
あどぅーです。
ロシアに来てます。
近くて遠い国です。
北方領土問題なんかがあるくらいなので、いわばお隣の国なのですが、国土が広大で、首都モスクワなど中心はヨーロッパ寄りにあるので感覚的にはやはり遠い国です。
とはいえ、モスクワまでアエロフロートロシア航空など日本からの直行便もあって、北回りで飛べば10時間くらいのフライト。
アメリカ西海岸くらいの近さです。
かつて僕も、はじめてヨーロッパでバックパッカーをしたときはアエロフロート航空で行きましたので、モスクワの空港には着陸した事があります。
けど、その頃はまだソ連崩壊直後の90年代、ヨーロッパでさえ初めてだった学生の僕は、おっかなくて街に出ようなんて思いませんでした。
ただ飛行機を待っていた空港が、暗くて、寒~い雰囲気で、まだ飛行機の行き先表示を係員が手で直していたりして、「なるほど、これが共産主義か」という印象を持って帰って来ました。
なので、ロシア(or 旧ソ連諸国)はいつかは行ってみたい国のひとつですが、なにも今行かなくても良いかなと思って時が経ってしまいいました。
ところがチャンスが訪れました。
ボート仲間だった友人夫婦が2年前にモスクワに赴任したのです。
ということで毎年恒例になっている「海外お友達襲撃」先にモスクワが加わったのです。
「行ってみよう」と思うとすぐルーティングが始まります。
ルーティングは割とスムーズでした。
今回の最大のポイントはアエロフロート航空の格安片道運賃
上海~モスクワ 片道324ドル(サーチャージなど全部込み、ウェブから予約可)
の存在です。
今のレートで2万5000円くらい。10時間のフライトでこの料金は格安航空並みです。しかも食事も着いて飲み放題。(実際はアルコール有料でしたが...)
これとマイル利用を組み合わせて旅程を組むことにしました。
さて、ところが今回はルーティングが決まってからが少し大変でした。
ビザを取らなければいけないのです。
多くの国で短期滞在ならビザ無しフリーパス状態の強~い日本パスポートに慣れてしまっている我々にとって、「ビザ」と聞いただけで尻込みしてしまう人も多いかと思います。
ただネットなどでいろいろ調べると「トランジットビザ」というのが比較的楽に取れるらしいのです。ただし滞在できるのは72時間以内とのこと。
(その後、こちらに来てから、最近は観光ビザもそれほど大変ではないという事を知りましたが)
それでは72時間をフルに活用しようということで、ロシアには友人宅含めて2泊3日滞在することにしました。
本当は鉄道で近隣の国まで行ってみたいと思っていたのですが、ビザの為に泣く泣く(笑)Eチケットが簡単にプリントできる格安航空で出国することにしました。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、モスクワ、短い間でしたが満喫しました。

地下鉄入り口


地下鉄は駅自体がアートでした。
共産革命による国力の誇示とアールデコの時代が同時に訪れたからでしょうか、全ての駅が美しいです。
その中をはしる古めかしい車両も味があります。
もう、地下鉄に乗るだけで気分はうきうき、アート散策をしているようです。
ただし、空港など一部の例外を除いて、駅の表示はアルファベットが逆さになったようなキリル文字しか書いていないので、駅名を見たり、乗り換えするときは大変です。
そんなことで路線図とにらめっこしながらうろうろしていると、結構話しかけて来るひとが居ます。
ロシア語なので、何を言っているのか分からないのですが、多分「道が分からないの?教えてあげますよ』というような趣旨のことを言っているっぽいです。
モスクワっ子、結構やさしいです。
中にはおもむろに自分のiPhoneを取り出してルート検索してくれる人も居ました。
見せびらかしたかったのかもしれませんが・・・。
ランチは友人と一緒に

やっぱりビーフストロガノフだよね

ボルシチもはずせない

ピロシキ
日本で売っているのより小さくて一口サイズ。
中身もキノコやキャベツなど野菜もあります。
「おやき」みたいな感覚です。


定番、赤の広場&ワリシー教会

モスクワ川はカチンカチンに凍ってます。
気温はだいたいー20度前後とのこと。
長く外にいると顔が痛くなります。

そして夜はボリショイバレエを観賞
(残念ながら最近改装が終わりグランドオープンした本館ではなく新館のほうでした。写真は本館。)


