電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

平成20年岩手・宮城内陸地震

2008年06月15日 05時34分03秒 | Weblog
昨日の朝、定例更新を終えて食事を済ませ、ゆっくりしていると、いきなり地震が発生しました。立っていられないほどではありませんでしたが、揺れの様子や持続時間の長さにこれは大きいぞと直感、家族の安全を確かめ、すぐ職場へ直行しました。

それにしても、災害時にはすぐに電話網がつながらなくなりますので、自分で直接行くのが一番いいようです。車中ではAMラジオの情報がたよりですので、音楽を聴いているようなゆとりはありません。ただし、国道112号の一部区間のように、道路が隆起してしまうと、車も通行止めになってしまいますが、幸い道路は何ごともなく、確認点検も完了して、帰宅することができました。

実際、突然の地震で驚きました。先の中国の地震で、学校などで大きな犠牲を出したニュースのことが、一瞬頭をよぎりました。
この地震で亡くなられた方々のご冥福と、行方不明の方々が無事に発見されますようにお祈りするとともに、岩手県南部と宮城県北部の被災された方々には、心からお見舞申し上げます。しばらく余震も続くかと思われ、これから梅雨の季節です。土砂崩れなど二次災害が起こらないように祈りたいと思います。
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シューマン「アラベスク」を聴く

2008年06月14日 07時13分26秒 | -独奏曲
ようやく週末になりました。この春に入社した会社の研修で、一ヶ月ほど自宅を離れている娘も帰宅し、ようやく家族の平均年齢が下がりました(^o^)/

今朝は、アンドラーシュ・シフのピアノで、シューマンの「アラベスク」作品18を聴いています。DENON の MyClassicGallery という全集の中の1枚、GES-9252 の末尾に収録されたものです。手元にある資料 "The History of DENON PCM/Digital Recordings 1972-1987" によれば、1977年3月に、武蔵野音楽大学ベートーヴェン・ホールで収録されたものだそうで、作曲したR.シューマンも演奏したシフも、本当に若い頃のもの。青年期の憧れがいっぱいにつまった音楽です。

30年前、デジタル録音も勃興期で、プロセッサーも日進月歩でした。某筑波の大学院で、友人のそのまた友人が、マイコン・キットと音響カプラーと電話回線を使って、300ボーで「ピー・ガー」とコンピュータ通信をしていました。ひそかに使っているはずなのに、特有の音でもうバレバレ。それを喜んで見ている私も若かった(^_^;)>poripori
泊めてくれた友人も、病気のため、若くして鬼籍に入りました。この時期、彼の冥福と奥様のその後の幸福を祈りつつ。

■アンドラーシュ・シフ(Pf) 6'34"
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吉村昭『大本営が震えた日』を読む

2008年06月13日 05時09分51秒 | -吉村昭
単身赴任を始めたときに持参した本のうち、新潮文庫で吉村昭著『大本営が震えた日』を読了しました。

太平洋戦争の開戦を指示する極秘文書を携えた航空機が中国奥地で遭難します。12月8日に向けて緻密に組み立てられた奇襲のシナリオが一気に瓦解してしまいかねない重大な事態です。奇跡的に生存していた杉坂少佐と久野曹長の二名は、極秘文書を処分したのですが、その事実を伝えようと逃亡を続けます。
続いて、南方派遣作戦と真珠湾奇襲作戦の緊迫した姿が描かれます。開戦前夜、隠密船団の動きを英国に悟られてはならないとする緊迫感や、タイ進駐にまつわる 謀略なども、乱暴な話です。
悪天候の中の上陸作戦のさなか、海中に落ちてしまう兵士が続出しますが、机上の作戦の犠牲者でしょう。これらの描写からも、作者の視点がどこにあるかがわかります。作戦司令部から一歩も動かない視点ではありません。
真珠湾を目指し、北方ルートをたどる隠密艦隊の動きや諜報活動もまた、12月8日に向かって収斂していく動きの一つでした。

