小指ほどの鉛筆

日記が主になってきた小説ブログサイト。ケロロ二次創作が多数あります。今は創作とars寄り。

つまんね。

2008年11月23日 19時08分20秒 | ☆Weblog
わーい^^
連休だよー!!

でも今日は暇だったよ。

一日中パソコンやってようかと思ったら、姉貴に時間制限されたよ・・・

午後は夕方から!って、1時くらいに一時停止ーー。
まぁ、それはそれで良し。

明日とあさっては楽しみたい。

各々の理由2(大ガル・ガルゾル)

2008年11月23日 10時52分51秒 | ☆小説倉庫(↓達)
生きている理由も

戦う理由も

もはや分からなくなった。

君は
どんな理由を
掲げて歩く


もしそれを教えてくれたのなら

私は・・・


_________


「それにしても、お前は任務中だったんじゃないのか?」
ホールの真ん中で、ガルルはゾルルに問う。
現場検証をして、人物像まで浮かび上がらせて、逃亡場所も確認してしまった。
忙しいアサシンに、そんな時間があったのだろうか?
「クルル、曹長・・・」
「協力してもらったのか!?」
「あぁ。」
現場の証拠品は少なかった。
けれどもアサシンの能力を使えば、事件当時の状況は容易に理解できる。
問題は、そこから犯人を割り出して追いかけることだ。
それに必要なのは、頭脳。
トロロには少々荷が重いため、必然的に頼ることが出来るのはクルルのみとなった。
「すまなかったな・・・」
彼の力を借りるための対価は、色々な意味で恐ろしい。
何を要求されたのかは後で聞くとして、ガルルは申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
「いや。」
クルルは簡単に犯人を割り出してしまった。
しかし、それから犯人の動機は読み取れない。
同盟星であるにも関わらず、大佐の力を欲した理由。
動機の意味での理由を、ゾルルは欲していた。
「まさか、お前が行動してくれるとは思わなかった。」
上官たちの驚いた顔が、今でも脳裏に浮かぶ。
「何故、だ?」
「何故って・・・」
「何故、俺が来ない・・・と思う?」
ゾルルはゾルルなりにガルルを心配していた。
協力できることならしてあげたい。
けれども、現場検証などの要望は一向に寄せられない。
行動しないわけが無い。
どこか遠くを見るような目で過ごしていたガルルを、心配しないわけが無い。

