電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ステーショナリーフリーマガジン「Bun2」2017年2月号を読む

2017年02月13日 06時00分13秒 | 手帳文具書斎
いつもの行きつけの文具店に立ち寄り、ライフの「Vermilion」ノートとマルマンのA6判メモパッドを補充のために購入し、ステーショナリーフリーマガジン「Bun2」2017年2月号(Vol.70)をもらってきました。通巻70号になる今号の特集は、

特集」2017年の文具トレンドをチェック~今、この文具が面白い!

という題で、「折れない」系シャープペンシルや、ゲルインクボールペンの高級版、あるいは最新ノート事情などを取り上げて紹介しています。



新製品紹介の中では、リヒトのレターセットファイルが興味深いです。考えてみれば、旅行先から手紙や絵はがきを出せるように、切手はシステム手帳に用意していますし、便せんは書棚のノート用ストック置き場に、封筒は書斎の引き出しの中に、という具合に分散しています。これば一カ所にまとまっていれば、たしかに面倒がなくて良いだろうと思いますが、さてどうか。



手紙を出す機会などほとんどなくなり、メールで用が足りるという事情はたしかにあるのですが(^o^;)>poripori

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ハイドンの「ピアノソナタ第32番ロ短調」を聴く

2017年02月12日 06時01分28秒 | -独奏曲
少し前に購入し、しばらく通勤の音楽としていたCDで、ハイドンのピアノ・ソナタを聴きました。スヴャトスラフ・リヒテルの1984年のライブ録音から、第32番ロ短調Op.14の6を取り上げます。同年の夏に、ミュンヘンでデジタル録音されたもので、ライブ録音らしく曲の前後に聴衆の拍手が入ります。デッカ原盤のUCCD-9941という型番のCDは限定盤だったらしく、もう1枚も同時に入手しておりますが、ジャケット写真もなんだかボケた写真を無理に引き伸ばしたみたいな粗い画像で、あまり感心しません。でも、演奏はさすがの説得力。

第1楽章:アレグロ・モデラート、ソナタ形式。
第2楽章:テンポ・ディ・メヌエット。
第3楽章:プレスト。

時代的には、大きな表現力を獲得したロマン派以降のピアノはまだ登場せず、チェンバロからフォルテピアノへ移行していく頃の作品なのでしょう。ダイナミックな低音で周囲を畏怖させるようなタイプではなく、どちらかといえば中高音を中心にコロコロと指がよく回るようなタイプの曲と言ってよいのでしょう。でも、ロ短調の調性どおり、劇的な起伏も充分に持っています。現代のグランドピアノで演奏されるハイドンのソナタは、そうした要素も過不足なく表現しているようです。

参考までに、演奏データを示します。
■スヴャトスラフ・リヒテル
I=7'00" II=3'47" III=5'16" total=16'03"

ネット上でも探してみました。いくつかの動画がありましたが、Google君の一押し順位らしいものを一つだけ。

Carl Cranmer - Haydn Sonata in b minor, Hob XVI: 32


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某日、音楽CDのワゴンセールに遭遇

2017年02月11日 06時02分33秒 | クラシック音楽
某日、久しぶりに某書店に立ち寄ったところ、音楽CDのワゴンセールをやっていたのが目に留まりました。ナクソスのクラシック音楽のライブラリのうち、あまり一般的でないものを処分価格で売り出したもののようで、こういう時にはふだん手に取らないものを購入するのが吉でしょう。とはいうものの、お小遣いの手持ちの制約もありますので(^o^;)、実際に選んだものは:

  • イギリスのヴィオラ作品集 ブリス、ディーリアス、ブリッジ 8.572407
  • アイアランド ヴァイオリンソナタ第1番・第2番他 8.572497
  • タネーエフ 弦楽四重奏曲全集第3集(No.7,No.8) 8.573010
  • ボッケリーニ ギター五重奏曲集第3集&弦楽五重奏曲 8.550731
  • プロコフィエフ カンタータ「アレクサンドル・ネフスキー」 8.555710

以上の5枚、@500円×5=2,500円でした。

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システム手帳をダイエットする

2017年02月10日 06時01分59秒 | 手帳文具書斎
毎年、この時期は新年度と旧年度のダイアリーの両方を収めているために、システム手帳がだいぶ厚くなっています。あまりに分厚くて、開け閉めに難儀する状態になってしまいましたので、緊急にダイエット作業を行いました。