 庶民の驚きは大きかった。かれらは、だれ一人として戦争発生を知らなかった。知っていたのは、極くかぎられたわずかな作戦関係担当の高級軍人だけであった。
 陸海軍人230万、一般人80万のおびただしい死者をのみこんだ恐るべき太平洋戦争は、こんな風にしてはじまった。しかも、それは庶民の知らぬうちにひそかに企画され、そして発生したのだ。

という棹尾の作者の言葉は、この戦争の本質をよく言い表していると思います。
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老父母のために手すりをつける

2008年06月12日 05時35分31秒 | Weblog
病気で体調が思わしくなく、歩行が不自由になりつつある老父と、もともとひざが悪く、段差が苦手な老母のために、先日ホームセンターで材料を購入し、日曜大工で手すりを作りました。

写真は、三段ほどの段差に付けた手すりです。片手に杖を持っている時でも、反対側の手で支えることができます。カーテンの裏には、古新聞や工具等がしまってあります。
次の写真は、段差を乗り越えるための、垂直の手すりです。



奥のほうの手すりは、全盲だった祖母のために、ずっと前から付けていたものです。身体が不自由になって初めてわかる、手すりのありがたみ。段差がないのが理想ですが、古い家ではそれも望めず、せめて手すりで老人の転倒防止をはかります。
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ある日の昼食~自家製でないものは?

2008年06月11日 06時31分57秒 | Weblog
ある日の昼食を写真に取りました。グルメな方々にはおとても見せできない代物ですが、まあ妻が外出した休日の昼など、食事の支度がなんとなく億劫な時の、質素なふだん食ということで(^o^)/

ところで、よくよく見ているうちに、びっくりすることに気づいてしまいました。

(1) おにぎり
(2) きんぴらゴボウ
(3) きゅうりとワラビとカブの漬物
(4) さくらんぼ
(5) お茶

というメニューですが、

自家製でないのは、なんと「お茶」と「海苔」だけ!

これはある意味、すごいです。
食糧危機にも、我が家は生き残るかもしれません(^o^)/
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ベートーヴェン「ヴァイオリン・ソナタ第10番」を聴く

2008年06月10日 05時22分45秒 | -室内楽
このところ、ベートーヴェンのヴァイオリンソナタ第10番に、文字通り「はまって」います。単身赴任のアパートで、小型スピーカでも意外にいけることがわかって以来、夜の食卓でも、通勤の音楽としても、くり返し聴いてきました。この週末には、自宅のステレオ装置で、ピアノの音が満足できる程度に大きめの音量で聴き直し、大満足。あらためて言うのもなんですが、いい曲ですねぇ!

ヴァイオリンソナタのジャンルでは、「クロイツェル」ソナタ(*)のあと9年間の沈黙をやぶり、作曲者42歳の1812年、ちょうど第8交響曲が作曲された年に完成しています。ヴァイオリニストのロードと、ルドルフ大公のピアノにより、ロプコヴィッツ伯爵邸にて初演され、ルドルフ大公に献呈されているとのことですが、それよりもこの曲の印象を強めるのは、ゲーテに会い、青木やよひさんによれば「不滅の恋人」とされるアントーニア・ブレンターノと親しくなった、まさにその時期の作品であるという事実です。

きわめて集中力に富んだ、しかし静穏な気分の中に喜ばしい情緒をたたえた音楽。見かけは慎み深い、しかし内には豊かな愛情をたたえた音楽と言ってよいのかも。「あの」不幸なベートーヴェン、運命に抗うベートーヴェンが、不安を秘めながらも、このような平穏で幸福な音楽を書く時期を持てたことを祝福したいと思います。