演目はジゼルでした。
バレエを見るのははじめてでしたが、素人目にも主役をはるようなバレリーナの踊りは、技術のすごさもさることながら存在感というかオーラを感じました。
それから観客もノリが良くて面白かったです。
モスクワつ子がバレエを見るというのは大阪の人が阪神タイガースを見るような感じなんじゃないでしょうか。(表現が良いのかどうか分かりませんが)
重要な役柄のバレリーナが登場すると、その瞬間、拍手が起こります。
そして、ポーズを決めるシーンでは幕間でも大拍手が起こり、「タン、タン、タン」とアンコールしだす人も居ます。
3階席1番奥という、いわば天井桟敷席だったのですが、かえって会場全体やピットの中のオーケストラ等も見下ろす事ができて良かったです。
バレエはなんといってもバレリーナが主役ですが、オーケストラ、観客、それからハコモノとしての劇場、さらにはそれを応援し支えていく街の気風があってこその総合芸術なんだということを感じました。
長女なつが去年からバレエを習っているのですが、がんばって続けるようなら、もう少し大きくなった時、ここに連れて来たいと思いました。
これを見ただけでもモスクワに来た価値があったと思えます。
苦労してチケットを取ってくれた友人に感謝です。
ロシア、想像どおり寒かったですが、想像していたよりも良いところでした。
物価の高さに貧富の差の拡大を感じましたが、アメリカ的な一目で分かる「治安の悪そうな」エリアもないし、出会った人は概して優しかったです。
けど英語は全く通じません。
今回はすでに住んで1年になる友人がロシア語で助けてくれたので良かったですが、個人旅行をしようとすると、地図や路線図と睨めっこしながらキリル文字を読んで観光するしかありません。
日本に来て、漢字ひらがなの世界で右往左往する外人さんの気持ちが少し分かりました。
けど、かなりエキサイティングな3日間でした。
ロシア、また来たい国になりました。
トランジットビザの期限も今日で切れるので、今晩にはお隣の国へ出国します。
長文のブログ、読んでくださった方、ありがとうございます。
次回はどこの国からでしょうか・・・お楽しみに。
ロシアに来てます。
近くて遠い国です。
北方領土問題なんかがあるくらいなので、いわばお隣の国なのですが、国土が広大で、首都モスクワなど中心はヨーロッパ寄りにあるので感覚的にはやはり遠い国です。
とはいえ、モスクワまでアエロフロートロシア航空など日本からの直行便もあって、北回りで飛べば10時間くらいのフライト。
アメリカ西海岸くらいの近さです。
かつて僕も、はじめてヨーロッパでバックパッカーをしたときはアエロフロート航空で行きましたので、モスクワの空港には着陸した事があります。
けど、その頃はまだソ連崩壊直後の90年代、ヨーロッパでさえ初めてだった学生の僕は、おっかなくて街に出ようなんて思いませんでした。
ただ飛行機を待っていた空港が、暗くて、寒~い雰囲気で、まだ飛行機の行き先表示を係員が手で直していたりして、「なるほど、これが共産主義か」という印象を持って帰って来ました。
なので、ロシア(or 旧ソ連諸国)はいつかは行ってみたい国のひとつですが、なにも今行かなくても良いかなと思って時が経ってしまいいました。
ところがチャンスが訪れました。
ボート仲間だった友人夫婦が2年前にモスクワに赴任したのです。
ということで毎年恒例になっている「海外お友達襲撃」先にモスクワが加わったのです。
「行ってみよう」と思うとすぐルーティングが始まります。
ルーティングは割とスムーズでした。
今回の最大のポイントはアエロフロート航空の格安片道運賃
上海~モスクワ 片道324ドル(サーチャージなど全部込み、ウェブから予約可)
の存在です。
今のレートで2万5000円くらい。10時間のフライトでこの料金は格安航空並みです。しかも食事も着いて飲み放題。(実際はアルコール有料でしたが...)
これとマイル利用を組み合わせて旅程を組むことにしました。
さて、ところが今回はルーティングが決まってからが少し大変でした。
ビザを取らなければいけないのです。
多くの国で短期滞在ならビザ無しフリーパス状態の強~い日本パスポートに慣れてしまっている我々にとって、「ビザ」と聞いただけで尻込みしてしまう人も多いかと思います。
ただネットなどでいろいろ調べると「トランジットビザ」というのが比較的楽に取れるらしいのです。ただし滞在できるのは72時間以内とのこと。
(その後、こちらに来てから、最近は観光ビザもそれほど大変ではないという事を知りましたが)
それでは72時間をフルに活用しようということで、ロシアには友人宅含めて2泊3日滞在することにしました。
本当は鉄道で近隣の国まで行ってみたいと思っていたのですが、ビザの為に泣く泣く(笑)Eチケットが簡単にプリントできる格安航空で出国することにしました。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、モスクワ、短い間でしたが満喫しました。