  1. 新旧のダイアリーで重複する1月から3月分を除く
  2. 使い終わったチェックリストを除く
  3. 使わなくなった連絡先リストを見直し、新しいものと入れ替える
  4. 使わなくなったカード類を整理して減らす
  5. 財布代わりに突っ込んでいる商品券類を使ってしまう

おおむねこのような対処をして、なんとかかんとかダイエットに成功しました。最も効果的だったのは、1と5でした。某スーパーの商品券は、リビング用のひざ掛けとコーヒー等の日用品に化けました(^o^)/

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デミオ・ディーゼルXDの渋滞する厳冬期の燃費は

2017年02月09日 06時04分47秒 | 散歩外出ドライブ
昨年の冬はひどい渋滞も少なくて、わりに楽な冬場の通勤だったという印象でしたが、今年は月曜のたびにドカ雪や寒波に見舞われ、たいへんな渋滞に何度も遭遇し、だいぶ難渋しています。



おそらくは愛車デミオ・ディーゼルXDの二年目の実燃費も低下するだろうと予想しましたが、早めに給油してこの一月の燃料消費率を出し昨年同期と比較してみました。

  • 平成29(2017)年1月 19.6km/L (デミオ・ディーゼルXD)
  • 平成28(2016)年1月 21.4km/L (デミオ・ディーゼルXD)
  • 平成27(2015)年1月 15.3km/L (ティーダ・ラティオ1500)
  • 平成26(2014)年1月 15.5km/L (ティーダ・ラティオ1500)

案の定、今年の1月のデータはリッター20km/Lを切り、19.6km/Lという値を示しました。それでも以前のガソリン車Nissan TIIDA Latio(1,500cc)のデータ(平均15.4km/L)と比較してみると、同じ通勤経路でも歴然たる差があり、十分に良好な値と言えるようです。

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そろそろ確定申告の季節に

2017年02月08日 06時04分42秒 | 季節と行事
真冬の某日、確定申告の用紙が税務署から届きました。確定申告を忘れることはないけれど、わざわざ休みを取って書類を取りに行くこともなく、たいへんありがたいサービスです。
まずは、農協や農業関係の購入実績のあるお店から、出荷や購買証明書を取り寄せる必要があります。次に、給与所得の源泉徴収票や人件費等の領収書など、添付する書類を確認します。最後に、医療費関係の領収書を整理します。
定年退職して第二の職場になると給与所得はがっくりと減りますし、週末農業による農業所得は人件費等で多少赤字が出ても経営を維持するほうを優先していますので、年間の収入は現役のころよりもだいぶ減ってしまいます。それでも健康でさえあれば、楽しく働き元気に暮らせるのがありがたい。確定申告の労力を面倒だと思わずに、まずはしっかりと準備することにいたしましょう。



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目覚まし&おやすみの音楽用にCDラジオを購入する

2017年02月07日 06時05分55秒 | Weblog
以前から、目覚ましとおやすみの音楽用に、枕元のラジカセの代替品を希望しておりましたが、このほど某量販店で SONY のCDラジオ ZS-RS80BT を購入しました。12,800円也。



本製品は、CD/FM/AMラジオにUSB/SDカードに収めたmp3/WMAファイルの再生が可能です。また、15/30/60/90分のスリープタイマーと、曜日別に設定できる目覚まし機能がついています。残念ながらブルートゥースは無縁ですが、タイマー録音は意味があります。8cmSPの音も、良好です。






併せて購入したのが、USBハブとSDカードリーダーの両方がついた製品。5%引きで1,934円也。ケーブルが30cmあり、リビングのWindowsデスクトップ機で使用中です。



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山形交響楽団第258回定期演奏会でモーツァルト、ベートーヴェンを聴く

2017年02月06日 06時03分11秒 | -オーケストラ
先週の雪もだいぶ融けて郊外の道路も走りやすくなった日曜の午後、山形テルサホールにて山響こと山形交響楽団(*)の第258回定期演奏会を聴きました。

会場に到着すると、まさにロビーコンサートが始まろうとする頃で、溝邉奈菜(Vn)、田中知子(Vla)、渡邊研多郎(Vc)の3人によるベートーヴェン:「弦楽三重奏のためのセレナード ニ長調Op.8より」4曲です。演奏の様子は人の頭越しでほとんど見えませんが、音はしっかり聞こえますので、程よくロマンティックな気分になりながら、おそらく若い頃のベートーヴェンの作品を楽しみました。