第1楽章、アレグロ・モデラート。「クロイツェル」ソナタの重苦しい開始とはがらりと変わって、ヴァイオリンとピアノとが歌い交わすような始まりです。軽やかなヴァイオリンの旋律のチャーミングなこと。
第2楽章、ゆったりとした美しいピアノの旋律で始まり、アダージョ・エスプレッシーヴォと指示されています。息の長いヴァイオリンの歌とともに、深いピアノの響きが実に素晴らしい。集中力がすごい音楽です。
第3楽章、スケルツォ、アレグロ。アタッカで入るところは少し不安げですが、すぐに晴朗な気分が戻ります。ここは、たいへん短い楽章です。
第4楽章、ポコ・アレグレット。オルゴールにでも出てきそうな、かわいらしい旋律で始まりますが、ピアノに導かれて次々と変奏されていきます。中間部のゆっくりしたところで、静かに転がるようなピアノの音の美しいこと!後半の情熱的な盛り上がりも見事ですが、合間に聞かれる静かなささやきのようなところも、たいへんに魅力的です。

ベートーヴェンの、このジャンル(*2~*4)最後の曲というだけのことはあります。どちらかといえば、私は「クロイツェル」ソナタよりも、この第10番が好きですね。



演奏は、ヨセフ・スーク(Vn)とヤン・パネンカ(Pf)、DENON の紙箱全集(COCO-83953-6)からの一枚。スプラフォン原盤で、1960年代後半のアナログ録音ですが、充分に楽しめる音質です。録音時期を見る限り、チェコスロヴァキアが「プラハの春」に高揚し、ソ連の鋼鉄の戦車が侵入する直前の時期かと思われます。

■スーク、パネンカ
I=10'20" II=7'16" III=2'10" IV=10'07" total=29'53"

(*):ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」を聴く
(*2):ベートーヴェンの「ヴァイオリン・ソナタ第7番ハ短調」を聴く
(*3):ベートーヴェン「ヴァイオリン・ソナタ第4番」を聴く
(*4):ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第5番「春」を聴く
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サクランボの収穫が始まる

2008年06月09日 06時18分14秒 | 週末農業・定年農業
サクランボの収穫が始まりました。例年ですと、老父母が中心になり、おおぜいの雇人が来てにぎやかなのですが、今年は老父が病気で体調が思わしくないため、少し離れた畑では数人で収穫作業をしていますが、裏の畑に続く果樹園は、ほったらかしになっています。もったいないので、土曜と日曜の日中は、当方が裏の果樹園のサクランボ収穫をしました。



写真は、佐藤錦です。収穫適期は来週あたりからで、まだ時期的には少々早いのですが、今年はテントをかけていませんので、雨が降る前に収穫をはじめています。当方は専業ではありませんので、くたびれたら休み。そうでもしないと、とてももちません。

夕方、近所の家におすそ分けを持っていきましたら、カブやホウレンソウなどをいただきました。当地のような田舎では、どこの家でも余剰農産物がありますので、まるで貨幣経済以前の物々交換みたいです(^o^)/
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某地域クラブで「画像処理入門」の話をする

2008年06月08日 08時41分47秒 | コンピュータ
昨晩は、某地域クラブで、依頼のあった「画像処理入門」の話をしてきました。参加者は15名くらいでしたでしょうか、比較的年配の人が多かったのですが、中には若い人もまじっておりました。内容は、こんな感じで進みました。

(1) 液晶ディスプレイを、虫眼鏡で見てみよう~1024×768の意味、画素
(2) デジカメ写真を液晶ディスプレイに全画面表示できるのはなぜか~データを間引いて表示しているだけ
(3) 実際に画像を縮小するには~グラフィック・エディタの導入
(4) デジカメ写真のトリミングと縮小~QVGA(320×240)程度の画像の便利さ
(5) 参加者の実習~それぞれにトリミングと縮小を試みる