地下鉄入り口


地下鉄は駅自体がアートでした。
共産革命による国力の誇示とアールデコの時代が同時に訪れたからでしょうか、全ての駅が美しいです。
その中をはしる古めかしい車両も味があります。
もう、地下鉄に乗るだけで気分はうきうき、アート散策をしているようです。
ただし、空港など一部の例外を除いて、駅の表示はアルファベットが逆さになったようなキリル文字しか書いていないので、駅名を見たり、乗り換えするときは大変です。
そんなことで路線図とにらめっこしながらうろうろしていると、結構話しかけて来るひとが居ます。
ロシア語なので、何を言っているのか分からないのですが、多分「道が分からないの?教えてあげますよ』というような趣旨のことを言っているっぽいです。
モスクワっ子、結構やさしいです。
中にはおもむろに自分のiPhoneを取り出してルート検索してくれる人も居ました。
見せびらかしたかったのかもしれませんが・・・。
ランチは友人と一緒に

やっぱりビーフストロガノフだよね

ボルシチもはずせない

ピロシキ
日本で売っているのより小さくて一口サイズ。
中身もキノコやキャベツなど野菜もあります。
「おやき」みたいな感覚です。


定番、赤の広場&ワリシー教会

モスクワ川はカチンカチンに凍ってます。
気温はだいたいー20度前後とのこと。
長く外にいると顔が痛くなります。

そして夜はボリショイバレエを観賞
(残念ながら最近改装が終わりグランドオープンした本館ではなく新館のほうでした。写真は本館。)


演目はジゼルでした。
バレエを見るのははじめてでしたが、素人目にも主役をはるようなバレリーナの踊りは、技術のすごさもさることながら存在感というかオーラを感じました。
それから観客もノリが良くて面白かったです。
モスクワつ子がバレエを見るというのは大阪の人が阪神タイガースを見るような感じなんじゃないでしょうか。(表現が良いのかどうか分かりませんが)
重要な役柄のバレリーナが登場すると、その瞬間、拍手が起こります。
そして、ポーズを決めるシーンでは幕間でも大拍手が起こり、「タン、タン、タン」とアンコールしだす人も居ます。
3階席1番奥という、いわば天井桟敷席だったのですが、かえって会場全体やピットの中のオーケストラ等も見下ろす事ができて良かったです。
バレエはなんといってもバレリーナが主役ですが、オーケストラ、観客、それからハコモノとしての劇場、さらにはそれを応援し支えていく街の気風があってこその総合芸術なんだということを感じました。
長女なつが去年からバレエを習っているのですが、がんばって続けるようなら、もう少し大きくなった時、ここに連れて来たいと思いました。
これを見ただけでもモスクワに来た価値があったと思えます。
苦労してチケットを取ってくれた友人に感謝です。
ロシア、想像どおり寒かったですが、想像していたよりも良いところでした。
物価の高さに貧富の差の拡大を感じましたが、アメリカ的な一目で分かる「治安の悪そうな」エリアもないし、出会った人は概して優しかったです。
けど英語は全く通じません。
今回はすでに住んで1年になる友人がロシア語で助けてくれたので良かったですが、個人旅行をしようとすると、地図や路線図と睨めっこしながらキリル文字を読んで観光するしかありません。
日本に来て、漢字ひらがなの世界で右往左往する外人さんの気持ちが少し分かりました。
けど、かなりエキサイティングな3日間でした。
ロシア、また来たい国になりました。
トランジットビザの期限も今日で切れるので、今晩にはお隣の国へ出国します。
長文のブログ、読んでくださった方、ありがとうございます。
次回はどこの国からでしょうか・・・お楽しみに。
コメントありがとうございます。
ロシア、インドネシアと同じでビザが必要ですが、旅程とかまで提出させられる分、自由旅行者を敬遠させているように思います。
今回は最大滞在時間72時間の「トランジットビザ」で行きましたが、次回はもう少しゆっくりしたいと思いました。
行きと帰りに72時間ずつ「トランジットマルチビザ」で行くという手もあるかもしれません。
タケンゴン暮らし、文明からの距離が遠い分、長く続くとつらそうですね。
その分、普通じゃ体験できないような(エコな)暮らしが体験できそうですが・・・。
時々、メダンやマレーシア、シンガポールで適度に息抜きしながら楽しんでください。
ではまた