電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

木曜時代劇「風の果て」第2回を観る

2007年10月26日 06時02分35秒 | -藤沢周平
藤沢周平原作の木曜時代劇「風の果て」第2回を観ました。今回は、「太藏が原」と題する、上村隼太が桑山孫助の家に婿入りするエピソードの回です。

杉山は一千石の杉山家の跡を継ぎ杉山忠兵衛を名乗り、楢岡家の娘千加を娶ります。執政を目指す忠兵衛から太藏が原の開墾の話を聞き、藩政に参画しようとする彼の野心と、部屋住みの自分達への優越意識を感じます。失意の隼太は、夜遅く酔って家に戻ったところで足を挫き、出戻り女中のふきに助けられますが、その夜ふきとわりない仲に。一藏は年上の女房と一応は幸せそうですし、隼太も太藏が原で出会った桑山孫助を尊敬し傾倒するようになり、桑山の家に婿入りすることが決まります。

大櫛山の映像は、山形県鶴岡市側から見た月山でした。太藏が原は、旧羽黒町あたりの原野かと思います。いい風景ですね。地方ロケが生きています。

ところで、乱暴者の小黒勝三郎は嫌な奴ですが、隼太もふきの純情にちゃんと気づいているのか。もちろん、気づいているのですね。だからこそ、「すまん」と頭を下げ謝ったのでしょう。しかし、桑山孫助の奥方はすごい。「女のわがままはこの家の家風です」と言い切るところがすさまじい。烈女です。

さて、一人だけ取り残された野瀬市之丞ですが、次回は一蔵を斬るはめに。やっぱり、独身者だったから討手に選ばれたのでしょうか。間違って怪我をしても、本人だけですむ、という計算が、藩の上層部には働いていると見るべきでしょう。

【追記】このテーマは長くなりそうですので、関連リンク集をまとめて掲載します。

■『風の果て』関連記事リンク
(*1):藤沢周平『風の果て』上巻を読む
(*2):藤沢周平『風の果て』下巻を読む
(*3):「ながい坂」と「風の果て」
(*4):NHK木曜時代劇「風の果て」公式WEBサイト
(*5):木曜時代劇「風の果て」第1回を観る
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