ここで、皆さんが持参したパソコンには、ほとんど Microsoft Office は導入されておりましたが、グラフィック・エディタは導入されていない、というものがかなりありました。これは予想の範囲内でしたので、Gimp 2.4.6 という最新版を CD-R に焼いて持参しておりました。ぐるりと見まわり、必要な方にインストールをサポート。なんとか足並みがそろいました。ここまでで、およそ70分を経過しておりました。

(6) 影付けと装飾枠~Gimp の Script-Fu で、drop shadow や角丸め、ファジー縁取りなどを紹介。残り時間20分を切りました。


■影付き


■角丸め


■ファジー縁取り

(7) Word などに画像を挿入するさいの、レイアウトの工夫~画像のプロパティで、レイアウトを前面や背面にしてフリーレイアウト。あるいは表の中に画像を並べて挿入し、罫線の色を白にする、など。これで10分程度。

以上、所要時間は1時間50分くらいでした。従来版に慣れているはずの私自身が、最新版の Gimp2.4.6 のメニュー変更にとまどってしまい、時間も不足していましたので、ロゴはちょいとできませんでした。次回の課題でしょう。応用っぽいところは駆け足になりましたが、基本的な画素の知識とトリミング、リサイズはなんとかできました。あと、Gimp を初めて導入した方は強力なツールを入手できたわけで、喜んでいただけたかな、と思います。

そのほか、今回はできませんでしたが、こんな効果も面白いものです。


■古い写真


■集中線
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画像処理入門の資料を印刷する

2008年06月07日 06時30分16秒 | コンピュータ
本日は、夜に某地域クラブで「画像処理入門」のお話をする予定です。今朝は、その準備のために、早起きして資料を印刷しました。資料は四ページほどのもので、ロゴの見本のカラー印刷がきれいです。プリンタは、お嫁に行った娘からのお下がり(*)の、キャノンの複合機 Pixus MP55 を使っています。写真は机を交換する前のものですが、イメージ・スキャナとカラーコピーとプリンタ機能が一台になっており、図体は少々でかいのですが、予想以上に便利で、重宝しています。

ところで、資料の印刷を始めてすぐに、「インクが空になりました」みたいなメッセージが出ました。おっと、マーフィーの法則か?と焦りましたが、エラー・リカバリボタンでしのぎましょう、と試してみると、これが大正解。スーパーファイン・グレードのマット紙60枚ほどの印刷が、ノートラブルで終わってしまいました。意外に持つものです。インクタンクを交換しなければなりませんが、先日も20枚くらいは印刷が終わっていますし、今日はもう印刷しないだろうから、まあ急がなくてもいいや。

フリーのグラフィックエディタ Gimp の Script-Fu 「ロゴ」で作成したロゴ見本の続き(*2)です。


■牛模様 文字サイズ 48 pixel


■超新星爆発 文字サイズ 48 pixel


■エイリアン発光 文字サイズ 36 pixel


■コミック本 文字サイズ 60 pixel


■クローム 文字サイズ 72 pixel

(*):プリンタを複合機に交換する
(*2):画像処理入門の資料を作る
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立てば芍薬、坐ればアホ猫

2008年06月06日 06時21分40秒 | アホ猫やんちゃ猫
老父母が丹精した我が家の芍薬が満開になっています。裏の畑に、大事に育てた芍薬です。白い芍薬が、ほんとに豪華で、見事です。

立てば芍薬、坐れば牡丹、歩く姿は百合の花

と、古来言われるほどに、姿の良い芍薬は美しさの代表といえましょう。

すると、昼寝をしていた我が家のアホ猫が、むっくり起きて言いました。
「えっ、なあに?あたしのこと?」



すると、母猫が言いました。
「なに言ってんの、あたしのことよ、あ た し。」



まったくしょうもない連中です。
しかたがありません、なにせ、クルミの脳みそですから(^o^)/
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紙箱CD全集をカーステレオで聴くには

