奈良岡 隆

青森市政の動きをリアルタイムでご報告

誰のための市役所か

2011年06月23日 | 日記
 20、21の両日、予算委員会が開かれました。
予算委は本来、議会に上程された予算関連案について質疑するものです。しかし、予算案はすべての事業に何らかの形で関係しますので、青森市議会では大概の質疑が許されています。
 要は、質疑の有りようを狭義にとるか、広義に解釈するか、です。予算委の本質に関りますが、残念なことにあまり議論されたことはありません。このことは総括質疑にも関連します。
 ということで、私は「操車場跡地の民間払い下げ」「アウガ」の2点を質しました。
ただし、私の持ち時間は20分ほど。随分準備をしたのですが、突っ込んだ質疑ができず残念無念。
 質疑では、最初に、操車場跡地の民間払い下げについて、と切り出すと、委員席から笑いが起こりました。
 そこで、これまで一貫して「操車場跡地の民間払い下げ」との、表現を使ってきた理由を説明。この問題の本質は車場跡地のコア部分だけを民間に切り売りすることにあると訴えました。
 県と市が進める事業は、13年前の、操車場跡地利用構想、市が市議会、市民に約束した跡地利用の考え方を勝手に捻じ曲げ、都合よく解釈し、民間に払い下げるものです。
 さらに悪いことは、市民の財産を不当に安く売り払うものです。必ず、未来に大きな禍根を残す。断固反対し、白紙撤回を求めるとの立場から質問しました。

 質疑の中で明らかになったことは、駅舎・公園の整備・管理等は行政が行う。民間が行うのはエコ住宅の分譲販売と実証実験だけということです。
 分譲地は公園の中にできますが、その公園整備にいくら費用がかかるか、問い質しても「言えない」。収入と支出見込み。両方を示さず、あとになってこれだけ赤字だったでいいのでしょうか。
 跡地販売収入は約3億5千万円です。事業計画をみると、その何倍もかかりそうです。
 ましてや、販売価格見込みは、市が国鉄清算事業団から買い取った価格より大幅に安く、鑑定評価格をも下回っています。
 最低限条件として、鑑定評価格を上回る必要がありますが、
市の答弁は鑑定額を下回る事もある、という驚くべき内容でした。
 詳細は今後お知らせします。

土地購入 高すぎないか

2011年06月16日 | 日記
 青森市議会は「総務企画」「都市建設」「文教経済」「民生環境」の4つの常任委員会があります。予算に関する議案以外は、基本的にそれぞれの常任委に負託され、審議されます。
 私が属する都市建設常任委では「青森市都市公園条例の一部を改正する条例の制定について」「財産(雪捨場整備事業用地)の取得について」の2件を審査しました。
 都市公園条例の一部を改正する条例は、新たに駅前広場、新青森駅前公園、スポーツ公園わくわく広場を指定管理者制度導入するもので、併せて管理者に許可取消権等を与えるものです。
 現青森駅前にある駅前広場は、さまざまな集会などに使われています。しかし、今回の改正案では、管理者に対し、管理上以外の理由でも使用拒否できるとなっています。
 そこで、「管理者にすべて任せず、(特定の排除につながる恐れもあるので)市も関与できるようにすべきだ」と主張。市は、その点はしっかり担保していくと答弁しました。
 
 また、財産の取得は、浪岡にある青森市りんごセンターに隣接する田んぼ約18,800㎡を約4,512万円で取得するものです。
 なんと1㎡あたり2,400円です。あまりに高い買取価格です。
 すぐ近くの田んぼを3年前、民間事業者が買い取っています。その際は1㎡あたり1,640円でした。市役所が買うと、なぜこんなにも高い買い物になるのか。民民取引より46%も高い。市民の血税を大事に使う、という意識が欠如しています。
 私たち市議会議員は、市民から収めていただいた税金が正しく、無駄なく使われているか、チェックするのが仕事です。
 問題点を指摘し、反対しました。
神山昌則委員(市政会・無所属クラブ)と渡部伸広委員(公明党)の2議員も反対しましたが、藤原浩平委員(共産党)ほか6議員が賛成し、可決されました。

一般質問まちづくりについて①(青森操車場跡地払い下げ)

2011年06月14日 | 日記
 3月11日、大地震と大津波が東日本を襲いました。さらに原発事故です。
3ヶ月経った今でも、被災地は瓦礫のまま。避難所暮らしを強いられる人々が大勢います。
 国の復興計画、支援策が見えない中で、被災した自治体は、それぞれ必死に再建の道筋を探っています。
災害を教訓に、新しいまちづくりを進める動きが起こっています。
 歴史に学び、子どもたちに引き継ぐふるさと、その「ふるさとの大計」に教訓を生かす。私たち政治家に課せられた最も重要な務めです。


