blueglassの向こう側

厚木市議会議員「奈良なおし」の思うことをそのままに

最終的かつ不可逆的な解決

2016-01-03 23:38:56 | 政治
昨年末、日韓首脳会談が行われ電撃的に慰安婦問題が「最終的かつ不可逆的な解決」という内容で合意したのは報道の通りです。

まず触れておかなければならない認識として「従軍慰安婦」とは何なのか?という部分です。「慰安婦」という言葉は広辞苑(1955年)に「戦地の部隊に随行、将兵を慰安した女」と解説しており、ストレートな表現となりますが「慰安行為」とは「性的なサービス」のことで、現代社会でも存在する、いわゆる性風俗営業店に従事する女性を指します。

次に「従軍」という言葉については、単純な解釈をすれば戦時中、軍に随行する人を指し、例えば従軍看護婦とか、或いは従軍記者、従軍僧などが挙げられます。しかし「従軍慰安婦」という言葉が世に出たのは1971年頃から使われ出した言葉です。

「従軍慰安婦」という言葉が使われ出して以降、日韓で問題化し、結果として創作だった「吉田清治の強制連行証言」と、これをベースにした朝日新聞等による「強制連行報道」の繰り返しにより、広辞苑(1998年)では「日中戦争、太平洋戦争期、日本軍によって将兵の性の対象となる事を強いられた女性。多くは強制連行された朝鮮人女性。」という定義となり、時を同じくして「慰安婦」よりも「性奴隷」と表現変更を主張する団体が現れ、韓国人活動家らにより「日本はレイプ国家」などと言われ出すようになりました。

詳しい史実の検証は、google検索すればいくらでも出てきますので、ここでは割愛をさせて頂きますが、結果として申しあげると「強制連行された従軍慰安婦」というのは、目的はともかく、日本人(=吉田清治氏)が(記憶を)ねつ造して世界にウソを発信しただけのことであり、事実、その情報を追いかけても記録が無く、痕跡も無く、結果的に吉田証言を信用して記事を書いてきた朝日新聞は2014年8月に吉田証言に基づく記事を取り消しました。

これまで奇妙な日本人(=吉田氏)の捏造に乗り、被害者を名乗る女性が韓国内に登場し、韓国が外交カードに仕立て上げ、韓国の歴代大統領は何度も「慰安婦問題を政治問題化しない」と言いつつも、韓国内の政権運営に行き詰まる度に従軍慰安婦問題は繰り返し、取り上げられてきた歴史であり、例えば、先述の2014年の朝日新聞による「吉田証言に基づく記事の取り消し」が発表され、慰安婦に強制性がないと認識された頃から韓国は「女性の人権論」へすり替えを行い、要は「ゴールが動くスポーツ」と例えれば良いでしょうか?

解決が見えない奇妙な二国間問題にどこで歯止めをかけるか?ということが日本政府には求められており、安倍首相は若手議員と称された頃から数え、約20年この問題には取り組んできたはずなので、「そもそも、こんな問題は無かった」と主張すべき意見の保守層から「おわび」と「援助」を表明した安倍首相は叩かれもしていますが、「これで終わり。もう(日本は)謝罪はしない」という部分と、韓国外相が「最終的、不可逆的な解決を確認」をテレビカメラの前で言い、それを米国が評価したというプロセスは、ギリギリの妥協で、若干の損はあっても、将来の得を取った的な解決だったのだと見ています。

もう少し様子を見てみないと何とも言えないのですが、韓国内の混乱ぶりを見ると結果は悪くは無いように思うことと、韓国側が合意に従わなければ日本側の韓国に対するアレルギーは高まる可能性をもっていますし、国家間合意を覆すとレッテルを貼られるわけですから、囲い込みとしては上手にやったかなとも思います。

一方、我が国の国内問題として、史実を検証する作業は今後も引き続き行うべきであり、先述の通り、奇妙な日本人がついた「嘘」が出発点なので、面倒な部分はありますが、次世代の子ども達に対して大人が正しい理解を持ち、つないでいくことは我々の責務であると思います。