電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩。時々は実際に散歩を楽しみます。

フォーレ「ピアノ四重奏曲第1番」を聴く

2007年04月08日 07時18分47秒 | -室内楽
風邪をひいて寝ている間は、深刻な音楽は頭痛にひびきます。とはいうものの、ラジオの、毒にも薬にもならないおしゃべりも、さすがに終日となると飽きてしまいます。

で、昔よく聴いたフォーレの室内楽を、枕元のCDラジカセで繰り返し聴きました。演奏は、ジャン・フィリップ・コラール(Pf)、オーギュスタン・デュメイ(Vn)、ブルーノ・パスキエ(Vla)、フレデリック・ロデオン(Vc)、EMIの廉価2枚組のCDです。

第1楽章、アレグロ・モルト・モデラート。付点リズムの第1主題の魅力的なこと!以後、この主題が何度も姿を変えて出てくるのを探すのが面白く楽しいものです。フォーレの和声の魅力は、初期のころから持っていたもののよう。
第2楽章、スケルツォ。軽やかなピアノに乗って、例の主題が変奏されます。曲は、終わったかな~と思うとまた始まり、トリオ部へ。
第3楽章、ピアノと弦の低~内声部の静かな対話で始まるアダージョ。ヴァイオリンが入ってくると、ピアノを含めた美しい歌謡的な音楽に変わります。
第4楽章、アレグロ・モルト。出だしはやっぱり例の主題のリズムです。第2主題も登場し、活気ある音楽の最後は、力強いピアノがしめくくるように活躍して終わります。

このピアノ四重奏曲第1番は、1876年~79年頃に書かれたらしいとのことですが、作曲者フォーレが30代はじめ頃でしょう。Wikipediaによれば一方的に婚約を破棄された時期の作だとか。ベートーヴェンやシューマンなら、交響曲第1番やピアノ協奏曲第1番、あるいは交響曲第1番「春」など晴れやかな音楽を書いていた頃でしょうから、どこか憂愁を感じさせるのはそのせいでしょうか。この曲を聴くとき、時に軽薄に傾くきらいはあったが軽やかだった、自分の若かった時代をふと思い出してしまう、優れた作品だと思います。

このCDで残念なのは、素晴らしいピアノ五重奏曲第1番が、第1楽章だけCD-1に収録され、以後の楽章がCD-2に泣き別れしていること。若い頃に苦労して買い求めた五枚組LP、ジャン・ユボーらの「フォーレ室内楽全集」では、ちゃんとピアノ四重奏曲が一枚の裏表に収録されています。こんな非音楽的なカップリングを誰が決めたんだ~!といきまいても、裏面を確かめなかったアンタが悪い、と言われるんでしょうなぁ。
でもまぁ、風邪をひいて枕元でLPを聴くことはできませんので、ピアノ五重奏曲第1番はあきらめます(^_^;)>poripori

■ジャン・フィリップ・コラール(Pf)盤
I=9'47" II=5'39" III=8'14" IV=7'54" total=31'25"
■ジャン・ユボー(Pf)、レイモン・ガロワ=モンブラン(Vn)、コレット・ルキアン(Vla)、アンドレ・ナヴァラ(Vc)盤 (Erato ERX-7204~8)
I=9'07" II=5'34" III=7'45" IV=8'09" total=30'35"
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