―お前が望むなら、どんな場所にでも。

すぐに、駆けつけよう。

「本当に、そこまでしてくれると、俺も頭が上がらないな。」
ゾルルはその言葉に、満足げに目を細めた。
例え恋敵の救出が目的であったとしても、それがガルルのためならば、と。
いつだってゾルルは、ガルルのことだけを思って行動してきたつもりだ。
今更、感謝も何もいらない。
「それにしても・・・」
ガルルはホールをぐるりと見渡す。
絵画が少し飾ってある程度で、ほかの装飾品等は見つからない。
何のためにあるホールなのか
なぜ落とし穴がココに繋がっているのか
何一つ、分からない。
「どう思う?ゾルル。」
「罠。」
罠がある
または、この混乱自体が罠か・・・
「扉はいくつかあるな。」
ゾルルは注意深く歩き出した。
ガルルは念のため、動かない。
「隠密鬼術・・・透視、眼。」
扉の奥などを見通す、アサシンの魔術。
それで一つ一つの扉を確認していく。
どの扉も、通路に繋がっていた。
「どうだ?」
「分から、ない・・・」
更に遠くを見通すため、透視眼を千里眼に切り替える。
扉の奥には部屋があるべきだ。
その部屋を見つけようと、ゾルルは改めて扉を確認する。
一つは拷問室に繋がっており、その隣の扉は植物室へと繋がっていた。
「?」
そしてその奇妙な扉の中に、一つだけまともな部屋があったりもした。
応接室のような、小奇麗な部屋。
ソファーと花瓶と・・・階段。
「ここ、か。」
ゾルルは迷わず、その扉を開いた。
拷問室や研究室に行くよりは、ずっと可能性が高い。
何より気になるのは、階段だ。
上に続く階段。
そもそもココは落とし穴から落ちた地下であって、地上ではない。
地上に出なければ、何とも言えないだろう。
「いくぞ。」
ゾルルの言葉に、ガルルも頷いて扉に入っていった。
―風
最初に感じた温度は、冷たいものだった。
暗い通路がどこまでも続いている。
後ろの扉を閉じる前に、ゾルルは壁の一部をぐっと押した。
すると、通路の壁に掛かっているランプが一斉に灯りを点した。
ガルルはもぅ驚かない。
これが、アサシンなのだ。
「足元には、注意・・・しろ。」
扉を後ろ手で閉めてから、ゾルルは言った。
何があるかも分からない。
また落とし穴でもあったら、今度こそ奈落の底まで落ちていってしまうかもしれない。
そういう意味での、注意だった。
「長い通路だな・・・」
こんなに城は広かっただろうか。
「別塔、」
ココのほかに、もぅ一つ党がある。階段は恐らく、そちらへ繋がっているはずだ。
この城の警備が薄かったのも、必要がなかったからだろう。
「大佐は無事だと思うか?」
ポツリと、ガルルが呟いた。
「心配、ないだろう・・・」
「何故だ?」
「お前の、話し・・・では・・・大佐は、盗まれた。」
そうだ。盗まれた。
「殺された、わけじゃ、ない。」
男は、殺すためにやってきたわけではなった。
そして、面白いから生かしておこうと言った。
それを信じるなら、心配は無いはずだ。
「・・・」
互いに無言になり、コツコツと、靴音だけが響いた。
考えていることは恐らく、大差ない。
任務についての心配と、人質の心配。
やがて、もぅ一つの扉が見えた。
中に人が居ないことだけを確認し、ゾルルは扉を開く。
さび付いたような軋んだ音を立てたことから、人があまり使っていないのだと分かった。
「この上、か。」
「あぁ。」
上に続く階段は、埃を被って白くなっていった。
そこに靴跡を残しながら、二人は昇っていく。
上には、また一つ部屋があった。
そこは下の部屋とはまた別の雰囲気をかもし出した、綺麗な部屋。
花瓶に刺さっているのは薔薇の花。
その花をジッと眺めてから、ゾルルは更に扉を開くためにドアの前に立った。
「この先・・・人が、いる。」
ゾルルは腕の刃を、ガルルは銃を取り出し、その扉を、開いた。


「お待ちしておりました。」

現れたのは、礼儀正しい妙齢の紳士。
思わず口を半開きにしてしまった2人に、紳士は背を向けて言った。
「旦那様がお待ちしております。」
その言葉に、ガルルは頷いた。
堂々としている怪盗。
大したものじゃないか。
もはやガルルには、迷いが無い。
ためらう理由も、歩みを止める理由も。
むしろ真正面からぶつかっていこうというその度胸が、気に入ってすらいた。
「ガルル。」
途中、ゾルルがガルルに目で訴えかけた。
この紳士を捕らえて脅して、アサシンとしての役を全うしようかと。
しかしガルルは首を縦に振らなかった。
その必要は、何所にも無いと。
「こちらになります。」
大きな扉と、両脇の高い柱が印象的な入り口。
紳士はその前で立ち止まり、一礼をした。
どうやら彼の役目はココで終わりらしい。
この先に、あの男が居る。
そう思うと、先ほどまでは忘れていた憎しみや憎悪がこみ上げてきて、どうしようもなくなる。
「良い、か?」
扉に手を添えて、ゾルルはガルルを見やる。
心の準備は出来たかと、そう問う。
「・・・あぁ。」
心臓が波打つ。
それが緊張から来るものかどうなのかは、分からない。
拒まれるかもしれない。
そういう不安も、あったのかもしれない。