さて、今回は「湧き上がる喜びの歌〜ウィーンの楽興の時を届けるライナー・ホーネック」と題して、ウィーン・フィルのコンサートマスター、ライナー・ホーネックさんのヴァイオリンと指揮で、モーツァルトとベートーヴェンのプログラムです。

  1. W.A.モーツァルト 歌劇「ドン・ジョヴァンニ」序曲K.527
  2. W.A.モーツァルト セレナード第6番ニ長調「セレナータ・ノットゥルナ」K.239
  3. W.A.モーツァルト ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調「トルコ風」K.219
  4. L.V.ベートーヴェン 交響曲第8番ヘ長調Op.93
      指揮・ヴァイオリン:ライナー・ホーネック
      演奏:山形交響楽団、コンサートマスター:犬伏亜里

恒例のプレ・コンサート・トークは、山響のヤンネ舘野さんの通訳を介して、西濱事務局長がホーネックさんに質問をします。ホーネックさんは、歌うこと、サウンドとアーティキュレーションを大切にしているそうで、今回のベートーヴェンの8番の魅力については、優しくあたたかい、フレンドリーな曲だが、演奏するのは(とくに弦楽器奏者にとってフィナーレは)かなり大変なのだそうです。山響の印象は、美しい音で野心(ambition)を感じるオーケストラだとのこと。ふーむ、Boys be ambitious! といいますからね、山響など地方オーケストラはそうでなくっちゃ!
その証拠に、文化庁の補助金だけでなく、今回は山形食品やシュープラザさんの協力を得て、小学生30名を招待しているとのこと。それは実に素晴らしいことだと思います。未来を作ろうとする野心は、称賛と応援に値すると思います。

さて、最初の曲は「ドン・ジョヴァンニ」序曲。ステージ上の配置は、弦楽が左から第1ヴァイオリン(8)、第2ヴァイオリン(7)、ヴィオラ(5)、チェロ(5)、その右奥にコントラバス(3)という形で、正面奥にフルートとオーボエが各(2)、その奥にクラリネット(2)、ファゴット(2)の木管楽器、最奥部にホルン(2)、トランペット(2)の金管楽器が位置し、その右側にバロック・ティンパニが並びます。いわゆる二管編成の通常配置です。
演奏開始:モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」序曲の劇的な始まりにぐいっと引きこまれ、途中の軽やかなところでは内側から湧き上がる音楽を感じます。

次の「セレナータ・ノットルノ」は、指揮台を取り払い、弦楽セクションの間にホーネックさんとヤンネ舘野さんがVn、その右に柳沢さん(Cb)、たぶん客演の方(Vla)の4人が立奏で、久良木夏海さんと小川さんがVcパートの先頭に並んで座ります。聴いているほうも演奏しているほうも楽しそうなセレナードです(^o^)/

ソロはホーネックさんだけが残り、後の人たちは本来のパートに戻って、管楽器としてオーボエとナチュラルホルン(各2)が座り、モーツァルトの「ヴァイオリン協奏曲第5番」です。独奏ヴァイオリンの優しく美しい音に魅了され、山響の音にもあらためて聴き惚れました。

休憩の後は、ベートーヴェンの交響曲第8番。ずっと前に(*2)、

従来は、文筆家が好んだためでしょうか、暗く悲劇的な音楽が人気が高い傾向があったように思いますが、近年は「のだめカンタービレ」の影響でしょうか、こうした活力に富む晴朗な音楽も好まれるようになっているように思います。

と書いたことがありますが、個人的にもこういう晴朗な音楽が好ましいと感じるようになっています。ホーネックさんの指揮ぶりは、流麗と言うよりは誠実なタイプと見ましたが、内側から湧き出てくるような音楽です。3楽章の、VcとCbをバックにHrnとClがやりとりする室内楽みたいなところに、えらく心惹かれましたし、第4楽章フィナーレの明快さにも共感。いや~、いい音楽を聴いたな~!というのが感想です。



と思ったら、アンコールにベートーヴェンの「ロマンス第2番」を。なんと!まるまる1曲分トクした感じです(^o^)/ 山響とライナー・ホーネックさんの共演でベートーヴェンの「ロマンス」を聴けるなんて、思ってもみませんでした。予想以上に大勢のお客さんも、きっと満足していただけたのではないでしょうか。もちろん、私も大満足でした!




