久しぶりに、クーベリックのモーツァルトを聴きたくなって、交響曲第41番ハ長調K551、いわゆる「ジュピター」交響曲を聴きました。CDを取り出し、Linux 上の Rhythmbox というソフトウェアでパソコンに取り込み、コーヒーをいれているうちに完了。エンドレスに流しておりました。クーベリックのモーツァルトは、ほんとうに馥郁と香りたつような演奏です。そういえば、「ジュピター」交響曲は何種類の演奏を持っているのだろうと調べてみたら、
(1) ハンス・ユルゲン・ワルター指揮ウィーン・プロムジカ交響楽団、LP:MS-1007-AX
(2) ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮チェコフィル、CD:GES-9210
(3) ラファエル・クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団、CD:FDCC-50125
(4) カール・ベーム指揮ベルリン・フィル、CD:UCCG-3771/2
(5) ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団、(エアチェック)
と、五種類ありました。ふだん聴く機会が多い、優美でやわらかなクーベリック盤と、かつてスタンダードとされていたベーム盤、そして力感と明暗の劇的な対照を見せるジョージ・セル指揮クリーヴランド管の演奏をパソコンに取り込み、日常的に聴けるようにしていますが、クーベリックとセルの演奏に最も多く手が伸びます。
第1楽章:アレグロ・ヴィヴァーチェ、ハ長調、4分の4拍子、ソナタ形式。いかにも堂々たる曲の始まりです。シンフォニーが歌劇の序曲にルーツを持つことをなるほどと思わせるような、今からドラマが始まるぞと期待させるようなワクワク感があります。なお、サヴァリッシュ、クーベリック、セル盤は、繰り返しを実行しています。
第2楽章:アンダンテ・カンタービレ、ヘ長調、4分の3拍子、ソナタ形式。この交響曲全体は明るい曲ですが、この緩徐楽章など、転調の際にト短調の交響曲と兄弟作品であることを感じさせる痛切さを示し、時折ハッとさせる瞬間があります。とくにジョージ・セルの録音は、流麗なロココの音楽ではなくなっている、強い表現意志を感じさせるものになっています。
第3楽章:メヌエット、アレグレット、ハ長調、4分の3拍子。全体の中では最も短いものですが、ウィーン風の優美で典雅なものというよりは、どこか田舎風のところがある、リズミカルな三拍子の舞曲です。こういう音楽になると、クーベリックのやわらかな表現がたいへん魅力的です。
第4楽章:モルト・アレグロ、ハ長調、2分の2拍子、ソナタ形式。見事な三重フーガになっています。この楽章は、厳寒期のハードなドライブのお供になりうる音楽です。臆することのないリズム感と緊張感に乗って、つるつるに凍った路面の上を走る快さがあります。これまでは、厳寒期はもっぱらプロコフィエフの音楽の領域でしたが、「ジュピター」も冬の通勤の音楽に仲間入りです(^o^)/
とりわけ見事なのが、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管の演奏。速いテンポで疾走するさまは、まるで多くのスキーヤーが雪原を同時に滑降するようで、あらためて、これは素晴らしい!