2008年06月05日 06時24分04秒 | クラシック音楽
紙箱CD全集が比較的廉価に求められるようになり、単価の安さにつられて購入しても、なかなか聴く方は進みません。そこで、通勤の音楽として少しずつ聴くようにしています。ただし、これからどんどん気温が上昇する季節、紙箱が見るも無惨に変形してしまうのが目に見えるようです。では、どうすればよいのでしょうか。

当方の解決策は、紙箱は自室に置き、選んで取り出したCDだけを、別ケースに入れて車内に持ち込む、という方法です。これなら、安心してカーステレオで通勤の音楽を楽しむことができます。充分に聴いたら、再び自室に持ち帰り、紙箱に戻して別のCDと入れ換えるようにすればどうでしょう。

ただいま、そんな方法で試験中。現在の通勤の音楽は、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第10番です。作曲年代も違いますし、「クロイツェル・ソナタ」とはまた違った趣きのある曲ですね。


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経済運転の成果か、この燃費は本物だ。

2008年06月04日 06時05分53秒 | Weblog
昨年冬の新車購入以来、車重や排気量に照らして、その燃費の良さを感じておりましたが、金帰月来の単身赴任生活をするようになり、一気に走行距離が伸びて、燃費の良さを実感しました。

六月からガソリン代がまた上がるとのニュースに、五月末を待たずにはやばやと給油を済ませ、燃料消費率を計算してみました。すると、五月の平均は、なんと 20.2km/l という値に。2度の給油ですので、たまたまではありません。CVTとはいえ、オートマなのに、もうほとんどディーゼル車なみで、驚きです。
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ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」を聴く

2008年06月03日 05時38分31秒 | -室内楽
春からずっと、断続的ではありますが、ヨセフ・スーク(Vn)とヤン・パネンカ(Pf)によるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ集(DENON COCO-83953-6)を聴いておりました。とくに、第9番と第10番の2曲が収録されたCDを聴くと、「スプリング&クロイツェル」という定番の組合せとは違った印象を受けます。

たとえばフランチェスカッティ(Vn)とカサドシュ(Pf)のLPや、西崎崇子(Vn)とヤンドー(Pf)によるCD(NAXOS 8.550283)では、はじめにスプリング・ソナタを聴いて、次に「クロイツェル」ソナタを聴きますので、どうしても第1楽章の緊張感に満ちた音楽に、強い印象を受けます。ところがスークとパネンカによるヴァイオリン・ソナタ全集から一枚を取り出して聴くときは、始まりの楽章の緊張感はもちろんありますが、第10番のおちついた静謐さに強い印象を受ける、といった具合です。

「英雄」交響曲の前年、作曲者33歳の1803年に作曲された、「協奏曲のように」と記されたヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」は、3つの楽章からなります。
第1楽章、アダージョ・ソステヌート~プレスト。ヴァイオリンの深刻な重音で始まる、この緊張感がたまりません。文豪や後の作曲家が何を妄想しようと自由ですが、あいにく当方はいたって人畜無害。音楽を抽象的なままに楽しみましょう。緩急の対比もまた激しいものがあり、録音を聴きながら、ヴァイオリニストはきっと厳しい表情で演奏しているのだろうなぁ、と想像します。それにしても、この楽章の堂々たるピアノの素晴らしさ。
第2楽章、アンダンテ・コン・ヴァリアツィオーニ、と読むのでしょうか。一転してピアノが軽やかな変奏にはねまわり、ほとんどピアノソナタの風情です。ヴァイオリンもまた、楽しそうに高音域の美音を聴かせますが、どちらかといえばピツィカートやオブリガートでピアノを引き立てるような役回りでしょうか。
第3楽章、フィナーレ。プレストで。始まりのピアノの強烈な一打に続くヴァイオリンのスタッカートの旋律が、次々に姿を変えて反復されます。