(*):山形交響楽団公式WEBサイト
(*2):ベートーヴェン「交響曲第8番」を聴く~「電網郊外散歩道」2008年1月

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ペンケース内の顔ぶれは

2017年02月05日 06時03分40秒 | 手帳文具書斎
パイロット製ペンケース「ペンサンブル」の中身は、これまでは(1)モンブラン・マイスターシュテュック149(M)+プラチナ古典ブルーブラック、(2)TWSBIダイヤモンド580ALラヴァー(M)+モンブラン・ロイヤルブルー、(3)パイロット・カスタム・グランディ(M)+パイロット青カートリッジ、の三本構成でした。このうち、使用頻度は、(2)>(1)>(3)の順になっており、裏抜けのはなはだしいカスタム・グランディの青インクの代わりに、三菱Jetstreamピュアモルトの4+1を入れておいたらどうだろう?と考えるようになりました。試してみる価値はあるかも。



本日は、午後から山響定期の予定。楽しみです。

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佐伯一麦「Nさんの机で~ものをめぐる文学的自叙伝」より「オーディオ(6)」を読む

2017年02月04日 06時04分51秒 | Weblog
連日の通勤渋滞で、いつもよりも30分早く家を出ているために、いささか疲れがたまってきています。地元紙・山形新聞に連載されている佐伯一麦さんの「Nさんの机で~ものをめぐる文学的自叙伝」より「オーディオ(6)」(1月25日付)という記事をスクラップしていましたが、先日、ようやく読みました。新聞のままでは片付けられてしまいますが、こんなふうに切り抜いて貼り付けておくと、後からゆっくり読めてたいへん便利です。



佐伯一麦さんは、いくつかの文学賞を受賞していますが、副賞としていただく賞金はほとんどが住宅ローンの返済や生活費、はては奥様のオスロ留学に同伴して滞在した費用などに充てられ、趣味に費やすことはできなかったとのことです。ところが、2007年の冬に野間文芸賞を受賞したときに、はじめてスピーカを購入したことや、デンマーク製の小ぶりのトールボーイ型スピーカ「DALI」の特徴などを淡々と説明していますが、なんとなくうれしそうな様子を想像してしまいます。
パソコンからDAC、ヘッドホンアンプなど、装置の構成を説明するくだりも、淡々とした風を装いながら、やっぱり嬉しそうに感じてしまうのは、同類相憐れむ……いやいや、相喜ぶ要素を感じるためでしょう(^o^)/

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ようやく年賀状から住所録データを修正する

2017年02月03日 06時01分58秒 | 季節と行事
毎年のことながら、届いた年賀状をアイウエオ順に並べ直し、住所録データと照合して修正を加えています。転居や地番変更、あるいは電話番号の変更などが中心ですが、中には家族構成の変化など悲喜こもごもが見て取れる内容もあります。苦労しているなあ……と同情しつつ、自分はまだ良い方だと励まされる面もあります。データ件数が数百件におよぶデータには、逝去らんに入る西暦年号が増えているようで、あの人もついに亡くなったのか…という感慨があります。

とはいえ、この時期を逃すと師走まで年賀状に触ることもありませんので、少々手間ではありますが、今のうちに済ませておく必要があります。雪かきの合間のデスクワークです。

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新旧交代~TWSBI万年筆にインクを補充する

2017年02月02日 06時02分51秒 | 手帳文具書斎
TWSBI万年筆に前回インク補充をした日がいつだったか、すっかり忘れてしまいましたが、ブログ記事に残る記録からみると、11月2日から数えて2回目のインク補充のはずです。この間、A5判の備忘録ノートに残るインクの色から判断して40数ページを書いていますので、だいたいそんなところでしょう。モンブランの「ロイヤルブルー」インクですっかり定着し、格別の不満もなく、まことに順調にページ数を伸ばしております。ダイヤモンド580ALラヴァーのM、中字の字幅は、ツバメノートのA罫にはちょうど良い太さで、ぱっと見た視認性の良さも老眼世代にはありがたいものです。



