね

まあ1200のG1でも後傾ラップになると、レッドファルクス(母父サンデーサイレンス)やストレイトガール(父フジキセキ)がしなやかに差すレースになるわけですが、たとえばレッドファルクスは生涯芝1200を7回走って[4-0-1-2]、その内訳は以下のとおり

18スプリンターズ(33.0-35.3稍)10着
18高松宮(33.3-35.2)8着
17スプリンターズ(33.9-33.7)1着
17高松宮(33.8-34.9稍)3着
16スプリンターズ(33.4-34.2)1着
16CBC(33.9-33.4)1着
15トリトン(35.4-35.5)1着
()内はレースラップ

ようするにね、レッドファルクスもストレイトガールも、後傾ラップになって1400寄りの質のレースになって、1400ベストの馬がしなやかに差し切ってるんですよね

今年は高松宮(33.2-34.1)もスプリンターズ(32.8-34.3)もそれほど激烈な前傾ラップにはならなかったんですが、とはいっても33秒-34秒ぐらいのゾーンに入ると、非サンデーの頑強スプリンターのほうが優勢になってくるのは明白

終わってみれば1~4着まで非サンデーで5着は1/8サンデー、まあさすがに1/16サンデーが主流の時代になればそんなことも言われなくなるんでしょうが、サンデーサイレンスの血は世界中の芝中距離戦を席巻してしまうほどしなやかであるがゆえに、短距離を無酸素運動でゴリゴリ走るようなレースにはあまり向いてないのだ、というおなじみの一節で締めたいと思います

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3 コメント

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Unknown (京都)
2019-09-30 20:05:16
タワーオブロンドンの種牡馬としての可能性はどうなんでしょう?サンデー系、ディープ、キンカメ肌との相性はいいのかな。
未来的にはカナロア牝馬ともおもしろいかなぁって感じるんですが…
Unknown (Unknown)
2019-09-30 21:01:24
「Hero's Honor≒Sadler's WellsとNatasha≒Russ-Marieが共通するので、Touch of Greatnessとシンコウエルメスはニアリー」と言うのは無理がありますかね…?

いずれにせよタワーオブロンドンがElusive Qualityの名血を増幅している事に変わりは無いんでしょうけれど
Unknown (MJ)
2019-09-30 22:00:00
ディープ肌に付けたらケイアイノーテックみたいな柔マイラーが高確率で出そうな(・∀・)

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