小指ほどの鉛筆

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魔法使い

2011年07月24日 22時20分02秒 | ☆Weblog
魔法のクッキー。
甘くて、時々ザラッとしていて、
アーモンドパウダーの入ったサクサクの、
貴女のクッキー。
日曜の午後、甘い匂いに誘われて、
向かったキッチンに立つのは、今は私。
私が駄々をこねると、紅茶と小説とクッキーをくれたっけ。
あの味が恋しくて、今でも試行錯誤はするけれど、
ラッピングして届いた懐かしい味に、やっぱり叶うはずもない。
時々はパウンドケーキ、時々はブラウニー、時々はふかふかのホットケーキ。
お昼のオムライス、大好きでした。
貴女が私くらいの歳の頃には、長い髪を切ってお菓子ばかり作ってた。
高校のときの私は、それに似たんだ。
今は大人しく、貴女がくれた小説を読み返して、
紅茶はティーパックだけど、美味しいものを、
クッキーは、少し味気ないものを食べています。

拝啓、姉上様。
私は貴女のような、強かな女になりたいのです。