パソコン用の小型スピーカでは、表情豊かなヴァイオリンの印象が強く出ますが、自宅のステレオ装置で聴くと、ピアノの音が豊かに響きます。このソナタの協奏曲のような性格は、小型スピーカではやっぱり無理な面があるようです。それにしても、パネンカのピアノは良いなぁ。

スーク盤は、1967年の秋にプラハのスプラフォン・ドモヴィル・スタジオで収録されたアナログ録音で、西崎崇子盤は、1989年の春にブダペストのイタリア協会でのデジタル録音です。20年の差は音の鮮度に表れていますが、音楽を楽しむ上ではまったく支障はありません。

■ヨセフ・スーク(Vn)、ヤン・パネンカ(Pf)
I=14'28" II=15'25" III=9'18" total=39'11"
■西崎崇子(Vn)、イェネ・ヤンドー(Pf)
I=11'37" II=15'04" III=6'25" total=33'06"

写真は、山形市内の街路樹に咲くマロニエの花。先月下旬、たしか20日頃の撮影です。
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画像処理入門の資料を作る

2008年06月02日 06時31分04秒 | コンピュータ
夜、某地域クラブで「画像処理入門」のお話をする際の資料を作りました。簡単な内容ですが、間違いがあってはいけないので、何度も見直しています。

1 液晶ディスプレイを虫眼鏡で見てみよう
2 デジカメ写真の画素数
3 パソコンに取り込んだデジカメ写真のトリミング
4 トリミングした写真を縮小してみよう
5 影付けと枠囲み
6 しゃれたロゴを作るアイデア
7 ロゴと写真を合成する

一応、こんな内容にしてみました。カラー印刷すると、かなりきれいです。資料を印刷して持参するには、参加者の人数を把握する必要がありますが、これは事務局がメーリングリストで参加を確認してくれています。正直に言うと、あまり大人数でないほうがありがたいところです。

なお、ロゴは、Gimp の Script-Fu で作成しています。こういう機能は、メニューにあっても実例がどんなものかがわからないと、実際には使えませんので、ヒマなときに全部試してサンプルを印刷しておくと便利です。見本帖ですね。その中からいくつかを御紹介。


■基本 文字サイズ 72 pixel


■光沢 文字サイズ 48 pixel


■彫刻 文字サイズ 48 pixel


■水晶 文字サイズ 72 pixel


■テクスチャー 文字サイズ 72 pixel
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水田の将来、食料の未来

2008年06月01日 05時49分03秒 | 週末農業・定年農業
田んぼは今、田植えが終わって稲の根が活着し、成長をはじめている頃でしょう。当地の水田は、写真のような美しいたたずまいを見せておりますが、中には次の写真のような休耕田も目立ちます。農家がどんどん高齢化し、農業の担い手が減っていますので、耕作放棄地になってしまうのが目に見えるようです。



せっかく整備した用水路ですが、土地改良経費など、維持管理にかかる費用負担もずいぶん高いのですね。ですから、水田を安く借りる人はいても、購入しようという人は少ないのだとか。また、老父が、ずっと掛け金をかけていた「農業後継者年金」の受給年齢に達したとき、私を後継者として申請したところ、後継者として認められずに年金をもらえなかったのでした。掛け捨ての生命保険じゃあるまいし、老父のかけた掛け金は、いったいどうなったのでしょう。それもおかしな話ですが、このまま農業後継者がどんどん減っていくと、水田の将来、食料の未来はどうなるのか、いささか心もとない気がします。



地球温暖化対策で、バイオ燃料が注目され、穀物を原料にアルコールを作るのがブームなのだとか。今でこそ米は自給できていますが、それも農家の高齢化でどうなるかわかりません。耕作放棄地が増加したとき、食料ははたして輸入できるのでしょうか。昨日の県北部は、東風が吹いて気温が12度と例年よりかなり低く、異常な寒さでした。気候次第では、再び冷害による米不足の可能性もあります。水路の水は流れていきますが、農業はどこへ行くのか、ふとそんなことを考えてしまいます。
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