日本コロムビアというレコード会社が、日本ビクターと並ぶ老舗であることは、中年世代にとっては自明のことでした。ところが、1969年にCBSがソニーと合弁してCBSソニーというレーベルを立ち上げたことは、さすがに大きな痛手だったことでしょう。クラシックの売り上げなど、当時の歌謡曲の隆盛からは比較にならないものだったかもしれませんが、その直接的な対応策が、あのクラシック・レコード界初の「ダイヤモンド1000」シリーズ(*1)の企画だったのではないかと推測しています。本来は競争力が低下した録音を、廉価盤シリーズとして普及させようとした苦肉の企画は、当初の意図を超えて、クラシック音楽愛好者の裾野を広げることに貢献したと思います。
それでも、まだパイヤール管弦楽団等を擁するエラートがあり、バロック・ブームでヴィヴァルディの「四季」がベストセラーになる時代ですので、なんとか老舗の格を保っていたわけですが、その稼ぎ頭のエラートがビクターに移籍するに及んで、これはなんともならない。残ったのはチェコのスプラフォンと東独のオイロディスクだけという有り様では、金銀飛車角みな失い、桂馬と香車で将棋をさそうというようなものでしょう。
70年代初頭、技術的にはほとんど手作りに近いとはいえ、PCM録音機の第1号機が完成しており、付加価値の高い国内録音によって自社レーベルを育てて行く、という選択肢は可能でした。初めはややキンキンした弦楽の録音に辟易させられたものの、ピアノの低域の鮮明さは格別でした。やがて、技術的な進歩とともに録音会場も海外へ移行し、ホールの音を生かした、優れた録音を輩出するようになりました。このあたりの事情を、ぜひ当事者の証言で知りたいものだと念願していたところ、プロデューサーの一人である川口氏のインタビューがあることを、本ブログにしばしばコメントをいただく 望 岳人 さんのサイト「日々雑録 または 魔法の竪琴」(*2)で知りました。
ここに紹介された、「音楽プロデューサーという仕事」という連載インタビュー記事(*3)が、いや~実に面白い。抜群の面白さです。今は会社を離れたためか、歯に衣着せぬ物言いで、語ってくれています。必ずしも客観的で公平な視点というわけではなく、プロデューサーとしての川口氏独自の見方ではありますが、デジタル録音黎明期から普及期にいたる、我が国の代表的クラシックレーベルの内幕を知ることができます。
読むためには会員登録が必要ですが、別に個人情報を詳細に正しく記入する必要はなく、あまり影響のなさそうなWEBメールアドレスなど、必須情報だけをちょいと記入すればよいようでした。
(*1):大木正興氏とダイヤモンド1000シリーズのこと~「電網郊外散歩道」記事より
(*2):日経ビジネス オンライン(NBonline)の音楽記事~「日々雑録 または 魔法の竪琴」より
(*3):NBonline記事より、「音楽プロデューサーという仕事」
それでも、まだパイヤール管弦楽団等を擁するエラートがあり、バロック・ブームでヴィヴァルディの「四季」がベストセラーになる時代ですので、なんとか老舗の格を保っていたわけですが、その稼ぎ頭のエラートがビクターに移籍するに及んで、これはなんともならない。残ったのはチェコのスプラフォンと東独のオイロディスクだけという有り様では、金銀飛車角みな失い、桂馬と香車で将棋をさそうというようなものでしょう。
70年代初頭、技術的にはほとんど手作りに近いとはいえ、PCM録音機の第1号機が完成しており、付加価値の高い国内録音によって自社レーベルを育てて行く、という選択肢は可能でした。初めはややキンキンした弦楽の録音に辟易させられたものの、ピアノの低域の鮮明さは格別でした。やがて、技術的な進歩とともに録音会場も海外へ移行し、ホールの音を生かした、優れた録音を輩出するようになりました。このあたりの事情を、ぜひ当事者の証言で知りたいものだと念願していたところ、プロデューサーの一人である川口氏のインタビューがあることを、本ブログにしばしばコメントをいただく 望 岳人 さんのサイト「日々雑録 または 魔法の竪琴」(*2)で知りました。
ここに紹介された、「音楽プロデューサーという仕事」という連載インタビュー記事(*3)が、いや~実に面白い。抜群の面白さです。今は会社を離れたためか、歯に衣着せぬ物言いで、語ってくれています。必ずしも客観的で公平な視点というわけではなく、プロデューサーとしての川口氏独自の見方ではありますが、デジタル録音黎明期から普及期にいたる、我が国の代表的クラシックレーベルの内幕を知ることができます。
読むためには会員登録が必要ですが、別に個人情報を詳細に正しく記入する必要はなく、あまり影響のなさそうなWEBメールアドレスなど、必須情報だけをちょいと記入すればよいようでした。
(*1):大木正興氏とダイヤモンド1000シリーズのこと~「電網郊外散歩道」記事より
(*2):日経ビジネス オンライン(NBonline)の音楽記事~「日々雑録 または 魔法の竪琴」より
(*3):NBonline記事より、「音楽プロデューサーという仕事」
スメタナ四重奏団については、ドヴォルザークの「アメリカ」で、1950年代の演奏のほうがフレッシュだと感じておりましたが、もともとが客観的なアプローチだと思いますので、血沸き肉踊る類の演奏ではないと思います。好き好きではないでしょうか(^o^)/
ただ、最近の若いカルテットの演奏が、抜群に面白いのは確かだと思います。
ナチス映画、戦場のピアニストについて書いたのですが、この頃、PCの具合が悪く、記事が消えてしまい...。かろうじて、動画(ショパン バラード1番)だけ貼りなおしました。携帯で、TVから動画を撮るので、揺れたり、ぶれたり、酷いことになります。でも、私のデジカメ、壊れていて、音が入らないので、携帯を使っています。
時間をかけて、記事を書いても、アップする時、消えてしまうことがあり、トラウマになって、もう、同じことが書けなくなってしまいます。(又、消えてしまうのでは、...?などと思うと、怖いものがあります。)
記事を書いても消えてしまう件、困りますね。私の場合は、「メモ帳」のようなテキストエディタで文章だけは事前に書いて保存しておき(2008電網郊外散歩道.txt)、素材の文章の範囲を指定してコピー&ペーストでブログ編集画面に貼りつけ、あとから写真や画像を追加する、という方法を取っています。そうすると、途中で消えても、素材の文章は残っていますので、やり直せますね。お試しあれ(^_^)/