電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩。時々は実際に散歩を楽しみます。

シューベルト「ヴァイオリン・ソナタ(ソナチネ)第2番イ短調」を聴く

2013年08月23日 06時04分14秒 | -室内楽
パソコンの前に座って、テキストファイル備忘録を読み返していると、思わず懐古的な気分になってしまいますが、そんなときはたいてい音楽に聴き惚れていたりするものです。たとえば、シューベルトのヴァイオリンとピアノのためのソナタ(ソナチネ)第2番イ短調、D.385など。

この曲は、シューベルト19歳にあたる1816年に作曲されたものだそうですが、Wikipedia によれば、この頃はちょうど小学校教師を辞め、作曲をしながら自由なボヘミアン生活を始めた時期にあたるのだそうです。第1番イ長調D.384、第3番ト短調D.408と同時期に作曲され、いわばセットになるものですが、残念ながら Wikipedia にもこれら3曲に関する言及はありません。ということは、いわゆる有名曲ではないということでしょうか。でも、なんと魅力的な音楽であることか。



この曲に初めて接したのは、学生時代に購入した「シューベルト・ヴァイオリン作品全集」と題したエラートの廉価盤二枚(RE-1040/1-RE)で、ミシェル・オークレールのヴァイオリン、ジュヌヴィエーヴ・ジョワのピアノによる演奏でした。このステレオ録音によって、シューベルトのヴァイオリン作品の魅力を知りました。
そして現在は、著作隣接権の保護期間を過ぎ、公共の財産となった録音で、ネット上に公開されているものから、ヨハンナ・マルティ(Vn)とジャン・アントニエッティ(Pf)による演奏を、PC-audio を通じて聴いています。これならば、「Blue Sky Label」(*)等を通じて、多くの方々が実際にこの音楽に接することができそうです。

第1楽章:アレグロ・モデラート。はじめに、第1主題がピアノだけに現れ、少ししてヴァイオリンが入るとすぐに2オクターブも跳躍する、劇的な音楽となります。
第2楽章:アンダンテ。まるでシューベルトの歌曲のような、素朴で叙情的な調べです。実に印象的で効果的な転調があり、なんともチャーミング。シューベルトらしい個性が現れたところと言えるでしょうか。
第3楽章:アレグロ。メヌエット楽章でしょうが、力強さもあり、あえて舞曲の名前では名乗らなかったのかも。トリオ部では変ロ長調から再びニ短調に変わります。
第4楽章:アレグロ。優しく悲しげな調べと、激しさのあるリズミカルな三連符の主題が、入り乱れて展開されるアレグロで終結します。明るい長調では終わらないところがこの曲の特徴でしょうか。

ヴァイオリンの親しみ深い魅力をいっぱいにふりまきながら、ちょいと感傷的になってしまう佳曲だと思います。

(*):シューベルト「ヴァイオリンソナタ第2番」~「クラシック音楽へのおさそい」~Blue Sky Label

(*2):YouTube には、こんな演奏がありました。どうも、ヴァイオリン奏者ご本人の投稿みたいですが、ほんとのところはどうなのかな?



それにしても、シューベルトの音楽は、いいですね~!

(*3):シューベルト「ヴァイオリンのためのソナチネ第1番」を聴く~「電網郊外散歩道」2006年4月


コメント   この記事についてブログを書く
« 宮城谷昌光『草原の風』上巻... | トップ | 愛用のウォーターマン万年筆... »

コメントを投稿

-室内楽」カテゴリの最新記事