―・・・ギギギキィィィ・・・

錆付いた金具は悲鳴を上げる。
その声に耳を傾けるかのように、ガルルは目を閉じた。
この先にどんな人物の姿があったとしても
この後にどんな言葉が待ち受けているとしても
それでも
―迷ってはいけない。
扉を開いたゾルルは、突然開けた空間に目を細めた。
明るく、しかし落ち着いた部屋。
真ん中には今までの部屋と同様にソファーとテーブルがあり、花瓶には薔薇が刺さっていた。
「ようこそ。我が城へ。」
その声に応じて、ガルルは瞳を開いた。
「お前が『――』か。」
「おや、自己紹介は必要ないようだ。」
おどけた表情をする男の裏には、大佐の姿。
拘束されているわけでもなく、至って自然な姿のように見える。
しかしその表情はどこか曇っていて、普段の飄々とした雰囲気は何所にも見えない。
「大佐。」
「・・・」
彼の頬に、汗が流れるのがわかった。
「大佐!!」
何があったのかと、そう問い詰める前に男が口を出す。
「私は休んでいればいいと言ったんだがね・・・言う事を聞いてくれなかったよ。」
思い出したのは、連れ去られる前の苦しそうな呼吸。
熱を持った額。
「無理をするのは良くないことだ。君もそう思うだろ?ガルル中尉。」
ニヤリと笑った男に対して、ガルルは表情をゆがめる。
大佐が風邪をひいたのは、偶然だった?
もしかしたら
必然的なことだったのではないか?
そして
大佐はそれを知っていたのではないのか?
「大佐。答えてください。彼方は分かっていて彼に・・・」
「・・・」
「大佐!!」
酷だということは分かっている。
彼の病状が酷いことも、一目瞭然だ。
もしかしたら、話すのも辛いのかもしれない。
けれどもそれでは分からない。
「貴様、大佐に何を・・・!!」
「最初にワインに入れておいた薬が、思いの他強かったのかもしれない。」
「ふざけを!!」
怒りが爆発しそうになる寸前で、ガルルは冷たい感覚によって冷静さを呼び戻された。
「ゾルル・・・」
ゾルルの手が、首に添えられていた。
冷たい、金属の温度。
「落ち着、け。」
それだけ言って、ゾルルは男を睨む。
ゾルルはゾルルなりに、男に対しての嫌悪感を持っているようだった。
決して大佐が気に入っていたワケではない。
それでも、ガルルが必死になっているなら・・・
部下のために自分を犠牲にした大佐を評価するとするなら・・・
その嫌悪感は、計り知れないほどになった。
「・・・すまない。」
一度深い呼吸をして、ガルルは再び男に向き合った。
男は笑って言う。
「取引をしよう。」
「無意味だ。」
「何故。」
「軍は何も求めていない。交渉することなど、何もない。」
男は静かに微笑んだ。
「この星とケロン星は同盟を結んでいる。君の意見一つで一蹴は出来ないはずだ。」
「解除しても構わないんだぞ。」
暫くの間、睨み合いが続いた。
「彼を盗み出したのは、私の趣味でしかない。」
「悪趣味だ。」
「あぁ、よく言われるよ。だが、これで私の実力は分かってくれただろう?」
なんの実力だというのだ。
強盗の?
怪盗の?
ヘリコプターの操縦の?
もぅ何がなんだかわからない。
「そんなことを認められて、何が嬉しい。」
「だから、私達にも彼を使う権利がある。」
「・・・」
大佐を使う?
「この優れた頭脳を、私達は使いこなすことが出来る。」
「だからなんだ。」
「大佐殿を、頂きたい。」
それが目的?
くだらない。
それ以前に、腹が立つ。
「『使う』も何も、彼は彼の意思で動いている。彼の意見を聞いて考えてほしいものだな。」
もっとマシな方法で、と付け加える。
「あぁ。聞いたさ。けれども曖昧に微笑むだけでね。君が通訳してくれるかい?」
馬鹿にしている。
そう感じた。
「大佐。」
「・・・」
明らかに衰弱している。
そう分かった。
立っているのも辛いことだろう。
「大佐。」
何度目になるか、彼の名前を呼ぶ。
すると今度は返答が帰ってきた。
「どうして助けに来たんだい?」
その質問は、予想していたもの・・・
しかし、この場においては不可思議なものだった。
捕らえられた環境が、例えどんなに待遇の良いものだったとしても、だ。
「来てはいけませんでしたか。」
「そういう事じゃ・・・無いんだけどね。」
微笑みは相変わらず、緊張感が無い。
けれども、余裕もない。
それが逆に、とても怖いのだ。
「なら、どういうことですか。」
この馬鹿げた物語は、どういう事だ。
大佐はガルルの強い視線をさらりとかわし、ゾルルを見た。
アサシンとして仕事をしている彼は、研ぎ澄まされた刃物のようだと思う。
人を守るため、人を傷つけるために生まれた刃物。
刀、と表現する方が良いだろうか。
「大佐。」
ガルルは答えを求める。
彼を救出して、物語を終わらせるために。
変わらない日常を、取り戻すために。
それは大佐も同じ。
ずっと昔から、同じことばかり考えていた。
「理由。」
難しい宿題だった。
「理由は、ちゃんとあるのかい?」
助けに来るなら、理由が欲しい。
そう言った筈だ。
大佐は苦しそうな表情で、それでも笑った。
彼の懐刀であるゾルルとは、また別の理由が欲しい。
忠誠心や義務感から来るものではない、もっと親しい理由が。
「今更でしょう。」
ガルルは笑う。
「そんなのは、今更です。」
野暮な事を言わないで欲しい。
ずっと昔から、理由なんて分かっていた。
そして今、再確認したのだ。
自分が彼を守ろうと思う理由。
守る必要があると思う理由。
「友人、なのでしょう?」
かつて彼はそう言った。
だから自分も、その理由を使う。
「友人の友人を助けた彼方に、友人に助けてもらうことを拒む権利はありません。」
勝手なことをしてくれた彼方を
強引な手口を使ってでも助けてくれた彼方を

