詳しくは下記の栗山ブログをお読みいただきたいのですが、『配合パズルでアタリはわかる』なる同人誌がこのたび発売になります~
『配合パズルでアタリはわかる』~栗山求の血統BLOG
http://kuriyama.miesque.com/?eid=689
著者のくりがしらさんのブログ
http://sfreak.blog24.fc2.com/
内容としては「ディープインパクト編」「ステイゴールド編」に分かれていて、主にPOG向けの有力なデータ、たとえばディープのLyphardクロスは成功しやすいとか、母父トニービンは完成が遅めとか、私もよく書いているようなことを、具体的な数字(1走平均賞金や期間内重賞勝ち馬率など)+楽しく読めるイラストで紹介し解説しておられます
こんな感じで、配合論というよりはデータ分析が中心ですので、血統の話は小難しくてよくわからん…という方でも読みやすいのではないかと
「サラブレ」の栗山さんの連載「血統史たらればなし」にも楽しい4コマ漫画が載ってますが、栗山さんが配合論つきの名馬物語みたいなのを執筆監修し、それを漫画化するというのも面白いかもなあ…なんて思いながら読ませていただきました(・∀・)
ちなみに「サラブレ」5月号では「正体見たり!春の有力馬配合大解析」なる特集で血統解説をしていますので、そちらもぜひご一読ください
ロゴタイプのところはこんな感じ
「サラブレ」5月号「正体見たり!春の有力馬配合大解析」
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/31620229bd0a9c94005eb62af77d89b8
中山11R 皐月賞
◎2.インパラトール
○7.ロゴタイプ
▲12.コディーノ
△14.エピファネイア
×15.カミノタサハラ
注1.メイケイペガスター
◎はマグナーテンの甥で、母母マジックナイトは凱旋門賞とジャパンCで2着の女傑で、リファール×プロミネールだからバブルカンパニー(バブルガムフェローの母でザッツザプレンティの母母でディープブリランテの4代母でもある名繁殖)とよく似た配合。ディープ×ストームキャットはアユサンやキズナと同じで、リファールのクロスを持つ大型のディープといえばジェンティルドンナやディープブリランテと重なる。ディープ×ストームキャットは柔らかすぎたり軽すぎたりというタイプにも出やすいが、この馬は母母マジックナイトが名配合でこの頑強さもオンになっていて、肉付きがよくてピリッとした力強い動きができるのがいい。…と、あれこれノーガキを並べてもアユサンの後追い感は否めない◎だが(汗)、母系に底力があるだけに、絞れてくればG1でも穴で狙えるのではないか。○▲の抜群の機動力も中山向きだが1800mがベストではないかというところで全幅の信頼は置けないし、逆にカミノタサハラのような重厚な持続力では全部は捲りきれないし追い込みきれないのが皐月賞でもある。エピファネイアは新馬勝ちの直線スピードに乗ったときのフォームが惚れ惚れするほど美しかったように、レッドルーラーともども東京や外回りでこその馬だろう。
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昨日は飲みすぎ…外国のビールってだいたいフルーティで飲みやすくて頼りないくせに、アルコール度数は妙に高いのが多くて危険が危ないっす
今年の3歳はディープインパクトやオルフェーヴルのように「体型骨格に弱点がなく、強く速く動けて、かつ柔らかく大きく動ける」オールラウンドで突出した名馬はいないので、どこかで妥協しなければならないし目をつぶらなければならないのですが、こと中山の2000mを走るということであれば、パドックのロゴタイプは「体型骨格に弱点がなく、強く速く動けて、かつ柔らかく大きく動ける」馬やなあと思ってみてました
体質だけならコディーノが最高なんですが、やっぱり牝系のマイラーっぽさが半分以上表現された体型で、シンコウラブリイの甥とスターバレリーナの孫を皐月賞で◎にしたい気持ちもあるけれど、人気になって全幅の信頼を置きづらいところもまたある…と悩んでいるうちに、シロウトみたいなベタなひねり方をして赤っ恥をかいてしまいました(^ ^;)
インパラトールは悪い馬ではないけれど、思ったより硬肉で粘着型にみえたので、もうちょっと前で受けられるようになればどこかで重賞ぐらいは勝てるんじゃないか…というイメージです