これに反して、パイロットのカスタム・グランディの使用頻度が顕著に低下傾向です。1979年から使い続けて、すっかり自分の書き癖になじんでいる筆記具であり、実にもったいないのですが、パイロットのカートリッジの容量(1.1mL)はまずまずでも、青インクの裏抜けの甚だしさからシビアに紙を選ぶため、ツバメノート以外には使えないのが現状です。もう少しなんとかならないものかと思います。



これまで、万年筆の用途は備忘録ノートへの記入程度でしたので、あまり不満にも思わずに来ましたが、プラチナの古典ブルーブラックを使うようになってからは、かなり多彩な紙に万年筆で書くようになっています。システム手帳はもちろん、様々なデスクワークでも万年筆を使いたい場面がけっこう増えてきています。モンブランの「ロイヤルブルー」も、色だけでなく裏抜けしにくいという特徴を評価して使っている面があります。どうも、万年筆でも新旧交代が起こってきているようです。

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山形弦楽四重奏団第62回定期演奏会でハイドン、バルトーク、ドヴォルザークを聴く

2017年02月01日 19時05分49秒 | -室内楽
厳冬期の山形市ですが、珍しく大雪には見舞われず、演奏会にはありがたい天候となった月末31日(火)、文翔館議場ホールで、山形弦楽四重奏団の第62回定期演奏会を聴きました。余裕を持って会場に入り、プレコンサートを聴きます。今回は、珍しく山形大学の地域教育文化学部でヴィオラを専攻している二人の学生さんによるヴィオラ二重奏でした。演奏会のパンフレットにスタッフとして名前が記載されてもいる三浦奈々さんは現在四年生だそうで、卒業を前にして記念の意味とこれまでの協力に対する慰労も兼ねているのでしょうか。もう一人、平山燎さんは一年生だそうです。曲目は聞き漏らしてしまいましたが、フランスの作曲家でD.F.ナントカさんの「ヴィオラ二重奏曲」とのことです。プロの演奏家と比べてしまうと、音程やらいろいろと不満も出てきますが、でもけっこう頑張っていました。とくに、後半は落ち着いて伸びやかに演奏できていたと思います。平山さん、一年生なのに音色がきれいです。高校時代にも部活動などで演奏していたのかな、と思いました。

いつものように、ステージ左から1st-Vn(中島光之さん)、2nd-Vn(今井東子さん)、Vla(倉田譲さん)、Vc(茂木明人さん)です。そして本日の曲目は、

  1. ハイドン 弦楽四重奏曲ヘ短調Op.55-2「剃刀」
  2. バルトーク 弦楽四重奏曲第3番Sz95
  3. ドヴォルザーク 弦楽四重奏曲第12番ヘ長調Op.86「アメリカ」

というものです。

ハイドンは、1st-Vnが伸びやかに歌い、メンバーがそれに合わせる形の、いつもの明るくウィットに富む長調の曲想ではなくて、短調で少し異色の曲調です。ハイドンの実験的な作品? もしかしたらこの曲は、演奏者の楽しみのための曲、という面もあるのかもしれないと思います。

次のバルトーク。演奏前の四人のメンバーに、なんとなく緊張感が感じられます。Vcから静かに始まりますが、次第に活力とヴァイタリティを増して、濃密な音楽に変わっていきます。CDではわからないこととして、2nd-Vnが刻むリズムの上に乗って進行する面があるのだ、と初めて気づきました。Vcの音が良いなあ。ほんとに良い生の音楽体験でした。

休憩後は、ドヴォルザークの「アメリカ」です。出だしのところで、Vlaの旋律を奏する倉田さんが、なんだかとても嬉しそうで楽しそうだと思ったら、メンバーがみなさん真剣でかつ楽しそうな表情です。この曲、私も大好きな音楽ですが、多くの演奏家に愛される→しばしば演奏される→聴衆に親しまれる→後世に残る、ということなのでしょう。名曲の由来とはこういうところか! と思わず納得してしまいました(^o^)/

アンコールは、ドヴォルザーク「糸杉」より。静かなしっとりした雰囲気の音楽で、弦楽四重奏の響きを堪能しました。

公私ともに超多忙な中での演奏会参加とそのレポートとなりました。次回の第63回定期演奏会は、4月23日(日)、18時30分より、ハイドンのOp.64-4、黛敏郎「弦楽四重奏のためのプレリュード」、ブラームス「弦楽四重奏曲第1番ハ短調Op.51-1」だそうです。今からしっかり予定を調整しておかなければなりません(^o^)/

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