未だに友人だと言っても、いいでしょうか。

大佐はぽかんとして・・・それから、盛大に吹き出した。
「ハハハ!!考えた結果がそれかい?全く・・・本当に君は、私の予想の斜め上を行く!」
苦しそうではあった。
それでも、大佐は笑った。
楽しそうに、嬉しそうに、大佐は笑い続けた。
きっとそれが正解で、最も正確な解答だった。
「・・・これでは、駄目ですか?」
「いや・・・」
いつものように、柔らかな淡い笑みを浮かべて。
そして、大佐は言った。

「十分だ。」

と。

「そういうわけだ。『――』。」
「どういうわけだい?」
「大佐は、私に助けられることを拒むことは出来ない。」
男は方をすくめる。
「ずいぶんと横暴な理由じゃないか。」
そうかもしれない。
いや、随分と我侭なことくらい分かっている。
けれども、彼を渡すわけにはいかないのだ。
「私はずっと彼を狙ってきたんだよ。けれども、幾度交渉しても良い返事は得られない。」
ほしいものは、手に入れる。
手に入らない物なんて無い。
今までだってずっとそうしてきた。
そしてこれからも、そうだろうと思っていた。
男は、そんな人物だった。
「大佐殿を渡してくれれば、それですむんだ。」
「・・・」
「あまり渋るようなら、強行突破に出る用意もしてある。」
それだ。
大佐はそれを分かっていたのだ。
だから、自分から彼の手に渡った。
「悩むことは無いだろう?」
男は笑う。
勝利を確信したかのように、勝ち誇った笑みで。
「えぇ。悩みませんよ。」
けれども、ガルルは最初から悩んでなどいない。
その程度の脅しで、彼を渡しはしない。
「大佐は返していただきます。」
そして、今まで動かなかった彼の懐刀が動いた。
男へと一直線に向かい
その左腕を首に当てる
「彼方がそのつもりなら、私達も容赦はしません。」
敬語を使うようになったのは、冷静さが戻ってきたから。
この男に負けはしないと、確信できたから。
「・・・良いのか?」
私達は同盟を結んだ星だぞ。
男の砦は、そんなものだった。
脆い、と思う。
「ケロン星は、そこまでこの星を重要視してはいない。」
戦争も強くない。
特別な事が出来るわけでも、技術があるわけでもない。
ただ、友好関係を結んだと思っているだけ。
なくても、支障はない。
「裏切るのか!?」
「それはこちらの台詞ですよ。」
ガルルは、大佐をチラリとみる。
その首が縦に動いたのを確認してから、ゾルルに声をかけた。
「ゾルル。本部に送れ。」
「・・・了解。」
何のマジックか、男は一瞬にして消えた。
最後に何かを言おうと口を開いた気がしたが、そんなこと気にするものか。
何を言われても、何を差し出されても、揺るがない。
その理由は、友人だからという単純なもの。
それでも、それで十分だといってくれた相手がいるから。
だから、自分はこうして堂々としていられる。
「大佐。」
静かになった空間で、ガルルは椅子に崩れ落ちた上司を見た。
本部へと簡単な連絡をして、男の敷いた布石を崩すように命令して・・・
そうして力尽きた大佐は、息も随分と荒いものに変わっていた。
「どうして彼方は・・・」
けれども、それに対しての心配の言葉よりも先に、言いたいことがある。
本人に言わなければいけない言葉。
「彼方はどうして、こうも馬鹿なんですか。」
「・・・さぁ・・・どうしてだろうね。」
うっすらと笑い、大佐は立ち上がった。
ゾルルはガルルを見て、どうするか尋ねる。
助けるか、ほっといて自分で歩かせるか。
ゾルルは内心、正直、勝手な奴は自分で歩けばいいと思っていた。
しかしガルルはゾルルに頼ることも、大佐をほっておくことも、どちらも選ばなかった。
自ら大佐に歩み寄り、その肩を支える。
そして、正面からその目を見据えた。
「彼方は頭が良い。なのにどうして、こうも馬鹿なことをするんですか。」
真剣に、ガルルは問うた。
どうしてそこまで馬鹿になれるのか。
知りたかった。
「ガルル。君も馬鹿だよ。」
「え?」
そして、大佐は微笑んだ。
ガルルに身体を預け、ゆっくりと、その答えを述べる。
「好きだからに決まっているじゃないか。」
結婚もせず、ただこの軍のために生きてきた。