 大津波で壊滅的な被害を出した三陸海岸。その中で、奇跡的に、救われた村がありました。
 岩手県北部にある普代村です。高さ15.5mの防潮堤と、全長200mの水門が津波を跳ね返しました。
 普代村は、明治三陸大津波で1,010人、1933年の昭和三陸津波で439人の犠牲者を出しました。
 防潮堤は戦後、当時の村長が県にひたすらお願いし、建設されたものです。村長が固執したのは「15m以上の防潮堤」でした。
 「明治に15mの波が来た」という言い伝えが残っていたからです。
 歴史に学んだリーダーの「強い信念」と行動力が、40年後、村民の命を救ったのです。
 今回の震災では、青森市は幸いにも大きな被害を受けずにすみました。
震災は、多くのことを私たちに教えてくれました。
 私たちの生活は、すべて安全・安心の上に成り立っていること。そして、災害に強いまちづくりがいかに大切か、です。
 今後のまちづくりはどうあればいいのか。従来のまちづくりでいいのか。問題点、課題が多く見えてきました。
 青森市はこれまで、コンパクトシティを標榜し、中心市街地に多くの事業投資をしてきました。
一方で、郊外に公立大学をつくり、浜田、大野地区が区画整理されました。
 いまや、浜田地区は大勢の買い物客でにぎわい、膨大な公費をつぎ込んだ新町は、人影はまばらです。
 私たちは、「都市開発事業」に偏り過ぎ、防災をなおざりにしてきたことに気づかなければなりません。
 しかし、残念ながら、市はまた、同じ過ちを犯そうとしています。
 青森市の中央部にある「青森操車場跡地」。その中心部につくられた青い森セントラルパーク。さらにそのコア部分、まさに青森市の中心を民間に払い下げようとしています。
 操車場跡地は、広大な公有地であり、青森市に残された最後の一等地です。
 操車場跡地は、平成9年11月に策定された「操車場跡地利用構想」をうけ、市議会が債務負担行為を認め、市が国鉄清算事業団から約43億4千万円で買い取りました。
 その際示された利用方針は「交通拠点と緑地」です。土地利用の考え方は
 1.青操跡地全体にわたる大きなみどりの空間、景観をつくる
 2.大きな敷地を細分化せずに、できる限り一体的に利用する
 3.細長く不整形な敷地は、周辺市街地との接する面が長いこと利点として活かしていく
 4.西側JR機関区も考慮する
 5.南側の周辺住宅市街地との調和に配慮する-の5点です           

 市議会が議決した、土地購入の前提は、「交通拠点と緑地」であり、「敷地は細分化せず、一体的に利用する」ことです。
 もし、この方針を変更し、細分化するのであれば、議決という形で、市議会の同意を得るべきです。
 ところが、市はこれらを無視し、ゼネコンなどでつくる低炭素型モデルタウン構想検討会の提案、8人でつくる「考える会」から意見を聞いたという形で、操車場跡地を民間に売り渡すことを決め、優先交渉権者も決定してしまいました。このままでは年内にも事業着手されることになります。

 あまりにも市民無視、議会軽視です。事業を白紙、撤回し、まず市議会の同意、市民の理解を得るべきだと考えます。
 そこで、お尋ねします。
 市長は、都市計画、まちづくりの「主体」は誰と考えるのか。市民か、市役所職員か。また、市長はセントラルパークの変更計画について、広報・公聴活動は十分だったと考えているのか。セントラルパークを宅地分譲することについて、市民理解は十分得られていると思っているのか。鹿内市長の認識をお聞きします。
 次に、売却価格について、です。
優先交渉権者の大和ハウス工業グループの購入希望価格は1㎡当たり20,100円です。
国鉄清算事業団からの買い取り価格は27,300円ですから、1㎡当たり7,200円も安い、坪単価で言えば23,760円も安い価格です。
 市民の血税で買い取った価格の4分の3以下で払い下げるわけです。
そのことで市民がうけるメリットは何か。
 土地の鑑定評価額と分譲価格の鑑定評価額はいくらか? 鑑定評価額を大幅に下回る公用地の売却は、周辺地価の下落を招く大きな要因になります。市は、周辺住民に及ぼす経済的損害をどう考えるのか。

 最後に、私は、県有地を市が買い取り、その購入費で県に鉄道駅をつくっていただく。防災公園としてだけではなく、市民病院や行政機能の移設も視野に、市民の意見を十分に聞いたうえで、真に青森市のための、独自の利用計画を策定するべきだと考えますが、市長のお考えをお聞かせください。

8日、一般質問します

2011年06月02日 | 日記
 青森市議会第2回定例会が1日、開会しました。一般質問は7、8、9、10、13日の5日間です。
 私は、一般質問2日目の8日、6番目の質問者となりました。私の質問通告は「まちづくりについて」。操車場跡地(青い森セントラルパーク)の民間払い下げと、アウガ問題の2点について集中質疑します。
 なぜ!? いま操車場跡地に低炭素型モデルタウンなのか。少しだけ立ち止まって市民の意見をもっと聞いてみただどうか。市民が抱えている素朴な疑問をぶつけ、市の考えを質します。

セシウムとアップルペクチン

2011年06月01日 | 日記
 「~原発と食の安全~講演会」(アップルペクチン機能性研究会、弘前医療福祉大学主催)が5月28日(土)、弘前医療福祉大学で開かれ、聴講しました。
 ゲストは、鯵ヶ沢町出身で富山医科大学医学部(旧富山医科薬科大学)の田澤賢次・名誉教授。テーマは「アップルオルゴペクチンについて」。
 田澤名誉教授は、リンゴに含まれるオルゴペクチンの解毒効果について、長年の研究データを交えながら分かりやすく解説。その上で、アップルオルゴペクチンが身体に取り込まれた放射性物質セシウムを排出するのに効果的だと話されていました。
 田澤名誉教授のお話は、内容が深く、話術も巧みで、超一級の講演でした。聴講する機会がありましたら、是非の参加をお勧めします。講演会を企画された前参議員議員の下田敦子先生はじめ関係者の皆さんには感謝です。
 講演を聞いた翌日から、リンゴと乳酸菌を摂取するように心がけています。癌など病気に打ち克つには、まずは腸や肝臓等の体機能を強化することです。