勝ち馬についてはスプリングの回顧であれこれ書いたので下記エントリを参照していただくことにして、“しなやかジェニュイン”がHalo使いに導かれてしなやかにフワリと加速して皐月賞を勝ったのは順当で、さてダービーとなると、ジェニュインだからさすがに苦しいだろうともいえるし、いやジェニュインでも2着に残ることがあるんだから、ダービーといえどもレースは生き物なのだ…ともいえるわけで
ネオユニヴァースとダイワメジャーによって一流ジョッキーの評価を不動のものにし、ヴィクトワールピサによって世界の頂点をきわめたミルコ・デムーロを、オッサン血統屋は“最強のHalo使い”と名づけましたが、ミルコやクリスチャンやリスポリやピンナといったイタリアをバックボーンとする騎手は、オフの時期にちょっと日本でも乗ってみるかといういかにもスポット参戦的なノリではなくて、日本でジョッキーとして一花咲かせるんだ、日本の競馬でメシを食っていくんだというところの魂が違うように思います
そんなイタリア人騎手たちに道をつけたミルコが“最強のHalo使い”となったのは、彼のジョッキーとしての高い資質はもちろん、Haloだらけの日本の競馬に真摯に向き合いつづけ、学びつづけてきたからに他なりません
まずはここで馬単高めをガツーンと
お次はアセロラが抜けて単勝のみ
そして皐月で半減…
他の馬についてはダービーまで時間があるのでおいおい書くとして、エピファネイアについてだけ少し書くと、パドックをみても体質のしなやかさ柔らかさだけなら一番なのですが、やっぱりトモの踏み込みの力感には乏しくてそれはHabitatの血を引くものの宿命でもあるだろうし、走りも前さばきの大きさ美しさにかなり頼っているというか前輪駆動で、そういう意味でも急坂は少し応えているんじゃないかと思います
これまでのレースのVTRを見ても、京都外回りの新馬戦の直線半ばからスピードに乗ってくるときの、あのしなやかな身のこなしとストライドの伸びは、何回みても惚れ惚れするほど美しい
にもかかわらず、中山や阪神の内回りでも一流といえるパフォーマンスを出せるのは能力の高さとしか言いようがなくて、あえて内2000m偏重のヴィクトワールピサ的ローテを歩ませたのは、この馬なら皐月ダービー両方狙えるんじゃないか…という陣営の思惑も見え隠れします
スペシャルウィークがグラスワンダーに捲りつぶされてヘロヘロになりながらも2着を死守した宝塚、リーチザクラウンがロジユニヴァースに捲りつぶされてヘロヘロになりながらも2着を死守したラジオNIKKEI、そして有馬と宝塚では行っても差しても何かにやられてしまうけど2着は決して外さないブエナビスタなどと同じで、この皐月2着は見方によっては勝ち馬以上に評価できるものでしょう
ただこのHペースでもやっぱり少し噛んでしまったし、そういう折り合いの問題が残るかぎりは、ダービーは決まりとはまだ言い切れないですね~
“しなやかジェニュイン”皐月に王手をかけて、本番はHalo使いにバトンタッチ
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/f1cc75550ea4a88ba47a04f405a3396a
今日は狸小路の小洒落た串焼き屋でスタートし、そこらから近くのビールバーで各国の樽生ビールをあれこれ飲んでるうちにベロンベロンになって帰ってきたので、やっぱり回顧は無理で、とりあえず「血統クリニック」だけ再録しておきます(^ ^;)
ロゴタイプ、エピファネイア、コディーノ、重要なステップレースで“ハッとする脚”を使ってきた3頭が、58.0-60.0の前傾ラップでもハッとする脚で躍り出て叩き合い、実に見ごたえのある皐月賞だったと思います
あれで4着ですからカミノタサハラもかなり強い馬ですが、弥生賞より高速馬場になって、ハッとする脚比べになるとやっぱり苦しかった
エピファネイアの弥生賞の上がり3Fは35.3で、カミノタサハラは35.0でしたが、ではハッとする脚を使ったのはどちらだったかというと、それはもうレースを肉眼で見た人には明らかでしょう
ハッとする脚とは文字通りハッとするぐらいの数完歩の加速でありアクションですから、そんなもんを上がり3Fとかの数字で表すことは不可能で、でもその肉眼で判断するしかないアナログさこそが、競馬予想の難しさであり面白さであり、奥深さなのだと私は思うのです
ペースや馬場が速かろうが遅かろうが、弥生賞のカミノタサハラみたいに追っつけながら一頭ずつエッチラオッチラ抜いていったんではまず間に合わない、そこはハッとした脚を使って一気に先頭に躍り出てしまうぐらいでないと勝てない、それが皐月賞というレース
