電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

最近、呆れたこと

2021年08月29日 06時00分35秒 | Weblog
新型コロナウィルス禍もしだいに様相を変え、現在はデルタ株など変異株が大流行しているようです。本県も連日のように数十人規模の感染者が報道され、少し前とはまるで状況が違ってきました。ただし、内訳を見ると、初期の頃は介護福祉施設での集団感染など高齢者が中心でしたが、今は高齢者のワクチン接種が一巡したおかげで、高齢者の感染や重症化などの事例はぐっと少なくなりました。前記高齢者の一人として、ここまでになったことは、医療従事者の皆さんはじめ行政や関係する業者の皆さんの努力のおかげと感謝するばかりです。

報道によれば、現在はより若い人の感染が中心になってきているようです。若い人はワクチン慎重論が強いのだそうで、この対策として東京都は、若者が渋谷で予約無しでワクチン接種できる機会を作ったのだそうな。ところがこの接種枠が200人までだったそうで、希望する若者たちによって超巨大な行列が発生してしまい、こんどは抽選に変更したとのことです。それでも接種を希望する人が延々と行列を作ったというニュースでした。納得です。ワクチンを打たないんじゃない、打てないんだ、という若者の意見は正論です。

一方、同じ日のテレビのローカルニュースでは青森県むつ市の例が報道(*1)されました。これによれば、市の人口が55,000人のむつ市で、1日に4,000人が接種可能な集団接種が始まったということです。ワクチンの供給が順調にいけば、単純計算ですが、すでに実施済みの高齢者を除き、希望する大部分の市民は7回〜8回程度で完了できる計算になります。

一方で、人口がおよそ1,400万人の東京で、若者を対象にした接種枠が1日数百人というのはありえない。単純計算で人口が250倍なのですから、1日数万人の規模でさえ1桁小さいことになります。東京は東京の難しさがあるだろうことは百も承知の上で、でも今度のこの企画は人をバカにしたものではなかろうか。また、この計画にゴーサインを出した人の実務的な判断力を疑います。こういうことを繰り返していたら、政治を信用していない若い人が、こんどは行政への信頼を失ってしまうのではないかと懸念します。

ふだん時事的・社会時評的な記事は避けている当ブログですが、今回はさすがに呆れました。

(*1): 1日約4000人接種可能 むつ市で大規模な集団接種始まる〜NHK 青森NEWS WEB

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