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風刺漫画に見える真実

2011-04-27 00:29:58 | ニュース
 
 「コメディで大事なのは、真実を演じることだ」


英国出身のコメディアン、ローワン・アトキンソンがあるインタビューで語った言葉です。
Mr.ビーンで有名な彼ですが、医者を志していたインテリらしい知性を感じます。
 




ところで、インターナショナル・ヘラルド・トリビューン誌で、
日本の原発事故と関連づけて童話「白雪姫」をパロディにした漫画が掲載され、
それについて誌が遺憾の意を表明した、とのことです。(謝罪ではないのですか)


その漫画では、


 「日本」「放射線」と書かれた新聞を持つ白雪姫が、
 おばあさんが手にするリンゴを虫眼鏡で見ながら
 「ちょっと待って。日本から来たの?」と険しい顔で尋ねている。


んだそうで。

で、まあ、記事にあるとおりニューヨークの日本総領事館は、
「日本からの食品に関して根拠のない不安をあおりかねない」と抗議したと。

それを受け、誌は、

 「日本人や他の人々に不快感を与えた。
 (この漫画の)選択は判断の誤りで、われわれは遺憾に思う」

と表明した、と。

なるほど、確かに失敬な漫画ではありますね。


でもですね。
冒頭に紹介したように、こうしたパロディには真実が含まれているのですよ。

よくメディアでは、海外の人も日本を応援している!と報道されますが、
もちろんそれは「事実」なのでしょうけども、「事実」には現れない、
隠れた「真実」もあるということです。


この白雪姫のパロディで言えば、
日本産のプロダクトは放射能で汚染されてる危険性があるから手に取りたくない、
そういう心理を外国人が有している、ということでしょう。

いくら抗議して遺憾の意を表明させたとしても、それが事実であっても、
残念ながら海外から日本はそう見られていることは真実なのです。


さあ、それを日本は認識できているのでしょうか。
受け入れることができているのでしょうか。

こうしたメディアの記事を見ると、なんて不謹慎な漫画なんだと、謝れと、
そして抗議して謝らせたと、そこで思考停止しているように見えるのです。
たとえパロディ漫画の否定を認めさせたとしても、「真実」は残るのです。


まったく外国人は不謹慎だ。
日本の商品は安全なのだ。


そうでしょうか?
外国人は、不謹慎なだけだったのでしょうか?

農産物にせよ工業製品にせよ、いくら政府が品質管理して安全だと言ったところで、
やはり日本産というだけで危険に思われているという真実は、ぬぐえないのです。


放射能汚染の可能性があるなら、それを輸入などする際には、
徹底的に疑ってかかるのが国家の危機管理であるのはしょうがありません。
これを日本側が風評被害と言うのは、体のいい方便じゃないでしょうか。

そりゃ、その一部では風評というようなものもあるかもしれませんが、
放射能汚染の疑いが少しでも残るなら安全ではないと考えるでしょう。
風評による理不尽な評価ということではないのですよ。

今では全世界から、日本の商品全てが放射能汚染されているのではないかと、
そう疑われているのです。疑わないまでも確かめようとするのは当然の態度です。


しかも、福島第一原発の事故に関する報道、記者会見の体たらくぶり。
今では、逃凶電力や原子力ホアンホアンの外国メディア向け記者会見には、
出席者がゼロっていうくらい、外国からは信用されてないのですからね。

放射能に関してもそうですが、「原発は安全」ってことがウソだったってことで、
こりゃ、放射能汚染だけじゃなくて日本産の品質も疑わしいんじゃないかと、
手抜きなんじゃないかと、そう疑われたってしょうがありません。


これまで日本の消費者は、例えば中国産の食品を信用できないとか言ってましたが、
今では日本が中国に、日本の野菜は安全ですと、説明にまわってるようですね。

もうですね、アジアにおいて日本が高慢な態度でいられることはなくなったのです。


さあ、それを日本は認識し、受け入れることができるのでしょうか。
コメント
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