栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

日曜のレース回顧~“しなやかジェニュイン”皐月に王手をかけて、本番はHalo使いにバトンタッチ

2013-03-18 11:25:57 | 血統予想

中山11R スプリングS
◎5.ロゴタイプ
○14.フェイムゲーム
▲16.マンボネフュー
△8.サーストンニュース
×15.マイネルホウオウ
注10.シンネン
◎はアンドゥオールやパドトロワの近親で、母母スターバレリーナはローズS勝ち馬。そこにローエングリンが配されて、ヘイロー4×3、サドラーズウェルズ≒ヌレイエフ4×4、他にナスキロやボールドルーラーもクロスする父母相似配合となった。休み明けのベゴニア賞から明らかに馬が変わったが、配合や体型や走りは“ナスキロ柔いジェニュイン”というイメージだし、父も中山記念を2勝したようにもともと中山向きの機動力ある血統。距離は1800mがピッタリだし、ここは条件としては最適だから逆らいにくい。同じ中山記念2勝バランスオブゲームを兄に持つ○も機動力型で、中山なら京成杯ぐらいはいつでも走れる。▲は血統も配合もA級で使われるごとにトモもパンとしてきたが、この大外は辛いし1800mより2000mがベターだから、それでも勝ち負けするようなら本番が楽しみ。ダイワメジャー産駒で中山内回り向きの機動力を感じさせる△が戸崎で穴っぽい。タマモベストプレイは外回り向きの緩慢ストライドでアクションスターは2000mベストだから、ここらは人気で妙味もないので消した。

中京10R フローラルウォーク賞
◎11.レッドアリオン
○4.フルーキー
◎はリディルの全弟、クラレントの3/4弟だが、兄弟のなかでは一番体型に伸びがあって、加速もマイラーっぽくない。だからベストは1800mではないかとも思っているが、その点でパワーと粘りが活きる中京芝はプラスだし、川須も出していくほうだから、前受けで「サンデー×リファール×ハイインロー」らしい粘りを引き出してくれることを期待したい。良血で好配合の○も間違いなくオープン級の素材で、まともなら一騎打ちだろう。

--------

途中でザラストロが引っかかったので一旦ペースアップしたんですが、3~4角ではまた落ち着いてしまい、中山内回りで上がり11.4-11.9で、HaloとBold Rulerをクロスする本命馬が3番手なら楽勝も当然

「ダイワメジャーは俺に合った先行馬だったけど、スカーレットはもっとフワッと素軽くスピードに乗るのでちょっと難しかった」とアンカツさんが回顧していたのがなかなか面白くて、なるほどダスカはタキオンのBold RulerっぽさもONになっていて、そこがこの兄妹の違いなのかと

ロゴタイプの母母スターバレリーナはBold Ruler3×4で阪神内芝2000mのローズSをフワフワッと抜け出して勝った馬で、古馬になってからも旧中京2000mの高松宮2着や京王杯AH2着など、小回りの1600~2000mを忍者の機動力でフワッと先行流れ込む脚質でした

父のローエングリンもMill Reefのクロスで柔らかいんですが、HaloとBold Rulerの機動力でフワッと先行するところはあって(それに加えてWild Riskの激気性もONになっていた)全重賞勝ちが中山阪神の内回りでしたが、ロゴタイプはそんな父と母母のBold RulerとHaloをクロスし、これだけだと軽さと柔らかさが勝ちすぎてしまうところをSadler's Wells≒Nureyev4×4の頑強さが支えているという構図で、中山内回り向きの忍者脚質に出たのは極めて順当ですが、柔らかくて強いA級の体質をしています

サンデーとBold Rulerといえばジェニュインやオレハマッテルゼの持ったままでフワリと抜け出してくる忍者脚質がまず浮かんできますが、ロゴタイプはジェニュインを少し伸びのある体型で少しナスキロ柔い体質にしたイメージです

ジェニュインもずっと小回り1800mベスト説を採ってきて、だから96年中山記念に出てきたときは11年キャプテントゥーレのように「お待たせしました、ついにジェニュインの単勝を、生涯一ガツーンと買うときがやってまいりました」と書いたんですが、内からスルスルと抜け出した忍者をド迫力の追い込みでねじ伏せたのは、ついに本格化を迎えたサクラローレルでした

だからロゴタイプについては、ジェニュインより距離適性は1Fほど長めで、皐月賞をジェニュインのように勝てる馬だが、スタミナや脚質的にダービーやHペースの安田ではちょっと苦しいだろう…という無難なジャッジをしておきましょうか

タマモベストプレイはやっぱり外回りのほうが加速はスムーズなんですが、今日はデム弟の動きを察して、失速してきたザラストロの内に進路をとった和田の好判断も光りました

マイネルホウオウサーストンニュースは中山1800mは合うと思ってたんで、これぐらいの走りはまあ想定どおり

フェイムゲームはゴール前の脚色をみるとちょっともったいない競馬で、今日は出遅れが誤算だったでしょうが、北宏はこういう捲りの馬でも型どおりにしか仕掛けないところがあって、ダイワファルコンでも後ろを待ちすぎじゃないかと常々思ってるんですが、良くも悪くも教科書どおりというのがこの人の美学

マンボネフューは勝ち馬を射程圏に追い出したものの手応えほど弾けず、ここへきてバゴの中距離馬としての力強さや持続力がだんだん発現中という感じで、今は1800mの瞬発力勝負より2000mの持続力勝負のほうが合っているのかも…と

阪神大賞典は意外にも緩みのないラップで流れ、にもかかわらずベールドインパクトは前半少し行きたがったし、この馬が唯一ゴールドシップに対抗できる武器は内回りの4角を11.2で回ってこれるところですから、その前にスタミナを使い果たしてしまうようでは苦しい

それでもゴールドが4角で気合いをつけられているのにベールドは持ったままで、やはり内回りの機動力では上だというところはみせたんですが、なまじ機動力があるだけにロングスパートにずっと付き合わされるはめになってしまい、ロングスパートにまともに付き合うとこんなことになってしまうのだという恐ろしい結末で、大横綱が威嚇と見せしめのために、高々と吊り上げて土俵に叩きつけてしまうような競馬でした…

とにかくスタートしてすぐスピードに乗れないのと、鋭角な4角でスピードに乗りにくいのはデビュー以来あまり変わってなくて、それはこの馬の骨格や体質からくるフォームや加速の問題ですから、これからも大きく変わることはないと思います

それがレースでウィークポイントになりうるかどうかなんですが、ふつうの馬場でふつうのペースなら向正で外に出してゴーサインを出せば、なかなかウィークポイントにはならないんですよね~

レッドアリオンは川須が出たなりで3番手を進んだら、「前受けすればこんなもんじゃい」という大楽勝

この後はNHKマイル路線とのことですが、パドックをみてもゴール前の走りをみてもやっぱりもうちょっと長いところのほうが合っているように思うし、今日の勝因は前受けしたのもありますが、これまでになく弾けたのは中距離みたいなペースが合っているからじゃないかと

先週はレッドルーラーも若葉を勝って現3歳世代が好調な“レッド軍団”ですが、「血統屋」の「一口馬主好配合馬ピックアップ2011」での推奨馬もレッドオーヴァル、レッドアリオン、レッドセシリアと出走馬はみんな走ってますよ(・∀・)

バラゲー弟とローエン息子が、出会うべくして出会うスプリングS
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/ab0477aae888dc4e8ba2aa514844b718

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする