電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

庄内を散策し響ホールでフルートとギター・デュオの演奏を聴く

2010年08月27日 06時46分06秒 | クラシック音楽
遅い夏休みとなった26日の木曜日、妻と庄内散策とコンサートの日帰り旅行に出かけました。無料となった高速を一部利用しつつ、まずは鶴岡へ。藤沢周平記念館を再訪して、じっくり観覧します。今回は、映像と音声のアーカイブを通じ、生前の声をじっくり聴きました。



その後、旧羽黒町の松ヶ岡にまわり、庄内映画村資料館を見学し、お休み処でひと休み。ここでは、kibiso という蚕の吐き出す絹糸の最初の部分を材料にした織物を見学、素朴さと上品さに、認識を新たにしました。二階では、学生さんの作品の展示も行われており、透明感のある作品、斬新な作品、素材感を生かしたものなど、若い感性が手間暇かけた作品が目を引きました。



さらに、旧藤島町の東田川文化記念館にまわります。こちらは、純和風の旧東田川郡役所と洋風の郡会議事堂の建物が復元保存され、明治の洋風建築の方は、一階が図書館、二階が「明治ホール」としてグランドピアノも設置されておりました。図書館は冷房がきき、小さな子どもは畳に寝そべって絵本が読めるようになっており、なかなか素敵な環境でした。残念ながらすでに夕方でしたので、郡役所の内部は見ることができませんでしたが、様々な実物資料等が展示されているようでした。











そして庄内町余目の響ホールへ。当日は庄内国際ギターフェスティバルの中日で、「フルートとギター 魅惑のデュオ・コンサート」と題し、アタナス・ウルクズノフ(Guit.)さんと小倉美英(Fl.)さんの共演です。全席自由、2000円で、当日券を入手できました。響ホールは、500席くらいでしょうか、ステージは天井が高く奥行きがあり、その名のとおりよく響きます。プログラムは、

(1) バルトーク 6つのルーマニア民俗舞曲
(2) リゲティ 「ムジカ・リチェルカータ」より
(3) ウルクズノフ 3つの東方の物語~狐の踊り、赤鬼の子守唄、ドラキュラのカプリス
(4) キース・ジャレット メモリー・オヴ・トゥモロー
(5) ウルクズノフ ギター・ソロのための「通りゃんせ物語」
(6) チック・コリア スペイン
(7) デュオ・ウルクズノフ編 3つの演歌
(8) 伝承曲:3つのブルガリア民謡~ブルガリアの唄、マケドニアの唄、婚礼の踊り

というものです。ウルクズノフさんは、1970年ブルガリア生まれ、現在フランス国籍を持つギタリスト、作曲家だそうです。自作のほか、小倉さんとのコンビでの編曲ものを中心とした構成。最初のバルトークは、いつも聴いているシフのピアノ演奏とは一味違う、フルートとギターによる音色に、たいへん感心しました。その後は、声を乗せて奏するフルートやお琴を模したようなギターの奏法などに唖然・呆然。すっかり魅せられて、あっという間のコンサートでした。「赤鬼の子守唄」では「ねんねんころりよ」の旋律が取り入れられ、「与作」や「涙そうそう」などの演歌が取り上げられるなど、いろいろな方角から楽しめるものになっていました。アンコールの、ジプシーが子熊を踊らせる時の音楽や、アフリカの音楽など、驚異的なリズムと独特のテクニックに、いや~、来てよかったと思いましたですよ(^o^)/

あとは、家路を急ぎます。夜遅く自宅につくと、夜な夜なハンティングに余念がないアホ猫が、玄関先で出迎えてくれました(^o^)/
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