かなりまとまった雪が降りました。当地では数年ぶりの大雪と言ってよいでしょう。雪かき等でくたびれて、早朝更新はならず。演奏データの実測も、ちょいと気力が続きませんでした(^o^;)>poripori
(1) ハンス・ユルゲン・ワルター指揮ウィーン・プロムジカ交響楽団、LP:MS-1007-AX
(2) ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮チェコフィル、CD:GES-9210
(3) ラファエル・クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団、CD:FDCC-50125
(4) カール・ベーム指揮ベルリン・フィル、CD:UCCG-3771/2
(5) ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団、(エアチェック)
と、五種類ありました。ふだん聴く機会が多い、優美でやわらかなクーベリック盤と、かつてスタンダードとされていたベーム盤、そして力感と明暗の劇的な対照を見せるジョージ・セル指揮クリーヴランド管の演奏をパソコンに取り込み、日常的に聴けるようにしていますが、クーベリックとセルの演奏に最も多く手が伸びます。
第1楽章:アレグロ・ヴィヴァーチェ、ハ長調、4分の4拍子、ソナタ形式。いかにも堂々たる曲の始まりです。シンフォニーが歌劇の序曲にルーツを持つことをなるほどと思わせるような、今からドラマが始まるぞと期待させるようなワクワク感があります。なお、サヴァリッシュ、クーベリック、セル盤は、繰り返しを実行しています。
第2楽章:アンダンテ・カンタービレ、ヘ長調、4分の3拍子、ソナタ形式。この交響曲全体は明るい曲ですが、この緩徐楽章など、転調の際にト短調の交響曲と兄弟作品であることを感じさせる痛切さを示し、時折ハッとさせる瞬間があります。とくにジョージ・セルの録音は、流麗なロココの音楽ではなくなっている、強い表現意志を感じさせるものになっています。
第3楽章:メヌエット、アレグレット、ハ長調、4分の3拍子。全体の中では最も短いものですが、ウィーン風の優美で典雅なものというよりは、どこか田舎風のところがある、リズミカルな三拍子の舞曲です。こういう音楽になると、クーベリックのやわらかな表現がたいへん魅力的です。
第4楽章:モルト・アレグロ、ハ長調、2分の2拍子、ソナタ形式。見事な三重フーガになっています。この楽章は、厳寒期のハードなドライブのお供になりうる音楽です。臆することのないリズム感と緊張感に乗って、つるつるに凍った路面の上を走る快さがあります。これまでは、厳寒期はもっぱらプロコフィエフの音楽の領域でしたが、「ジュピター」も冬の通勤の音楽に仲間入りです(^o^)/
とりわけ見事なのが、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管の演奏。速いテンポで疾走するさまは、まるで多くのスキーヤーが雪原を同時に滑降するようで、あらためて、これは素晴らしい!
かなりまとまった雪が降りました。当地では数年ぶりの大雪と言ってよいでしょう。雪かき等でくたびれて、早朝更新はならず。演奏データの実測も、ちょいと気力が続きませんでした(^o^;)>poripori
セル盤を初めて聴いた時の、特に終楽章のスリルに満ちたひとときは今でもはっきりと思い出されます。それまで聴いてきたジュピターと全然違って、すごく興奮しました。
クーベリック盤もいいですね。最近、ご無沙汰していますが久しぶりに聴いてみようと思いました。
私は、ブロムシュテット、コリン・デイヴィスあたりも滋味溢れる演奏だと思いますが、いかがでしょう?
この盤は買いませんでしたが、この廉価版シリーズにはお世話になりました^^
セル、ベーム、クーベリックのジュピター
みんないいですね
今の好みではベームでしょうか?
ウィーンフィルとのものよりは確実に好きです
ジュピターは、やはりセル盤を聴くことが圧倒的に多いですが、
他には、アバド/LSO、スウィトナー/シュターツカペレ・ドレスデン、
ベーム/VPO、レヴァイン/シカゴso、クリップス/ACO、等々がありました。
なかでは、クリップス盤をときどき聴きますが、
これはセルとは正反対の妙でしょうか。
>厳冬期のハードなドライブのお供になりうる音楽・・・
自然と暮らしと音楽の一致,楽しくドライブする姿が目に浮かびますよ。
それとセルのテンポとスキーの滑降、これはぴったりな形容ですね。
>大雪にちょっと憧れる薄曇りの東京です。
そうですね~、大雪と薄曇りであれば、いつでもお取り替えしたいところですね(^o^)/
セル盤の三重フーガの見事さは、冬季オリンピックの選手達の集団滑降を眺めるようなものです。ただ感嘆するばかりです。
画像センターの懐かしのダイアモンド1000シリーズに郷愁を覚えます。
ヨーロッパの風景も、多感な少年時代には憧れでした。
有名な方のワルター盤は持ってますが、こちらは持ってませんでした。
J・ワルターは、運命・未完成(渡辺)でした。
まだ存命の指揮者みたいです。
そしてクーベリックはやはり、なんといってもいいですね。