電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

山響第23回モーツァルト定期でヴァイオリン協奏曲第2番と交響曲第41番「ジュピター」他を聴く

2014年10月06日 19時50分32秒 | -オーケストラ
午後の時間帯に某家の結婚披露宴に出席した後で、会場まで妻に車で迎えに来てもらい、急いで山形テルサ・ホールに向かいました。当方、酔っぱらうと眠くなる人畜無害タイプ(^o^;)ですので、なんとかプレトーク前に会場に到着できたものの、体内をアルコールがめぐり、座席についたとたんに眠気が襲います。飯森範親さんのプレトークも、いわゆるモーツァルト定期、交響曲全曲演奏定期演奏会「アマデウスへの旅」を皆勤だったお客さんがけっこういらしたあたりは覚えていたものの、まことに申し訳ないことながら、ほとんど記憶がありません(^o^;)>poripori



本日のプログラムは、

(1) モーツァルト 交響曲第17番 ト長調 K.129
(2) モーツァルト ヴァイオリン協奏曲第2番 ニ長調 K.211、小林美樹(Vn)
(3) モーツァルト 交響曲第41番 ハ長調 K.551 「ジュピター」
   飯森範親指揮、山形交響楽団

というものです。お客さんの入りは、左右の前から二列くらいは空いていましたが、ほかは開演前にはほぼ埋まり、まずまずの状況ではなかろうかと思います。

前半二曲は、生で演奏を聴くのは珍しいケースでしょう。特にヴァイオリン協奏曲は、CDでも全集以外にはあまり目にしないレアなものです。にもかかわらず、今日の体調は万全とには程遠い。まあ、浮世の義理ですので、仕方がありませんが。

一曲目、交響曲第17番。
楽器編成は、第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンは対向配置で、8-8-6-5-3 の弦楽群にFg(1)がチェロを補強し、Hrn(2)とOb(2)が加わります。ザルツブルグ時代、イタリア旅行を思い出して作った曲なのでしょうか。アルコールとともに眠気が襲い、演奏する皆様には申し訳ないことながら、ひたすら快適にうつらうつらしながら聴いておりました。

続いてヴァイオリン協奏曲です。6-6-4-3-2 の弦楽群にHrn(2)とOb(2) そして独奏ヴァイオリンという、室内オーケストラの規模での演奏です。きらきら光る濃青色のドレスで登場した小林美樹さんは、スラリと背が高い、若いステキなお嬢さんです。第1楽章では、とにかくソロが活躍する場面が多いわけですが、実にのびのびと演奏しています。ナチュラル・ホルンの準備が終わり、オーケストラの見事な全奏で始まる緩徐楽章では、独奏ヴァイオリンはけっこうヴィヴラートをきかせたつややかな音色です。編成を小さくしたオーケストラも、繊細に反応してモーツァルトの音楽を響かせます。でも、速い終楽章ではヴィヴラートは目立ちません。このあたりの按配は、独奏者として効果を考えたものでしょう。酔っ払いの耳には、ひたすら快適に、至福の音楽として聞こえました(^-^)/

15分の休憩時に、ホワイエでオレンジジュースを注文し、だいぶ目が覚めてきました。今回の目玉、後半の交響曲第41番「ジュピター」です。楽器編成は、8-8-6-5-3 の弦楽器に加え、Fl(1),Ob(2),Hrn(2),Fg(2),Tp(2),Timp というものです。
第1楽章、低弦で入りを強調して力強さを演出します。木管のポコポコポコポコも活発で楽しい。第2楽章、弦の音色が、肌触りの良い布地のようです。転調を導く管楽器の音色も、よくブレンドされたハーモニーを聴かせます。第3楽章、メヌエット。バロック・ティンパニが、バックで軍楽ふうに活躍しているのですね。何度も繰り返し聴いているはずの音楽なのに、今更のように認識しました。Fl、Ob、Fgのアンサンブルがお見事! 弦楽器も全体として優雅さを聴かせながら、低弦パートが力強さを表現します。第4楽章:モルト・アレグロ。速すぎないテンポと言ってよいのでしょうか。柔らかく、かつ堂々としたナチュラル・ホルンの音は、実にいいですね~。トランペットが堂々とした曲想に輝きを加えます。三重フーガのところも、実に見事にクリア、この「ジュピター」交響曲の醍醐味を満喫しました。

総体として実に素晴らしい演奏。とくに「ジュピター」交響曲は良かった~。ほんとに素晴らしかったと思います。8年間、ずっと聴いてきて良かった。





終演後のファン交流会では、少しだけ話を聞くことができましたが、酔っ払いは早く帰って寝せるに限ると、優しい妻は雨の中で車を飛ばし、当方は風呂に入ってバタンキューでした。今朝まで爆睡8時間半、ついに恒例の翌朝の演奏会レポートはできませんでしたが、夜までになんとか思い出して仕上げることが出来ました。

しかし、酔っぱらっても楽器編成をしっかりと確認するあたり、いったいどういう根性をしているんだろう、と自分で自分が不思議です(^o^)/wa-o

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