「有能な部下達が、努力かな兵達が、気難しい先輩達が・・・君たちのことが、好きだからだよ。」

だから、ここまでやってやってきたんじゃないか。
ガルルの理由に、大佐は笑った。
けれども大佐の理由だって、生ぬるいものだった。
しかし、笑う人はいなかった。
「馬鹿なんだよ。誰かを好きなるという事は。」
けれどもそれが、戦う理由なのだ。
生きる理由となるのだ。
「・・・えぇ、本当に。」
ガルルは、大佐を抱き締めた。
ゾルルに対してとはまた違う感情を抱いて、泣きたいほどにこみ上げてくる感情を押さえつけて、
そして、笑った。
決して触れてはいけないと思っていた。
儚い存在に触れることなど、出来ないと思っていた。
「彼方の理由も、随分とくだらない。」
思ったよりも軽い圧力を受け止めながら。
「本当に、くだらない。」
彼の本当の実力を、ココで垣間見た気がした。

そんな2人を数歩離れた所で見ていたゾルルは、溜息をつく。
ゾルルからしてみれば、どちらも馬鹿にしか見えない。
いっぺんに大勢を愛して、助けようとした大佐も、
忠誠心も恋心も置いて、友人を抱き締めたガルルも、
どちらも、大した馬鹿だ。
そしてそんな2人に嫉妬している自分も、随分と馬鹿になったものだ。

主張して
認めて
確認して・・・

理由を共有することに、どんな意味がある。

「彼方の理由は、エゴでしかありませんよ。」
ガルルは笑みを消した。
代わりに、大佐は満面の笑みを浮かべる。
「仕方ないだろう。それが私の原動力なんだから。」
ガルルは溜息をついた。
ゾルルは、顔をゆがめる。

原動力

―あぁ、そうなのか。

―彼は、自分に必要な理由を知っているのだ。

理由は確かにくだらなくて
意味など無いようにも思えるかもしれない。

けれども確かに各々の理由は
それぞれの目的へと突き動かす

生きて戦う理由となるのだ。


それが理由を持つ


各々の『理由』


_____________________


終わったーー。
途中で男の話を書くのがめんd(殴
ごめんなさい。
いろいろ省いたら分からなくなりました。orz

まぁ、多目に見てください。