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推認有罪

2011-09-27 00:30:48 | 社会・経済
小沢一郎民主党元代表の資金管理団体「陸山会」をめぐる政治資金規正法違反事件で、
小沢氏の元秘書である石川、大久保、池田の各被告に有罪が言い渡されましたね。

石川被告の発言とされる検察側が用意した供述調書の一部が証拠不採用となり、
被告の無罪の可能性が大きいのではないかという声もあったのですが。


でもまあ、こうなるんじゃないかとは思ってましたよ。

ほんのちょっとのミス、微罪たるものを有罪に持ち込むことはあり得るな、と。
小沢氏に対する攻撃のために、そうする意志は働いているのだろう、と。

無理矢理なんですが、でも、本当にそうするとは。
どこに有罪とする証拠や根拠があるのかはわかりませんし。


でも大マスコミはこの件についてハッスルしておりまして、
いろいろとニュースになってますが、そもそも何が罪状なのか
いまいちわかりにくくないですか?

献金とか談合とか4億円とかいうキーワードが出てきますけど、
竹中へーちゃんヨイショ!日本経団連新聞から報道を拾ってみますと、


 陸山会事件とは

 小沢一郎・民主党元代表の資金管理団体「陸山会」が、2004年の東京都世田谷区の
 土地購入を巡り、政治資金収支報告書に虚偽の収支を記入したとされる事件。


 水谷建設から小沢事務所側への裏献金認定 東京地裁

 小沢一郎・民主党元代表の資金管理団体「陸山会」を巡る政治資金規正法違反事件の
 26日の判決で、東京地裁の登石郁朗裁判長は、中堅ゼネコン、水谷建設(三重県)側から
 小沢事務所側に2回にわたり現金計1億円を提供したとの同社元社長の証言について
 「他の同社関係者の証言とも符合し、レシートなど客観的証拠とも合致している」と指摘し、
 裏献金があったと認定した。
 登石裁判長は、陸山会が小沢元代表から土地購入費用として4億円を借り入れたころに、
 「水谷建設からの献金のうち5000万円を受領していたことになる」と指摘。
 陸山会が4億円で土地を購入したことが明らかになれば、「土地購入の原資などについて
 報道機関から激しい追及を受ける可能性があったため、(衆院議員で元秘書の)
 石川知裕被告は4億円の借り入れを隠蔽しようとしたと推認できる」として、
 虚偽記入の動機になったと判断した。


 小沢事務所の「天の声」認定 東京地裁判決

 小沢一郎・民主党元代表の資金管理団体「陸山会」を巡る政治資金規正法違反事件で
 元秘書3人を有罪とした26日の判決で、東京地裁の登石郁朗裁判長は
 「東北地方の公共工事を巡る談合では、小沢元代表の事務所が本命業者の選定に
 決定的影響力を持っていた」と指摘。小沢事務所の秘書の意向はゼネコン各社には
 「天の声」と受け止められていたと認定した。


エトセトラ、ま、こんなカンジなんですけれども。

なんかいろいろ言ってますが、そもそも、何の罪だったんでしたっけ。
収支報告書に虚偽の記載があった、ミスがあった、そういうことですよね。

陸山会事件というのは帳簿の記載が形式的に間違っていたことを追求する、
そういう事件だったのですけれども。

それなのに、「天の声」「裏献金」を認定したとか、大袈裟なものです。
仮にゼネコンにとって「天の声」だとして、それがどんな犯罪になるのでしょう。

判決では水谷建設からのウラ献金があったことも「認定」してますが、
それが事実だと断定してる、ってなわけではなさそうです。

不当に不正なカネを受け取ったとしてですよ、そのことではなく、
「天の声」があったとしてですよ、それで利益誘導したとかでなく、
帳簿への記載ミスを罪としてるって、なんなのでしょう。


「天の声」や「裏献金」を認定したところで、帳簿の虚偽記載が
故意で悪意のあるものだとの決定的根拠にはできないと思うのですけどね。

ま、こうやって、背景を脚色して大マスコミが大袈裟に取り上げることで、
世の中の人の多くは大きな不正なカネを小沢陣営が手にしたと思いこむ、
残念ながらそういう状況になっちゃっているのでしょうね。

これで、アンチ小沢一郎の国民方は大喜びなんでしょうけど、
こんな乏しい物証で人をぶち込める低俗な夜警国家だってことを認めてしまって、
そこに危機を感じないのでしょうか。

だって判決内容は検察の主張をほぼ認める内容とのことですが、
石川被告の発言とされる供述調書が証拠採用されなかったにもかかわらず、
検察側は何を立証できたと、裁判官は何を根拠に有罪の判断ができたというのでしょう。


解説では状況証拠からの「推認」による判断とのことですが。

推認?

いや、あの、推認って、推定とどう違うのかよくわかりませんが、
普通は推定無罪が原則ですよね?

それが、客観的物証もないまま裁判官がそう思ったからって有罪にできるなんて、
それじゃ裁判所は冤罪生産装置か、あるいは魔女狩りや秘密警察の横暴に
お墨付きを与えるための子供だまし機関になるじゃですか。

原子力行政における原子力・安全ホアンホアンみたいなね。


物証もないのに「推認」によって有罪が作り上げられる、
それが日本で判例となった、2011年9月26日はそういう日になりました。

日本の裁判所なんて、司法なんて、いい加減で信用ならないものだと、
それが明らかになった、そういう日になりました。

これのどこが民主国家なのですか。


このままじゃいけませんよ。

これを許したままだと、これからもこうした理不尽な裁判が続けられる、
それを国民が許すことになってしまいます。


もっとも、そんなことはこれまでも幾つもあったようなのですけれどもね。


コメント
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