私が競馬をかじりはじめた二十数年前から、ミホシンザンやダイナコスモスの頃から、それはまったく変わらない
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◆Lyphardクロスの大型馬
インパラトールはマグナーテンの甥で、母母マジックナイトは凱旋門賞とジャパンCで2着の女傑。ディープ×Storm Catはアユサンやキズナと同じで、Lyphardのクロスを持つ大型といえばジェンティルドンナやディープブリランテと同じ。ディープ×Storm Catは柔らかすぎたり軽すぎたりというタイプも出やすいが、この馬は母母の頑強さもオンになってピリッとした動きができるのがいい。底力のある血統だけに、絞れてくればG1でも穴で狙える。
◆中山向きの機動力
ロゴタイプはパドトロワの近親で、母母スターバレリーナはローズS勝ち馬。そこにローエングリンが配されて、Halo4×3、Sadler's Wells≒Nureyev4×4、他にナスキロやBold Rulerもクロスする父母相似配合となった。父は中山記念を2勝したが、中山でこういう機動力ある馬に乗せたらミルコは名人だ。ちょっとHail to ReasonとBold Rulerとナスキロのスピードが強くてベストは1800mという気もするが、2000mも守備範囲だろう。
◆ベストは1800mか
コディーノはシンコウラブリイの甥で母は京都牝馬S勝ち馬。弥生賞はイン好位で折り合って満点のレース運びだったが、いつもほどの俊敏な反応がなくミヤジタイガに競り負けたのは、母方のマイラーっぽさや前向きな性格を受け継いで1800mベストだからか。2000mならスロー希望で、俊敏さでは一番だからスローをタメきれる形ならば怖いが…。
◆皐月よりはダービー向き
エピファネイアは名牝シーザリオの息子で能力の高さは母譲りだが、父がシンボリクリスエスでKris S.≒Habitatのニアリークロス2×4だから、母よりも脚長でナスキロ柔い体質になった。弥生賞を見てのとおり内回りを捲る機動力も兼ね備えているが、京都外回りの新馬戦でスピードに乗ったときのしなやかな動きとストライドの伸びが最高で、皐月よりダービー向きなのはたしかだろう。
カミノタサハラはボレアス・マウントシャスタの全弟で、ディープ産駒としては教科書的な好配合だ。兄たちより体型に伸びがあってスケールも大きく、弥生賞はウチパクらしいロングスパートで持続力と底力でねじ伏せてしまった。ただし4角~直線では少し置かれ気味になったように、これもどちらかというと東京向きではある。
フェイムゲームはバランスオブゲームの半弟で中山向きのピッチ走法だが、ハーツクライ産駒で母も自身も強いクロスを持たない晩成血統だから、本格化は古馬になってからか。
タマモベストプレイはタマモホットプレイなどの全弟で、きょうだいのなかでは一番体型に伸びがあって、スピードの乗りもゆったりで1800mが合っている。柔らかなストライド走法は外回りベター。
ミヤジタイガはネオユニ産駒らしく中山中距離で適度に上がりがかかると粘り強いが、弥生賞が最高の条件で最高のレース運びだっただけに、あれ以上は望めないか。
レッドルーラーはキンカメ産駒でMill Reefのクロスはローズキングダムと同じ。脚長で斬れのある脚質は中山より東京向きで、これもダービーで印を上げたいクチ。
コパノリチャードはコパノオーシャンズの3/4弟で、ノーザンテーストとBlushing Groomのマイラーっぽさが出た体型をしていて2000mには不安が残る。
最速ラップを叩き出せ
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/8e04b67d42dd48acdd412e58083d5382
日曜のレース回顧~“しなやかジェニュイン”皐月に王手をかけて、本番はHalo使いにバトンタッチ
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/f1cc75550ea4a88ba47a04f405a3396a
弥生賞回顧~それでも際立った脚
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/d244303a1bee03ffe70e7dab60c06086