電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

山形交響楽団第277回定期演奏会でメンデルスゾーン、シューマン、ブラームスを聴く(1)

2019年05月12日 20時28分09秒 | -オーケストラ
日曜日に法事出席の予定があり、土曜に変更した山形交響楽団第277回定期は、阪哲朗さんの常任指揮者就任記念の演奏会でした。野菜の種まきや追肥などの畑仕事を終えた後、山形市のテルサホールに向かいました。開演前のロビー・コンサートはトロンボーン三重奏で、シュペールの「二つのソナタ」(*1)という珍しい曲目でした。太田涼平、篠崎唯、髙橋智広さんの出演で、しばし荘重な音の世界に浸りました。



プレコンサート・トークでは、阪哲朗さんがご挨拶とともに、今回のプログラムについて、西濱さんが口を挟む余地を与えないほどの熱弁(^o^)/
マネージメント力のあるメンデルスゾーンと、思い込んだらとことんやるシューマン、シューマン家を訪れた美青年ブラームスの関係、結びつきについてで、今回のプログラムの編成の特別さについても、音楽史上の順番を踏まえつつ、協奏曲が大曲なので休憩後に持ってきたことなどを話しました。



そのプログラムは、

  1. メンデルスゾーン/序曲「美しいメルジーネの物語」作品32
  2. シューマン/交響曲 第4番 ニ短調 作品120
  3. ブラームス/ピアノ協奏曲 第1番 ニ短調 作品15 Pf:横山 幸雄
      阪 哲朗 指揮、山形交響楽団

というものです。まさにロマン派の王道、記念演奏会にふさわしい重厚かつ意欲的なプログラムと言って良いのではないでしょうか。

第1曲:メンデルスゾーン。楽器編成は、左から第1ヴァイオリン(8)、チェロ(5)、ヴィオラ(5)、第2ヴァイオリン(7)の対向配置、左奥にコントラバス(3)の 8-7-5-5-3 の弦楽五部に、正面奥にフルート(2)、オーボエ(2)、その後方にクラリネット(2)、ファゴット(2)の木管楽器、正面奥にトランペット(2)、右奥にホルン(2)の金管楽器、そして左最奥部にバロック・ティンパニとなっています。この曲、私にとっては実演では初めての体験というだけでなく、おそらくFM放送などでもあまり記憶にありませんので、実に新鮮な体験でした。いい曲ですね〜!

第2曲:シューマンの交響曲第4番、ニ短調。第1番「春」とほぼ同時期に書かれたのだそうですが、評判があまり良くなかったために、後に改訂したものだそうです。どちらかといえば明るい「春」に対して、時に暗鬱な面を見せるためか、あまり人気が出ないのはわかるような気がしますが、逆に好きな人にはとても好かれそうな(^o^;)音楽かもしれません。実はワタクシはこういうのがけっこう好きだったりします(^o^;)>poripori
楽器編成は、8-7-5-5-3 の弦楽セクションに、Fl(2),Ob(2),Cl(2),Fg(2),Hrn(4),Tp(2),Tb(3),Timp. と増強されています。ティンパニもバロック・ティンパニからモダンタイプに変更されていますし、ホルンもナチュラル・ホルンではないようです。このあたりは、第3番でも現代ホルンを採用していたように、改訂された年代・時期を考慮し楽器の変化の状況を反映させたものなのかもしれません。第1楽章から第4楽章まで、全曲が切れ目なく演奏されます。阪さんの指揮ぶりは、テンポもあまり速くなく、リズムを強調するというよりはレガートな面を感じさせるもので、とても心地よく音楽にひたることができました。

ここで、15分の休憩です。当方の記事も、いったん休憩とし、続きはまた明日に。
※実は、法事の後に文章を考えるのがちょいとしんどいので(^o^;)>poripori

(*1):YouTubeにありました。
Sonata in for 3 Trombones : Georg Daniel Speer(三本のトロンボーンのためのソナタ:ゲオルグ・ダニエル・シュペール)


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