電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

マーラー「交響曲第9番」を聴く

2018年03月05日 06時03分15秒 | -オーケストラ
ここしばらく、通勤の音楽として、マーラーの「交響曲第9番」を聴いていました。ワルター指揮コロンビア交響楽団の演奏による、1961年のステレオ録音です。

音楽は、聴く側の心持ちにより、印象が変わってくることがあります。マーラーの音楽のような場合は、どうもそういう傾向が顕著に表れてくるほうかもしれません。例えばこの交響曲第9番。苦悩の日々には音楽の持つ深刻な表情が共感をよびますし、平穏な日々であれば小鳥の声など自然を模した音などの喜ばしい要素に親しみを感じます。ほんとうは、苦悩も喜びも、どちらもマーラーの音楽の中にあるのですから、バランス良く受け止めるべきなのでしょうが、素人音楽愛好家の限界で、時々の感情や置かれた状況により、ある部分が強く影響してしまう、ということなのでしょう。今は、どちらかと言えば深刻な表情のほうに惹かれてしまいます。別に、深刻な苦悩のまっただ中というわけではないのですが、確定申告の作業も進まないところに、降ってわいたように先日の嵐で総代をしている寺の一部が破損するなど、次々と難問が降りかかります。なかなか思い通りにはいかない日々の生活ですからね~(^o^;)>poripori

Wikipedia によれば、各楽章は次のようになっているそうです。
第1楽章:Andante comodo(アンダンテ・コモド ニ長調 4/4拍子 自由なソナタ形式)
第2楽章:Im Tempo eines gemächlichen Ländlers. Etwas täppisch und sehr derb(緩やかなレントラー風のテンポで、いくぶん歩くように、そして、きわめて粗野に ハ長調 3/4拍子)
第3楽章:Rondo, burleske, allegro assai, sehr trotzig(「ロンド=ブルレスケ」アレグロ・アッサイ きわめて反抗的に イ短調 2/2拍子)
第4楽章:Adagio. Sehr langsam und noch zurückhaltend(アダージョ。非常にゆっくりと、抑えて 変ニ長調 4/4拍子)

ロードノイズの中から音楽が聞こえてくると、ハンドルを持つ手に力が入ります。とくに終楽章。イメージ的に、映画であればチェルノブイリで激しく被曝した消防士が緊急に骨髄移植の手術を受けている場面のバックに流れる音楽。

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